第31話「新たに女子高生となった者」

平成三十一年、新学期が始まって二週間が経過した月曜日。

宮本武蔵女子高生が現れた。

宮本武蔵女子高生は一般女子高生(一般人が想定する超法規的存在を指す言葉。一例をあげれば通学中に突然通行人を辻斬りしても罪に問われることはない)よりもずっと剣術の才能に優れていたが、彼女は宮本武蔵であった頃からの習慣で沐浴することがまったくなかったため、一週間も経った頃にはその身体から異様な体臭を発し始めていた。そのため徐々に周囲から敬遠されるようになっていったが、反面彼女の体臭に異様な興奮を覚える者もいた。

だがいきなり物干し竿の如く長い刀をもった女子高生がやってきて、とにかくすごいフレンドリーさで宮本武蔵女子高生をお風呂に入れて一緒に洗いっこをした。

宮本武蔵女子高生は清潔さを取り戻したが、同時にこの女子高生は何者なのか疑問をもった。

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