第9話「剣術のtrainingはしているのでNEETではない説」

寛永三年、秋。

平日の昼間から平和な柳生の里を闊歩する柳生十兵衛ニートが現れた。

柳生十兵衛は仕事(一般人が想定する貴人の小姓役を指す言葉。雑用係として必要不可欠と考えられているが、同時に男色の対象でもある)よりもずっと剣術が好きだったので、江戸幕府から脱却し親父殿のすねをかじり勝手気ままな生活を堪能していた。生活時間は逆転し、夜は一晩中酒を飲んで過ごし、昼はたまに起きてきては正木坂道場で威張り散らし、道場の中では王様だった。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で史実を無視した。

ニートは時代小説のヒーローになった。

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