第126話「黒幕説(笑)」

 平成三十一年、現代の日本。

 本能寺の変には黒幕がいたとする説を唱える歴史書が現れた。

 織田信長は明智光秀(一般人の想定するミッチーを指す言葉。ユダと並ぶ裏切り者の代名詞である)よりもずっと人気が高い武将であったため、光秀程度の者の短絡的な裏切りによって信長が殺されたことを信じたくない層が一定数いるのも仕方がないことで、信長の突然の死には実は黒幕による深い陰謀があったのだとする主張が現れた。豊臣秀吉黒幕説、徳川家康黒幕説、朝廷黒幕説、イエズス会黒幕説など様々な黒幕説が浮上したが、黒幕があまりに先の歴史を見通しすぎて全知全能の神のようになってしまっていたり、そうした者が立てたにしてはあまりに計画が雑な説が散見された。

 だがいきなり長いレールガンをもった女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で歴史の裏側を雑に暗躍した。

 レールガン女子高生こそが全知全能の神であることが立証された。

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