サバンナエリア_15

「二人とも、ご苦労だったな」


 バスを降りると隊長に声をかけられる。


「疲れているところで申し訳ないが、明日の計画について話をしようと思う」

「了解」


 既にフレンズを含めた全員が集まっていた。


「では、始めよう。明日はジャングルエリア手前のゲートで、我々と別方向から進んでいたブラボーチームと合流する予定だ」

「そして合流後、我々アルファチームはそのままジャングルエリアへ入り、ブラボーチームはゲートから帰還用の揚陸艦までのルートの確保、維持を行う手筈になっている」

「そこで、ここにいるフレンズ達はアルファチームとブラボーチームに分かれてもらうことになる」

「サーバル達は元からアルファチーム所属になっているが、他に誰かアルファチームに参加してくれる者は居ないか?」


「私は当然アルファチームについていくぞ」


 最初に声を上げたのはやはりバリーだった。


「もうサバンナエリアに強敵は残っていないだろうからな…ライオンはどうする?」

「私はコレがあるならどっちでもいいよー」


 ライオンはすっかりクッションの虜になっている。


「私もこのままついていくわ」

「では、ライオンとサーベルタイガーもアルファチームだ」

「私達はブラボーチームの方がいいわ。ジャングルって走りにくいのよ…」

「ウチらもブラボーのがええかなぁ」


 チーター姉妹とヒョウ姉妹はブラボーチームに入ることになった。


「わ、私は、アルファチームがいいです!」

「アードウルフ、アルファチームの方が危険だと思うが、いいのか?」


 バリーが真剣な顔で聞く。


「もしかしたら今日のセルリアンより強い者が潜んでいるかもしれないぞ?」

「で、でも…私は、サーバルちゃん達と一緒に戦いたいんです!」

「…ふふっ、良い目をするようになったな、アードウルフ」

「よし、アードウルフもアルファチームだ。隊長、これで問題ないかな?」

「うむ、大丈夫だ。ではバリー、ライオン、サーベルタイガー、アードウルフ。ジャングルエリアでも、引き続きよろしく頼むぞ」

「そしてチーターとキングチーター、ヒョウとクロヒョウはブラボーチームと共に、サバンナで我々の帰り道を守っていてくれ」


 了解!とフレンズ達が敬礼をして見せる。


「では、明日に備えて寝るとしよう。先ほどルイスとキョウが周囲に結界を張ってきたので、それなりに安心して眠れるはずだ。結界が破られた時はサイレンが鳴るから、すぐに動けるようにはしておいてくれ」

「6時には起床し、ゲートへ向かう準備を始める。寝坊は厳禁だぞ?それでは、解散!」

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