ライフandライフ

ママレー

第1話 start


俺は目を覚ましたら、見知らぬ場所に立ち尽くしていた。

そこは四角い空間で、周りにはたくさんの本が積まれている。また目の前には、少し長めのテーブルにイスが一つある。


……ここはいったい。


どうして俺がここにいるのか、分からない。前まで何してたか思い出しても、無理だった。


これは夢だなと思い、自分の頬をつねってもただ痛いだけだった。これは夢ではない、現実なのか。

とりあえず俺は助けを呼んだが、自分の声がするだけで何も起きない。


何もすることが出来ないので、とりあえず目の前あるイスに座り休憩しよう。

俺はイスに近づいた。そしたら、イスの上に魔導書みたいな本が置いてあった。

なんだろうと思い、俺は興味本位で本を開いた。

すると、魔導書が光り輝き。本の中から、白いローブを着た女性が現れた。


「ちょうど寝かかった時に、誰だよ私を起こしたの」


少し不機嫌そうに言ってきたのは、魔導書みたいな本から現れた女性。

その女性は、白いローブに白の帽子。顔は帽子を深く被っていて分からない。

だか身長からして、大人の女性だろう。


とりあえず俺は。


「あのーー、誰ですか?」


「私はアグノアだけど」


丁寧に自己紹介をしてくれたので、俺も自己紹介をしたほうがいいと思い。


「俺は……」


自己紹介をしようとしたら、アグノアがいきなり。


「君は水野みずの 彗けい17歳でしょ」


俺のことを知ってるてことは、どっかで会ったことがあるのか?

思い出してもダメだ、分からない。そもそもアグノアという名前自体、初めて聞いたのだ。

もしかして、俺のストーカーなのか。そう思うとますます怖くなってきた。


「なんで、そんなに怯えてんの?」


「ど、どうして俺のこと知ってるんですか」


「あーー、分かった。どうして私が、君のことを知ってるのかてこと?」


「……はい」


「そりゃー私、天使だもん。君のことぐらい知ってるよ」


「え、今なんて」


「だ・か・ら、私は天使だもん」


天使て、頭には輪っかみたいなのがあり、背中には羽が生えている。あの天使なのか?

どう見てもアグノアには、羽などがない。


「冗談はいいですって、どう見ても天使ではないじゃないですか」


俺はアグノアに向かって、笑いながら言った。

ムカついたのか、アグノアは怒りながら。


「そんなこと言っていいのかしら、ここから助けてあげないわよ」


「すみませんでした!!」


俺は土下座をし、謝った。


「よろしい〜、ではそこのイスに座りなさい」


謝ったことでアグノアは気分が良くなったのか、嬉しそうにしている。

とりあえず俺は、アグノアに言われた通り。目の前にあるイスに座った。


「これから、何をするんですか?」


イスに座った俺は、目の前で魔導書を読んでいるアグノアに聞いた。


「それは、君を異世界に転生するのだ〜」


手をパチパチしながら、言ってきた。


「いやいや、日本に帰してくださいよ。 どうして俺が異世界に行かないと行けないんですか! 」


「無理」


即答で断られた。


「そりゃーないでしょ」


「だって君、死んでるもん」


「またまた、そんな冗談……」


どうやら、本当のようだ。アグノアの顔は分からないが、言っていることは本当に感じる。

すると、俺がここに来る前の記憶が蘇った。

そうだ!俺は友達と遊びに行く予定だったんだ。その途中、俺は道路を渡るために信号を待っていたんだ。それから……えっと……

その後の記憶だけはどうしても思い出せない。

てことは、アグノアに言われた通り。俺は……


「どうやら、記憶を思い出したようね。君は道路を渡るために信号を待っていたところ、横から猛スピードのトラックに轢かれ。悲しいことに、君は亡くなった」


「なんだ、そうだったのか!」


俺は落ち込むよりか、なんかスッキリしていた。


「え、悲しくないの?」


「だって俺はもう死んだ。だったら何もできないっしょ」


「ま、まぁ」


「そうと決まったら、俺を異世界に連れてってくれよ」


「分かったわ、それじゃーこの紙に書いてくれる」


そう言って、アグノアは一枚の紙とペンを渡してきた。

えーと、なになに。

その紙には、色々な項目の質問が書いてある。


①なりたい職業

②最強能力 有or無

③最強装備 有or無

④全種族の言語対応 有or無


まだまだ質問があったが読まずに、全部無しにした。

もちろん、職業は無職で。


「終わったぞ」


「え、はやくない」


「まぁな、こんなもんすぐ終わるぜ」


アグノアは、俺が渡した紙を確認している。

全部確認し終えたのか、アグノアが。


「全部、無しでいいの? どうなるか知らないよ」


「いいの、いいの。その方が楽しいでしょ」


急にアグノアが真面目なトーンで。


「最後に言うけど、これは遊びじゃないの。それでもいいなら、この先を進みな。それと君は、あちらの世界ではレオンという名前だから」


一瞬書き直そうとしたが、やっぱり一度選んだやつを変えるわけにはいけない。

俺は、アグノアが指を指している方向に向かって歩き始めた。


この時、俺はまだ知らなかった。この異世界がどんなところなのか。そして、長い長い旅が続くことを。


俺はただひたすらまっすぐの道を歩いていた。周りは何もなく、ただ眩しいだけ。

次第に目の前が明るくなり、ついに目の前が真っ白になった。


気づいたら俺は見慣れない場所に立っていた。周りは、山や川など自然豊かな場所。

涼しい風も吹いてる。それに小鳥のさえずりも聞こえる。


目の前には大きめな家がある。多分俺の家だろう。

今日から俺はこの異世界で生活するのか、そう思うとなんだか楽しくなってきた。


とりあえず今日は休もうと思い、目の前にある家に向かった。

そして、俺は家のドアを開けたら。


「きゃーーーーーー」


目の前には知らない女性がいた。

うそだろーーーーーー


こうして俺の異世界生活が始まるのだ。

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