ミッちゃんとお祭り

 ミッちゃんは愛されて、守られたり導かれることが殆どで、導くことは非常に少ない。


 ドンくんを攻略ファンにしたいミッちゃんは情報や繋がりを得る為にドンくんのお気に入りなイフちゃんへ積極的に交流し始めた。


イフちゃんから自分を愛する大勢や興味を抱かれないドンくんとは異なる、憧れを抱かれていると感じた、ミッちゃんは、イフちゃんを気に入った。


 愛はなく、憧れで構成される関係は経験が少なく、今までと違う自分に成れるミッちゃんは、イフちゃんと仲良くなれた。


【区切り】


 ミッちゃんが人目を忍んで夏祭りを楽しみたい気持ちに気付いたイフちゃんは、仮面を貸せば、ミッちゃんの願いを叶えられると思い、ドンくんを介して仮面を貸しました。


 断られる事を防ぐ為に、仮面は二つあると嘘を付いたイフちゃんは夏祭りに自宅で西瓜を食べながら花火を眺めて楽しみました。


 横にユキちゃんが居たので寂しい思いはせず、楽しむ事が出来たイフちゃんは、仮面の嘘を信じてミッちゃんと説得したドンくんや、夏祭りへ行かず寂しくないように側に居てくれたユキちゃんに感謝しました。


 祭りの日は、祭りへ行く人が多くて、家の周囲に人が少ないから、仮面を装着せずに庭に出られるイフちゃんは、ユキちゃんとの一時を楽しめた。


 仮面を付けても目立たないお祭りは毎年の楽しみですが、ミッちゃんが楽しい事を経験していないと知ったら、経験して欲しいと思ったイフちゃんは、お祭りに行けなくても良いと思えました。


【区切り】


 過保護な両親から人が多く様々な人が訪れるお祭りは安全を確保できないと判断されて禁止されていた。


 イフちゃんから借りた仮面を付けていると他人から構われる事が激減して屋台を回り花火を見てお祭りを楽しめたが、構われない物足りなさを少し感じた。


 ドンくんとお祭りを楽しんでいたミッちゃんはお祭りの最中に、背中に人の衝撃を受けて前のめりに転び、仮面を割ってしまった。


 仮面の変わりはなく、ユキちゃんを通して、渡すことを求められたミッちゃんはイフちゃんに直接渡して謝罪したいと思い、ユキちゃんを説得しました。


 割れた仮面を返して、謝罪したミッちゃんはイフちゃんから何度、許すと言われても罪悪感に囚われて罰せられることを求めましたが、告白を聞いて事故だと信じるイフちゃんは、ミッちゃんが悪いと思えず責めません。


 イフちゃんから許される事を許容できないミッちゃんは家に帰ると仮面の代わりに案る物を必死に探しました。


【区切り】


 夏休みが終わる前に、義父が修復に出し、治って帰って来た仮面を渡されたイフちゃんは、心配させて迷惑をかけたみんな(ドンくん、ユキちゃん、ミッちゃん)に心配はないと仮面を見せに行きました。


 待ち合わせ場所で待っていたイフちゃんへミッちゃんは、謝罪の言葉を我慢して、仮面が治った事を喜び、仮面を貸してくれたお礼に、仮面と同様な効果がある化粧水を譲渡した。


 ミッちゃんはユキちゃんの協力を得て自分に試した結果、有効性が確認できた化粧水を、自信満々に渡した。


 感謝以外に謝罪の気持ちも入っていると察したイフちゃんは嬉しい気持ちを抱いき、問題を引きずらないように高そうな化粧水を感謝して受け取りました。


【区切り】


 高価な消耗品の贈り物を使う事に抵抗がある(勿体ない)イフちゃんは化粧水を使わず今まで通り仮面を使い続けています。

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