子どもの教育向上推進法<リケジョとブケダンの話>

千代田 晴夢

私の住む世界

――どうして私はこんな世界に住んでいるんだろう。

そう思い始めるとキリがなかった。


私には夢があるのに。



――子どもの教育向上推進法が施行されました。

ニュースで大々的に報道された。なぜならこれは、今までの教育を大きく覆すものだからだ。



私は田原理花。中学二年生だ。

朝起きたとき、ニュースを見て衝撃を受けた。なんだよ、これ。


子どもの教育向上推進法【要約(理花の解釈)】

・教育を受けるのが可能な年齢を4歳からにする

・義務教育は6歳から18歳までの12年間とする

・学校では3つのコースを作る(文系、理系、体育・芸術系)

・各1年生の1学期始めの日にテストをし、学校側が生徒の得意分野を判断・生徒に通知し、そのコースに行ってもらうように説得する

・年二回抜き打ちテストを実施し、選ばれた者は飛び級できる(ただし得意分野のコースのみ)。欠席者も受けることができるサービスを検討中

・少子高齢化社会が進む中、すぐに働く人材を確保することを狙いとする



――私は、大人の敷いたレールなんかに乗っかりたくない。



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