とあるトランスジェンダーのカミングアウト後編 〜カミングアウト(体験談)〜

さて、前回が各ジャンルでのカミングアウトする上での特徴?みたいな感じを書きました。




てゆーか、長くなりすぎたので前後編みたいな感じですorz




文才無くてスマン!


だが反省はしない!




今回はやっと私の体験談です。








私の最初のカミングアウトは友人です。






そもそも私は完全に男としてお仕事をしてまして、お仕事も電気エンジニアと言う男ばっかりの職場です。




技術職で友人もほとんど男…(白目)






で、同期の友人は皆結婚していって…。




そしたら、友人家族と仲良くしていただけまして。




友人の嫁ちゃんと嫁ちゃんのお友達sと遊んだりして、仲良くしてくれました。






まぁずっと男としてでしたけど。






そんなおり、だんだんと男でいることが耐えられなくなりまして。




たまにネイルをするようになりました。






元々爪が割れやすくて困ってたので、爪の補強と言う建前で、補強用のベースコートをつけはじめたんですねー。




で、お休みの日にはたまにカラーマニキュアしたりしてたんですよ。






そんなおり、友人達と友人の嫁ちゃんとでランチに行ったときに、嫁ちゃんがネイルに気付いて否定せずにむしろ『ジェルネイルと言うものがあるよー』とw




そこからジェルネイルに完全にハマりましてw




別の友人の結婚式でも『およばれネイル』して行きましたw




まだまだ下手くそでしたねー。






男友達は結構否定的や全く興味無い感じでしたけど、友人の嫁ちゃんの皆さんには否定されず受け入れてもらえたんですよ。




すると、嬉しくなってネイルブログをしてることをバラしてたまに見てもらえて…。




そのブログも最初はネイルだけだったんですが、抑圧してた女としての感情が出てきて、レディース服載せたりスキンケアやコスメ載せたりしてたんですよね。




で、たまに遊んでもらってる友人家族はそのブログ見ても、(ユニセックス寄りの)レディース服着て一緒に遊んでくれたりして、私を否定しなかったんです。








それが半年ほど経過していくうちに、フライングしてたホルモンの影響で男性機能がほぼ無くなりましてw




めっちゃ嬉しくてw






それまでは本当に『私は女だろうか?勘違いしてないのか?男性から逃げているだけじゃないのか?単純に性欲から女性化したいだけじゃないのか?』と言う不安があったんですけどねー。






昔から私は女だという気持ちがあったのですが、どうせゴリラだしデブだし男として生きていこうという気持ちでしたし、私が女だと思っているこの感覚はこの男の体の性欲がそう錯覚させているだけなんじゃないのか?という不安が無かったわけではないんです。






まぁ性欲の無い頃から女だろうなぁという気持ちを持ってたんですけどねw




それでも自信持てずに悩んでたんですよw




でも男性機能が無くなった影響で、これまで不快だった男性的な性欲が無くなりまして。




それでも嬉しいし、男性器要らない気持ちにウソはないし、むしろ自分の体の男部分が壊れて清々しいと言うw




そこから本格的にトランスして女として生きていく決心をしました。








そのタイミングでちゃんとした診断をもらうためジェンダークリニックに通い始めました。




でも、私のようなゴリゴリのデブなおっさんが女になる!って言ってもキモいとしか思われないんじゃないか?とか色々と悩みまして…。




本当に怖かったんですが、変な目で見ない一緒に遊んでくれた友人夫婦にカミングアウトしたんです。






彼らには知ってほしかったし、きっと私を否定しないんじゃないかと言う打算もありました。




それでも怖くて怖くて。




多分、その時に否定されていたら自殺してましたね。




それくらいすごい不安と恐怖でした。






だって、もう男として生きていく事に限界でしたし、かと言って私が一番信頼している彼らに女であることを否定されるとどちらでも生きていけないですから。




多分、すんなり命を絶っていました。




まぁ、今こうして書いてるのでお察しの通り受け入れてくれました♪






もうね、これまでのずっと隠して押さえつけていた本当の気持ちを初めて話したから大号泣。






否定されることに恐怖を感じていたし、受け入れてくれてもこんなゴリラが一緒にいると彼らまで迷惑になるんじゃないかと言う不安もあったし。




その時に、彼は『○○(私)が男であろうと女であろうと何も変わらないよ』と言ってくれ、嫁ちゃんも旦那の友人である私を友達として受け入れてくれてたし、『一緒に遊んでて変な目で見られても気にしないし、○○(私)を否定する人には私が怒ってあげる!』って言ってもらえました。




もうね、未だに思い出したら嬉しくて号泣しちゃいますw


(これを書きながら泣いてるしw)






これが私の最初のカミングアウトです。








未だにその友達には否定されてたら自殺してたとかは言えないw


(めっちゃ重たいし、なんて迷惑な女w)






まぁ、実はそのカミングアウトするまでに不安で心が病んで助けてほしくて、ブログにかなりヤバい内容をアップしたんやけどね。






最初のカミングアウトの後に、心配してくれた別の友人の嫁ちゃんが旦那に内緒で連絡をくれて…。




無事にカミングアウト出来ました。






それに、ブログでしか交流のなかった彼女もメッセージを送ってくれて。




今では個人的なメールのやり取りしていつも私を支えてくれる大切なお友達になりました。




私には素敵な友達が多くて本当にありがたいです。








さて、友人には言えたんですけど、中々私の家族には言えませんでした。






最初のカミングアウトって失敗すると、もう全てが終わっちゃうんですよね。




だから、最も信頼できる友達に言うんです。






家族と一緒に住んでいれば、最初にカミングアウトしたのは家族だったかも知れません。




でも家族と離れて独り暮らししていた私は、私の変化(レディース服着たりとか)を知りませんでした。




就職して独り暮らしする前の実家暮らしの時は、(レディース服を隠し持っていましたが)ほぼ完璧に私が女であることを隠してましたから、どんな反応されるのか全くわからなかったんです。






そこで、私のとった行動は帰省の際にネイルをしていく・ユニセックスの服を着るでした。




ただいきなりカミングアウトしても突然すぎるので、少しずつ『あれ?もしかして…』という風に思わせる作戦です。




まぁ、まさかコチラから言わないとネイルに気付かないとは思いませんでしたがw




ラメラメしてスワロフスキーで盛った光に反射しやすい分かりやすいネイルだったんですけどねw




最初は趣味で始めたと言ったんですが、少しずつ問い詰められるのかなぁと思っていると『そうなんや。あんまり派手なネイルして会社行くなよ』で終わりました。






ん?






確かにまだカミングアウトする気は無かったけど、あっさりし過ぎじゃない?




確かに私は変り者だけど、もっとこう…悩んでも良いんじゃないの?






…実は3回帰省して、やっと弟が私の事をおかしいと感じまして。




…最初の帰省でその反応が欲しかったんです…。




でも、これ以上カミングアウトを遅らせるのも…という葛藤から、弟にはカミングアウト。






…ゲイと思われてたみたいです。




しかも、今回おかしいと気づいたと…。




ゲイと思われたのはテレビのオネエタレントの影響ですね。




しかも、実家暮らしの時にレディース服やブラとかも持ってたことも気付いて無かったと。




まぁ隠してたんやけどね…。




もしかしたらバレてると思ってたから…。




めちゃくちゃびっくりされた後『まぁ、ええんじゃね?』と。




…軽っ!?




後日、テンパってたと言われましたw






そして2ヵ月後、母親から連絡があり弟から聞いたと。




うん?




一応弟には口止めしてたんですけど、どうやら私に聞く前に先に母に相談してたみたいです。




それで帰省から戻る時には既に母は知っていた模様。




…弟よ、それはアウティング言うて問題のある行為になるから他の人にはしないように。


(ちゃんと伝えときましたw)






通りで帰省中は『髪を短くしろ』と頻繁に言っていたのに、最終日には言わなかったのか…。


(てっきり諦めたのかと…)






そんなわけで、母にも電話でちゃんとカミングアウトしました。




…やっぱり弟と同じで、女性服等を隠し持っていた事も心の事も気付いて無かったみたい。




それよりも、母は『性同一性障害の事は理解できる。でも、受け入れるのに時間がかかる。何でアンタなん…』と。






…うん。




…ごめんね。






今は何とか受け入れつつある状態みたいです。


(まだ受け入れられた訳ではないですが)




なので、現在はしばらく帰省するのを控えています。






父には次の帰省で伝えるつもりです。






家族だからこそ、ちゃんと受け入れて欲しいという気持ちが当事者にはあると思います。








でも、カミングアウトされた側としては、LGBTsは身近には居ないテレビの中の遠い出来事です。




私の母は、テレビの中のトランスジェンダーには『心と体が違うから大変なんやな』や『心の性別になれると良いのにね』と言っていました。




ですが、それは遠いテレビの中の出来事で、身近な出来事ではないと思っている方が多いと思います。






母の『なんでアンタなん?』の言葉には身内、特に我が子がトランスジェンダーな事に戸惑いを感じました。




おそらく、母の友人が同じ内容をカミングアウトしたら、母は受け入れられると思います。




もしその後に私がカミングアウトしても、ここまで受け入れられないことは無かったのでは無いかと思います。




身近には居ないと思われていることで、我が子のカミングアウトには戸惑いが大きいのではないかと思います。






トランスジェンダーに嫌悪感を持たない母ですらこうなります。






世の中には未だに『トランスジェンダーは現実から逃げているだけ』とか『勘違いしているだけ』や『そのうち治る』なんて思われていることもあります。




中には『気持ち悪い変態』や『人間としておかしい』や『異常者』とすら思っている人がいます。






セクマイ関係のカミングアウトが難しいのは、社会全体が正しい知識を持っていない事と身近にいないと思われている事だと思います。




社会のせいだけとは言えませんが、もっと身近なものであり、セクシュアリティは多様なんだよという認識が一般化すれば、もっとカミングアウトしやすくなると思いますし、わざわざカミングアウトという事をしなくても良くなるかも知れませんね。




今はまだその途中です。




急に変わりませんし、変なイメージがついたり、勘違いされることもあります。




でも、少しずつ全体に認識が広がり、ゆっくりと当たり前の世の中になっていくんだと思います。






カミングアウトするべきか悩んでいる当事者の方もいらっしゃると思います。




言う必要がなければ言わなくても良いんです。




怖ければ言わなくても良いんです。




そのうち世の中が変わってきて言いやすくなるかもしれませんし、別に言わなくても貴方が貴方であることに変わりはありません。




言いたくなったら言えば良いと思います。




でも、必要にかられて言わなきゃいけない時には、相手に身近な事だよ、異常なことではなくて多様性のあることなんだよと、事前にわかってもらえるようにすると良いのかもしれませんね。








私の体験が何かの役に立てれれば幸いです。


駄文すみませんでした。


あくまでもご参考までに。




では、また機会があったら何か書いてみます。




ご拝読ありがとうございました。

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