第128話「ゴリオルタ艦隊」

 昭和十九年、夏。

 南太平洋にゴリオルタ艦隊が現れた。

 ゴリオルタはゴリハルト(一般人の想定するゴリオルタの元となったゴリラを指す言葉。対城宝具を所有している)よりもずっと無慈悲で容赦がなかったので、マーシャル諸島にはかせたちのUFOが現れることを既に予測していた。そもそもゴリオルタ艦隊はタイムマシンを所有していたので昭和十九年のゴリオルタ艦隊と平成三十一年のゴリオルタ艦隊に戦力差などなく、はかせの読みは完全に外れた形になった。グラビティブラストやピンポイントバリアなど遥か未来のオーバーテクノロジーを搭載したゴリオルタ艦隊は、UFOに向けて艦砲射撃を放つ。

 だがいきなり長いレールガンをもった女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃でUFOを守る巨大なバリアを張った。

 太平洋上に展開された巨大バリアはパプアニューギニアのニューブリテン島ラバウルにまで達し、偶然にも一人の日本兵の命を救っていた。




 ○水木しげる


 日本を代表する漫画家。第14話にも登場。

 太平洋戦争中はニューブリテン戦線で玉砕命令を出されるが、児島中隊長の機転で遊撃戦に転じたために難を逃れる。しかし、その後軍の命令を無視した中隊長は自決、決死隊として再度戦線に送り出され、見張りをしている最中に敵兵からの機銃掃射を受けて小隊は水木を残して全滅、数日間ジャングルを彷徨ったあげく本隊と合流し、ただ一人の生き残りとなった。

 ジャングルを歩いている最中に「ぬりかべ」に出会ったという体験は、戦争中の出来事として水木の自伝で語られている。

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