摩訶不思議な事件簿。リアに起きるとわ!まさか僕に奇跡が起きたとは!

いく たいが

勢いだ。ノリだ。奇跡の女神も微笑むってもんさ!

 「誰にも等しく、たった一度の奇跡が起きる」

と遥か昔より言い伝えられてきた。

信じる者には起き、信じない者には通り過ぎて往くだけ。世の中を信じる者にだけ奇跡がやって来る、と。

「誰が奇跡なんか信じるものか!パ―マンじゃあるまいし!」と吹く脂茶やんちゃざかりなコウ


 この物語の遥か後の20世紀になってジョセフ・マーフィー博士も同じ法則を唱えた。

奇跡を懇願すると起きません。心の中で何を本気で信じるのかで起きるのです。

善い考えだと善い現象が起こります。 考えや行ないが悪ければ次ぎから次ぎへと悪いことがやってきます。

これが大宇宙の真理と彼はいう。


 

 箱根生まれの山峡さんかん育ち。元気溌剌ゲンキハツラツな紅顔の美少年、ここに住む。

ぶっ飛び系な少年コウ、今日は甘いヤマボウシの実を口にしながら肩で風を切ったふうに山のみちをスタスタ歩いていくと、草木も生き物もニッコリ微笑んで道を開けてくれる。

向こうの山間やまあいをヨタヨタとした歩幅を進め寄って来る老女。よろめき千尋せんじんの谷に落ちそう――っと手を差し出し体を引き戻す。不意、コウの足下に在る筈だった崖っぷちが消えてる。少年は数百メートル断崖の谷に転落。絶命してしまった。


「おおっお! ノ―ッ!」の叫び声、悲鳴ともつかない泣きわめく声。森に住む生きる者たちへたちまちに響き渡る惜しむこえ


「箱根の山は 天下のけん

函谷關かんこくかんも ものならず

萬丈ばんじょうの山 千仞せんじんの谷

天下に旅する 剛氣ごうき武士もののふ」(瀧廉太郎作)。


 ハッと息を吹き返した。奇跡の始まりだった。コウは某国に居る。

見たことあるような無いような峠。が、昔からここに住んでいた風な……。


 遠く山背の遥か空の彼方から呼び掛けて来るうた

「アリラン アリラン アラリヨ アリラン峠を 越えて行く

私を捨てて 行く人は 一里も行かずに 足が痛む

アリラン アリラン アラリヨ アリラン峠を 越えて行く

晴れた空には 星も多く おいらの胸には 夢がいっぱい」(詠み人知らず)。


 宮廷に咲く花に目がゆく。

白色の桔梗キキョウの花――清爽――純な気持ちになる。

青紫色した桔梗――星――心に灯かりが点る。

花言葉は「永遠の愛」――「気品」――気高い心持ちに誘われる。

そんな香りがコウを「ふぅー!」と深く息をよみがえらす。


 階段を二歩三歩と下ると、三歩四歩と駆け上ってくる少女英順ヨンスリョ国の姫君と後に知る。

お伴の女官らと早足で宮殿に向かう、、足を留め振り返ったヨンスの目元がクラッと電波を発す、コウは確かに受信。往き交う電波、以心伝心。振り返り会釈をする、彼女の見詰めるまなこに魅入られて――微笑みは最強の武器となって。

宮殿から臨む山肌から吹き下ろす風がそう電気を起こした。ヨンスの初恋となった。

たった一度の擦れ違いで!? そうです! 初恋は電気。いくら毎日会っていても電気の起きない人はいくらでもいるのだ。実は、電気を発したしかに受信する人は百人に一人なのだ、それしかいないの!? んだ! 

ただ本人たちが気付いてないか、タイミングか、で電気が往き交わないだけなのです。


――人間の動作はすべて電気で動いている。電池ではない。自家発電だ。命を支える全細胞数は平均して37兆個とも60兆個とも云われているが、数が多過ぎて数え切れないのだ!? その内のイチ細胞に刺激を与えるために70mVの活動電位は必須……以下になるとお亡くなりになる。――


 、今度はコウがクラッとし、そのクラッとではなく胸の痛みが再び。そのままに倒れる。

「如何ですか?」の声がした。そこにはぼうとした顔が上からのぞいて来る。ヨンスの部屋であった。

覗いたヨンスはコウの口元に水を湿らし、傍らの母が「服装から見るとどこぞの貴族とは判るがお主は何処の者なのだ?」するとヨンスは「この首輪、先代の王家の紋章!」つづいて母は「あらーぁ! 先代の生まれ変わり! 左胸のほくろ、亡くなられた王様と瓜二つな位置と赤紫」


 さっそく王様に――先代の王の息子に当るが――報告をあげ、ここに集うった一同深くこうべを垂れた。

先代の王とは当時、隣に強国中国と大国ロシアを控え緊張状態にあったが、城を中心とした大門を四方に建てこれらのよって取り囲まれた領土内へは一兵たりとも許さなかった勇者として尊敬されていた聖王である……が死後は度々侵攻される羽目になっていたが。


 それでもアリランのこのリョ国はこの時、この1世紀から独立国家として躍進を始めてゆくのでした。

躍進の原動力を支えたのは人海を一つにまとめ導くという優れたリーダーシップがあった事は無論――戦争が日常的であったことから、近くに普通の岩石以上に頑強な岩山がありその岩を積み上げて作った城・要塞・基地・外門、加えて伝来時の銅剣は直ぐに止め、鉄製造のテクを学び鉄剣を率先して取り入れ、弓は木弓を使用し、その木弓は下部が短く、上部が長くなって、矢は竹製で、石や骨を使ってる国々が多いなか、鉄を使い始めた。

この文明は後後、海を隔てた倭国わこく(ニッポン)にも輸出され当時の弥生時代繁栄建立の礎ともなったのです。


 皆んなの話がそうだこうだとするうち何となくコウも「そうなんだぁ。そうだよ!」という気になっていた……どうもうまく記憶が繋がらのだが。

そんなもんでしょ、ぶっ飛び系とは、兎にも角にもノリってやつに乗っかるのが好きなキャラ、これはどうしようもない……性格を変えるのは顔を変えるほど難しんだ。


 さっき突然襲ってきて気を失い倒れたときの胸の痛みも癒え「皆さまにはホントにありがとうございますと申し上げます」 

するとおもむろに傍らの臣下の一人が口を継ぎ「そういえば三日前の夜空に東海上(倭国では『日本海』上という)の倭国の方向より雷鳴が、それは長く轟き『汝らを救う者現わる』の御声おんこえを伺ったのですが」と云う。すると家臣一同は「王様そうです、王様そうです」と右へならえ。再び神々しい空気に包まれる。何のことか薩張さっぱりわらないコウ。


 沐浴もくよく済ませ真新しい服を与えれて手を通すと「ワオ―、王子様、お似合い」と周りからはしゃぎたてられる。

一変、空気が一遍いっぺん「て―へんだ!て―へんだ! 東門が落ちそうです」という緊急ニュースを持って汗泥だけの見張り役が馬を飛ばしてやって来た。皆騒然!喧喧諤諤けんけんがくがく、いやいや!こうでそうだ!チゲだろ!ああだろ!「やはり来たか。例の取り決めていた軍機の通り動け!」と王の鶴の一声。


 戦争に胸を高鳴る人の気が知れない。と、異口同音に皆は云うが、いざとなると勇敢な男よ!国の英雄よ!と唱える。なんと愚かな者達よ……コウも例外ではなくなってゆく……この世は矛盾の上に正義を創っている。これが人間動物なのだ。

包丁のデッカイのを振り回して当ったら痛いだろ、身体の肉にグッさと刺さる矢は何所から飛んでくるか血が出るだろ、危ねったらありゃしね、目に当ったらもうご飯が見えなくなるんだぞ。

「んぅー!?……」とコウは紺碧な空を見上げ胸高くに腕組みをする。すると、飛んだ! 空高くに! 数十メートルも、いや、数百メートルも高く遠くに、城壁を超えていた。


 気付くと民家の軒下に居る――居眠りをしていた「なーんだぁ、夢だったのか」

それにしても摩訶不思議。胸が急に痛くなって倒れたり、胸辺りに腕組みをすると飛んでいたり――まぁ、いいっか、夢を信じてばかりいるやつは寝ぼけ者。


 「こらっ! あんた誰!?」と怒鳴るオバサン。「なんだコノヤロウ! 乞食! 出てけ!」と血相を変えて出てきたオッサン。

「まぁー、キレイな目。きっとこの子はあの子の生まれ変わりじゃないの」


――この夫婦はいくら励んでも子宝に恵まれることはなかった。 願掛け二年後|漸(ようや)っと念願の子をゲット。可愛くて可愛くて目に入れても痛くない可愛かわいがりよう。家業の生まれたての卵を持たせた遊ばせているうちに赤ちゃんが高熱。三日三晩、看病、願掛け、高熱、看病の甲斐かいもなく亡くなってしまう。卵持った手は必ず洗いましょう。尻から出てくるものが衛生的である筈がない。その後は何年も又又願掛け暮らしていた。――


そんな話を聞きならが旨旨! キムチがこんな美味しいとは、初めてですよ、甘いキムチ(倭国へは辛いのしか輸出されなかったけど)。と頬張ほうばるコウを見て「うちで働くかい?」と勧められご厄介になることにしたのです。


 飼っている数十羽の鶏の卵を売って金を稼ぐ。

じゃなく、漁師達に渡して魚と物々交換する。

その魚を天日干しやこの辺りでよく採れる朝鮮人参を以てそこへ鹿の角内のエキスを混ぜ合わせ味付け加工をして卵一個の値段より数十倍もの利益をあげる商売だったのです。

特に元本もとでが安価で好評だったのが例えば白身魚なら鍋で焼く際に少々の砂糖と塩をまぶた卵を柔らかく包んで仕上げると五十倍もの宝物になって返ってくるのでした(確かに日本には無いレシピ。アリランではこの料理は今では何処の家庭でもやってる有り触れた料理。当時は発明品、魚臭ささを消してまろやかな味になったので。味噌ミソと醤油とお辞儀の作法は倭国に伝来したけど)。


 お世話になってるキムさんの家を出て右に、そこにはそれはそれは大きな大木――大陸育ちの樹木は背は高くデッカイ。空も碧さも大陸性気候は深い――この三差路を左に曲がるとフリーマーケットで賑わう通り。

外れにトンテンカンチンとする鍛冶屋さんがあってなんでも名刀を作る店で有名らしい。、一行に見たことのある人物が。あのお城で会った軍司長官である。知らぬふりして「戻ってこい」と云われるのを避けるために、通り過ぎようとすると「コウ様」と呼び止められる。


 「いやー、『様』なんか付けないでください。コウで十分ですから」 「あの時一瞬で消えたあなたを魔法使いと呼ぶ者も居て宮廷内騒然でした、が、あの後大変だったんのです」 「何が遭ったんですか?」 「東門はようやっと鎮圧はしたけど今度は北門が囲まれ三日間もかかる攻防の末追い払ったが、問題はロシア勢だったのです」 「ほーぉ、もしかしたら中国とロシアの共謀があって同時に両挟みでリョ国の軍事力を分散し潰しに来たのかもしれませんね」 「私もそう思ってる。ところで姫さまがご心配なされてますけど……」

「あーあ、よろしく云っておいてください」

「ぶっちゃけ云うが、どうして逃げたのですか?」

「とんでもない。命を救ってくれた人・姫さまは大恩のある方。逃げてなんかいません。よくわらない成り行きってやつで……」

「それとも、コウさんには別に好きな人がいるとか?」

「うぅ……。『ぶっちゃけ』と仰ったから俺もぶっちゃけ云うね」 「女の子は気を遣って行けね。それよりもっと自由に生きたいんだ」 「って、女子は、好きになったのかどうかは別にして自分の力が吸い込まれて無くなっていくような気がして」

「ハハハハハハッハ」

「そうだよね、可笑しいよな」

「そうじゃなく。コウさんが幼すぎ。というかいずれその吸い込まれるとかいうのがよくなるときが来ますから。ほろ酔い酒のように」

「誤解しないで。姫さんに万が一の事が遭ったら助けに行くので」 「それに未だ恋に集中してくより、何か特別はっきりしてるものがあるわけじゃないけどやりたいことがある気がしてさ」

「わかった。姫さまに『コウさんが心配してる。いつでも味方になりたい!』とお伝えしておきましょう」


 「ところで鍛冶屋に何か?」

「近々宮廷内で中国以南のハン国使節団が参るのでその時に名刀を差し上げるですがその進捗具合を。近くに来たついでに寄って」 「で、今は何所にお住まいで?」

「卵のキムさん一家に」

「おぉー、それはそれは」と云い終わらないうちに部下がそっと耳打ち。すると「さらば! コウ様、ソンさん」 「様なんて呼ばないでください。くん!と呼んでください」

急遽そそくさと一行は往く。何やら緊急事態でも又生じていたのだろうか?


 トンテンカンチン・トットッ・トントン。汗で紅くなった顔と腕を拭く体育会系の厳丈がっちりした図体がたいのオッサン。

「武器には違いないけどもはや芸術品ってカンジがします」

髪を吹き上げジッと一瞬ガン見、いや、長く感じたが「芸術は人間性の発揚だからな」と応える。

「…………」云う言葉が続かなくなる。何だぁ?人間性?発揚?って。

「君は何所に住んでるんだ?」

「あぁ、卵のキムさんちに。毎晩寝る前になると健康維持だといってあの林で汗雫びっしょりになって帰って来るときもある健康優良児な方ですよ、児じゃないけど」


 ヒューッ! ズッサ! 夜の闇を切り裂く音。何だ何だこりゃ!? 

暑くて寝返りをしてなければ心臓か頭にっ刺さっていた。

物音に気付いたキムさん「どうした? 何が遭った?」と布団を貫いて床に刺さってる矢を抜くと「石鏃せきぞくに毒が塗ってある。遠くまで勢いよく飛ばすために鉄じゃ重くなるので中国人がよく用いる石の矢じりだ」……何でそんなことをイチ商人が知ってるのだろう?


 「いやーあっ、魂消たまげげた。虫の知らせだったのかなぁ、寝返りをうってなければ死んでいましたよ」

「狙いはおれだったんだ」

「違いますよ。窓が開いてたから外から見れば俺だったわかるし」

「いや、暗いからな。この部屋はよく以前は仕事の途中途中で仮眠用として使ってとこだ。だから俺だ」

「ねーぇ!見ましたよ。黒陰の三人程が一目散に逃げて行くのを」と云って現れた奥さん。

「何だ? 外を眺めていたのか?」

「違いますよ。トイレに行ってて」


 「…………」三人とも沈黙。恐怖を改めてリピートしていていた、ホッとしていた、必ず又狙われるという恐怖心も湧いていた。

矢庭やにわに包丁を片手にすくっと外に立ち尽くすキムさん、再び矢が! 間一髪、身をひるがえすと出刃包丁をサッと投げる。その先に居た者は身をひるがえし木立ちより高くピョンピョンと軽やかに飛んで逃げる人影。点々と血の跡が残っている――付けて行くと鍛冶屋さんの所、そして、目の前に隣接する川の前で途絶える。

それにしてもキムさんって凄いなぁ――どんな人なんだろう?――昔、「アッチョ―!」のブルース・リ模擬もどきの武術家だったにちがいない!?


 旨いなーぁ! ここへ来て鳥の唐揚げは初めてです、しかも朝からこんな大盛りで。

沢山食べて! 遠慮くなく頂きます、ありがと―う。うちのニワトリなの、と応えるお上さん。

一遍で食べる気が失せた。

鶏舎を掃除したり餌遣りをしていて親しみも懐いていたし、あれほど大切にしていた商売道具のニワトリさんを……「ゼッタイ殺さない、金の卵を生んでくれる家族だ」とキムさんは云っていたのに……。

お弁当にと入れてくれた南蛮漬けの唐揚げは外し卵売りに出掛けました。


 途中、鍛冶屋さんに寄って「斯々然々かくかくしかじかの如く昨夜は九死に一生を得た気分、その後もよくは眠れなくて云々」というと「これあげるわ」と差し出してくれた短剣、握る箇所は太く刃は幅があって厚みがある上に先に行くほど鋭くとがってとがってる。「いいんですか」と云い頂くことにしました。奥から弟子が出て来て臀部でんぶにこう巻くと動き易いし他人からも目立たないといって鹿の皮の入れ物も呉れました。

「大将! 貰っていいんですか?」

「ソンと呼べ。大将と呼ばれると聞いた者が勘違いして殺しに来るってこともあるからな。俺がそうしろと云ったんだ。」

ここの民族はどちらかというと、戦闘心旺盛というと聞こえがいいが、主我しゅが(何事も自分を第一に考えて他を顧みない……好戦的になり易い)が強くて……と云いたかったのだろう。

全身まるで織田信長――宛然まるで貌付きも朝鮮系。といや―、秀吉もそっくり系な釣り上がった目に貌の輪郭。


 いつものように卵は全部魚と交換してその漁師街で少し油を売って帰途につく。ピーヒャドンドン・アリラ~ンと楽隊が奏でる何処か演歌ちっくというか盆踊り的というか、どこかに哀愁をいざなう曲(後後の又後後に古賀政男はこれをパクッて演歌の大御所になったとか)に併せた曲芸団の一行の手品てじなを演じているのを観て、手を叩き大声ではしゃいで、気を紛らわせていたのです。

立ち去ろうとするとき団長が近付いて来て「種明かしをしてやるわ」と云ってくれたのには何か大きな宝物を貰ったみたいになって「あの飛び跳ね方は何処かの山猿のようで人間ワザじゃない。サーカスに向いてるぞ。俺の名パク、これを出せば知らない者はいない。いつでもよければ入らないか」とのお勧めもあって。


 只今ー! と帰るといつもと違う。静寂シーンとしている。どうしたんですか? 夫が急死した。えぇーえ!

「お線香をあげたいので」 「もう埋葬しました」 「えっ! えぇ?」 「…………」 「で、これからどうするんですか?」 「実家の弟が来いというから帰ります」 「何処ですか?」 「…………」

なんとも後味の悪い……。

やや多めの給金と魚等をドッカリ貰ってお世話になっていた家を振り返りつつお世話になっていた家を跡にする。


 「これ、その前の短剣のお礼に!」と、魚全部とニワトリさん五羽を鍛冶屋さんにあげる。

「あのーぉ、殺さないで育ててその卵を頂いて行った方が健康維持のためにもなるし。お願いなのですが、そうして頂けますか!?」 「お、助かる、そうするよ。堅い仕事だから柔らかいものに接したいと思ってたとこだ。そうだな、そこの小川にはいろいろな草花も生えてるし、そこでニワトリと遊ぶか」 「そうですよ! 鶏糞けいふん以上の肥料はないっていうし。そこに植えた作物からは恵みイッパイな果実だって得らるし」とは、コウの父からの知であったとまでは伝えなかったけど。

「ところで、コウくんと云ったけ、あんたは誰なの?」 「はぁ?」 「そん前お城のお偉いさんと親しげに話していただろ」 「うん、よく分からない経緯イキサツだけど気絶してたところを助けて貰ったのが偶偶たまたまお城のお姫さまだっただけ。その関係で」 

「縁と倖は隣り合わせ」

「ん? どゆ意味ですか?」

「往き交う人によって幸福になったり不幸になったりする。俺の歳になれば解るよ」

「何才ですか?」

「34だけど。それは先代の師匠からの受け売りだ。余計な事訊くな」

「全部、幸せにしてみせるさウソウソ」

「コウくん。これから何所に住むんだ?」

「あーぁ、魚売りの途中で何回も『来なさい。城内がやなら城壁外の一角に重臣たちの住む区域もあるから』とお城の警備の一行らと行き交う度に誘われていたので取り敢えずはそっちへ行ってみようかと」

「そっか良かったじゃないか」

「ソンさん、また寄りますから―。短剣ありがとう」 「あ、ニワトリさんよろしく頼みま―す」

「シッコイな。卵食えなくなるから殺しやしねって」

「そうです! 健康維持は継続から!」

「知った風な云わずにさっさと行け」

 


 小高い丘を超えると背にナビクく旗をした頑強な目付のよろいに身を包んだ兵の三人が待ち構えている。咄嗟にケツの短剣を手探る。

馬を降りた三人の兵がつかつかと歩み寄ってコウを囲む。

にこやかな表情の三人(助かった!)「ここから先は我らがご案内を務めさせていただきます」と云い晄晄コウコウと光る名馬がかった毛並みの美しい栗色の若馬にコウの荷物をくくり(荷物とはいえな只の小さな野営用毛布と火を起す道具の二点しか入ってない袋)「さー、どうぞお乗りください」 「いやぁ、大丈夫ですから」 「それでは我らが長官に叱られますので」

馬上のコウは「凄いなぁ。馬の筋肉の躍動まで伝わって来て眺めも天下人に成ったような」――この肉を馬刺しといって「よろこんで食う民族は冷血だ」 vs.「犬を食う民族は野蛮人だ」はて? どっちらの民族だったかしら!?

テクテクパカパカ通りすがりの者は一往いちおうに皆んなが道を開け、なかにはひざまずく庶民まで。そりゃそうだ、王家の紋章入りの旗だもんなぁ。「悪いなぁ」と思いつつ。


 先に一人偵察に行っていた斥候せっこうの戻った顔が青ざめてる。

「東門(今でいう有名な東大門。只の城壁門ではなくそこには小宮殿が建てられ兵士達が常駐。いわば国を守るこれを含め八つの門によって城と庶民の領地を守る軍事基地の一つ)から火の手があがって南門まで落ちそう」と見た事と逃げてくる庶民からの情報を伝え震えあがってる――過去にも国の根幹を揺るがす一大事に係る事変で幾度となく国が潰れかかった事は祖父らから聞いていたので殊更恐怖心にさいまれる――中国人は捕えると老若男女ろうにゃくなんにょ子供赤ちゃんに関係なく一往に売り買い、つまり、奴隷にするからであった。

「何ーぃっ! 破られたら庶民の居る城領域に入り一遍に城は落ちる」と隊長がいうと斥候は「中国人とモンゴル人の混成隊で数が半端ないそうです。落ちるのは時間の問題かと(おろおろ泣きっ面、諦め顔)」するとコウはった「姫を助けに行く!」というが早く、胸に手を!誓ったように左胸のほくろを握る。すると、なんと上空の馬上の騎士となって空高く跳び往く。呆気にとられる兵士たち、どっちが護衛だか、後につづき疾走しっそうするが、既にコウの姿は空の彼方に消え。


 東門辺りは既に蟻の行列のごとく大地が見えないくらい中国軍で埋めすくされ。宮殿に舞い降りた時はここも非難しようとする者たちで浮足立っている。

煙硝する煙の臭いはここまで届くなか「あ! コウ様だ! コウ様だ!」と親衛隊の一人が口からツバを飛ばし、二人が、三人もツバを飛ばし、大勢で取り囲む。既に「魔法使い」そして今も「空から舞い降りた」を見てそう思っているのである。

「そちがコウか。我が城によくぞ参られた」と王様自らコウに近付いていう。

「取りあえず、用意してある洞窟に非難するが、コウよ、どんな魔法を使って貰えるのか!? 頼んだぞ」と軍司長官はいう。

「お任せを」 「あれ!? あらら? スイッチが入らない……」いくら左胸のスイッチを押しても握っても反応ナッシング。すると皆は一歩退け、二歩、三歩、みな居なくなってしまった。


 「お帰りなさい。無事でよかった―ぁ」 「あ、姫こそ無事で何より」 「いやだー、ヨンスって呼んで」 「お! ヨンス。心配になって戻ってきた。助けて貰った恩返しに」 「それだけ? でも嬉し」 「だって、好きっと言ったら殴られるだろ。高貴な方だもんな―」 「しないよ。ばっか~ぁ」 「そ! 恋をする者は皆んなバカになるらしいよ」 「どうして?」 「なかには命を賭けてその人を好きになるから」 「いいも―んバカだって。できない人の方がよっぽど馬鹿だよ」 「バカはバカでもバカ正直に尽くしたい、尽くされたい、ってなればサイコーだもんなぁ」 「かっちょい!」でも「こんな国じゃやだぁ……私が生れる前から、その後も、大きな戦争だけでも何回も何回も、もぉウンザリ。そのうち死んじゃうよ」


――この国には既に紀元前4000年頃には、紀元後じゃないぞ! 櫛目文土器が出現する。中国からやって来た民がここに住み始めたのが最初。

が、その後以降、侵略を被らない世紀は無くン千年後には日本からも侵略されたり。過去数千年にわたる戦の度に民は東海(日本海)を超え日本へ逃げ暮らすようになる。

これが日本の始まり。渡来人の最盛期は弥生時代と呼ばれた。

日本の誕生は3世紀説、5世紀説、7世紀説と研究者によって意見は分かれるが大半以上がリョ国をルーツとする人たちであった。

とくに九州人や関西人をみればわかる。短気で一途で主我が強くシツコイ性分。

関東以北の人たちは表向きは比較的穏やか、内面は辛抱強い。北海道ではロシア系をルーツと持つ人が多いからで大鵬や千代の富士やアイヌ人の顔見れば分かる。中国モンゴル人離れしたれきとした彫りの深い白人系の顔付。

といっても今じゃごっちゃ混ぜでどれがどうなってるか判らないが比較的歯並びの良い人はその半島出身者とDNAからも判ると謂われている。

つまりおよそ半数の日本人民は半島出身者。歯並び凸凹はインドネシアを始めとした南方民族(縄文時代に大勢が寄せて来る)。

そして、これまたさかのぼる先祖は共通。中国人やモンゴル人。(そんなことはどうでもよく)――

 

 「よーし! なんとしてでも守るぞー!」――「恩返しじゃないぞ。俺の気持ちだぞ」

「私も戦う」――「ねぇ! どうやって? 一人じゃ無理だよ」――「あ、私の親衛隊10人いるからどう? って無理だよねぇ……」

「いや、一人より二人。力を合わせらばできないことはない!」(「進もうとしない者は最初から負け、進もうとする者には勝利への道は拓く」そのくらいの意気がなくて事は成せるかってんだい)。

 

 先ず二班に分かれ同時攻撃をしよ。攻撃しては退却し又攻撃しての繰り返しで出来るだけ殺さないで捕虜にしてその者たちを改宗させ味方の軍隊に仕立て上げる。

「コウさん、何ってるんですか、自分の国つまり故郷に残した家族を裏切ってまでこっちの敵国に鞍替えなんてあり得なーい……」とヨンスの親衛隊隊長が一笑に付す。

そうだね。

違うぞ!

朝鮮族って知ってますか? 中国国内に大勢住んで中国のために働き自らの生計を成して家族を養い平和で愉しい生活を選んだ人たち。昔、どっち道、両国は陸続きの都合上リョ国も中国もなかった、偶偶根を下ろしたのが中国でありリョ国であったはず。

そこで。

領地をあげる! といやー、いい。

マジであげるんかい? 占領と同じだろ、敵国人にそれは無い無い。

いや、あげます!

田畑を。そこから税金を頂く。住民はいざというとき兵として徴用する、一石二鳥。もち、家族は故郷から呼び寄せ伴に暮らすようにさせて、と。

来ない、来れない、場合は? そのような捕虜は最初から選考から外す――家族恋しさにいつなんどき裏切ってなにをするか!?――しないまでも必ずそのうちに故郷へ帰って居なくなってしまう。

「うん! 良い考え。最初はお金で釣るって手も」

「ヨンス、そんな金あるのか?」

「お父様に相談してみる。どっち道、戦費は掛かるから、いや、むしろ安上がりになるくらいで出してくれるとおもう」


 数時間にわたる軍議を経てさっそく「夜桜隊」を編成する。

ヨンスの親衛隊10名、それに王から回して貰った兵40名の合計50名。指揮官はコウ、副官には老練なつわもの。王から兵を直接頂いた際は、脚が速い者、視力と嗅覚に優れた者、言葉巧みな者、を半数は確保することを基準にして選ぶ。武力にひいでた者は20、30名もいれば十分。

 そこへ現われました、ピーヒャララのサーカス団の一行。猿飛佐助もどきや伊賀の忍者上月佐助張りだったり諜報活動調子屋な木下藤吉郎的だったりが一挙に集結。このリョ国の惨状を普段から見兼ねての義侠心か、正義魂か、憂国の志士か、勝ち馬に乗って後の商売に備えておきたかったのか、兎にも角にも一癖ひとくせも五癖も持つ連中の参加は大きい。

「我らこの時を待っていた!」と胸を張って豪語するパク団長。いつもになく髭は剃り真面目なツラをしていた、覚悟の程がうかがえる。「一旦燃えた火は、水をかけても消えない」勢いってやつはこんなもんだ。消したければ「周りの連中を静める」しかない。これが集団隊というモノの凄さというものだ。


 人が口を開け唾液よだれが垂れる熟睡時間帯は深夜12時から2時くらいの間。

夜陰に紛れ東門に先ず小隊10名程の兵が近付き「馬鹿野郎―ッ! 死ねえー!」と、とにかく気狂きちがいみたいに叫んで騒ぐ。たちまち数十名の、時に数百名からの反撃が始まった来る来る! 馬上の兵も槍をかざして逃げる逃げる! 、待ち構えていた屈強な味方兵が一斉に腕や足に矢を射って取り囲み(死なせては元も子もなくなる)と控えていた数千の王隊は臨機応変に現れて敵兵を駆逐、或いは、コウ作戦を援護する、同時に「金は倍出す」と云い。

続いて「今の荘園は何所までも永遠に中国政府の物」 「自分の私有地にしたいだろ」 「そこからあがる利益は全部自分のモノにしたいでしょ」 「これを保証するのがこの証明書」と逐一告げ周り、高級食材でつくったメシをあげる。その契約書欲しさに投降する者を連れて帰った。


 この話は即敵陣一帯に広まり、言わずと、自然投降して来る者が増え出す。敵陣の統制も乱れる。

そこへ王本隊の大部隊が、コウの部隊と入れ替わり波状攻撃を繰り返す。こうなると勢いはどっちあるか? 攻め側にある! 

こうして東門も南門も奪還成功となった。実際に加わった敵兵にはその契約書を授与してリョ国の国民として、労働力として、兵として、員数を増やしていくことなった。が、敵兵が去った後はそれ以上は、投稿して来る者が居ても受け付けない。逆にリョ国で投降したふりをしてスパイ活動をされかねないからであった。


 と或る日の夕刻「申し訳なった。この通り謝る。許して下さい」と死んだはずのキムさんが現れる。卵売りは表の顔。実は中国によって潜り込まされたスパイだったのです。

これを裏付ける証言あり。鍛冶屋のソンさんは逆にリョ国の諜報員で密かな内偵の末にキムをスパイと断定(林で運動は嘘で仲間のスパイらと破壊活動をしていた)。見習いの若者があの夜、キム宅に矢を射ったのである。誤認と気付き「罪滅ぼしに短剣」をとコウに与えたのです。

道理であの時、左腕を半身で隠していたわけだ。痛かったろうな、あの出刃包丁じゃ。


「キムさん、で、どうゆうことですか? 今更」

「中国では永遠に土地は自分のもにならない。農奴として終わるしかない」 「私の投降するとした誠意は次の事を以てご報告します」 「軍司長官の副官の一人は実はやはり中国から息のかかったスパイで……」

早々その副官は逮捕、が、その後従順に投降した態度から土地を与えられ平民として家族共共リョ国で暮らしていくようになる。すると雪崩現象、実は私も俺も僕もと出て来るほどに狂う。結局、愛国心なんてもんは二の次、自分中心!これでいいのだと思う。

 国あっての民ではなく、民あっての国なのだから。だからね、国のトップが勝手に宣戦布告するような国なら脱出した方がよろしいのである。何処の国に行っても「住めば都」なのだから。

自分は巻き込まれなくても必ず子孫に付け(ツケ)が回るからです。

知っておいて損はないので。

第二次大戦の日本軍の犠牲者数総計44万6500人、戦争と関係の無い民間人犠牲者は総計20,365,000人と云われています。たった一握りの数名の政治家のためにだよ。


――今でいうCIA。自国を守るための正当な機関格好いい。なもんか! 実態は他国の治安を乱し自国に都合の良い政権を画策。サウジアラビア人記者がイスタンブールのサウジアラビア領事館で殺害され遺体を切り刻んでバッグで運び出した事件。実行犯は実はアメリカ本国で訓練された者たちという暴露ニュースまで、真偽はいまだ調査中とのことだが。

他方、ロシアによるアメリカ選挙への不当介入。花札大統領になればロシア国内にホテルやカジノ等が建てられロシア経済は潤う。これもスパイによる破壊活動の一環。

何処の国にも諜報機関はあるが他の一国の平和を乱してまで活動するのは如何なものかと思う。――

 

 この夜桜隊攻撃の功は、歴史上初めてのリョ国が完全独立国家を果た地となったことからも、明明白白。

その最盛期には中国東北地方南部とロシア沿海州の一部までも戦い抜き領地として奪い取ることに大成功。且つ、今でいう朝鮮半島の大部分を支配したのです。

これは今日、現実の文書に記された事実として残っています。中国とロシアを圧倒したのはこの時期を除いてその後はなかったのです。

つまりその後数百年、数千年を経てリョ国が再び中国や国内の他の勢力に滅ばされるまでは平和で豊かに国となって栄華を誇っていたのである。



 ヨンスと初めてのデート。お伴の者たちは遠くに置き。

花は咲き陽は高く細流せせらぎ水音みおと

桔梗キキョウの花一輪そしてもう一輪を採って髪にす。碧い星の輝きのよう、太陽のような白の眩しさ。微笑む口元へそっとキスをする。肩に廻した力強い白いヨンスの両腕。


 うれし―ぃ―イイ! とまたもコウは卒倒する。

「アリラン アリラン アラリヨ アリラン峠を 越えて行く……」

気付くと「箱根の山は 天下のけん函谷關かんこくかんも ものならず……」

アンビリバル―!


 彼の老婆がここで再び現れ「ありがとう」

「んん?」 「って、どうゆうことですか?」

「もう魔法は使えません。コウさんも私も。使えたのは他に選択肢がナッシングになってやむを得なかった時だけだったのです」

「いや、その話はどうでもよく」と云い終わらないうちに「私だよ」と見る間にヨンスが現れそこにたたずんでいました。


 ふたり其れ其れは仲の善い夫婦みょうととなって。やがて生まれた子は箱根足柄山の金時山に住む「金太郎」と名乗ったそうな。この子も蛙の子。

 

 金太郎が歩き始めると母のヨンスは腹掛けを作ってやる。

が、ブカブカでした。

それでも金太郎よ! 早く大きくなれ! という願いを込めてのことだったのです。

父のコウと同じように山峡さんかん生まれの山間やまあい暮らし。金太郎の遊び仲間は鳥さんや動物さんたち。元気な仲間と遊ぶうちに金太郎はどんどん生長して成長した男の子になる。

腹掛けもピッタリになっていました。

そこでコウとヨンスは相談をして。

五百万円を与えました。

そして告げました「いつか困ったときは使うのだよ、人は腕力では動かなくて金にはなびくからね。あと一つ、力とは腕力ではなく勢いだよ。この勢いが正しければ必ず奇跡は起きるのだからね」


では! と身支度して出発する。

途中に栗の林がつづき、栗の実が沢山落ちている。付いて来た仲間と一緒に栗拾いをしていました。そこへ突然、茂みの方からワッサワッサと大きなワイドスケールなボディの熊が現れた。皆は震え上がる。

が、金太郎は妙な気勢を発しダダダ!!! と向って行く。

いつもと勝手が違った熊は立ち止る。そこへ縄をクネクネと投げた。熊は蛇が大っきらい。意気を失った方の負け。「参った」とその騙し知恵にクマさんは感心する。何処となく既に金太郎に魅かれていたクマさんも「仲間にして下さい」と頼み込んで来た。


 この金太郎はのちに坂田金時と名を改め、源頼光四天王のひとりに数えられる立派な武士になって活躍したそうな。コウそっくりであった。

あの五百万円はすでに五百億円となっていたとか、大袈裟と人はいう。

やがて坂田金時は色白歯並びグッな女の子と出逢う。全然まるで

韓国系な、母親酷似そっくり、コウの気質はまるまる日本男児、これを受け継ぐ。


 話は続いて。

その時の女の子は母となり又その子は、令和の時代ときに日本国の初女王(総理大臣)になった。

リョ国の女王を先祖に持った運命。

今日も風は吹く、奇跡は起こる、「箱根の山は天下の嶮(けん)」に、「アリラン アリラン アラリヨ アリラン峠を越えてゆく」に。


―― 4世紀末 - 6世紀。古墳時代にはヤマト王権に仕える技術者や亡命者として中国大陸や朝鮮半島から人々が多く渡来した。このことは高句麗が遺した広開土王碑にも記録されている。大王を中心とするヤマト王権において重要な位置を占めた者や文化の発展に寄与した者がいた。

また、日本から朝鮮半島の方向に人・物が動いた事例もあって、後の狗邪韓国や任那に該当する地域では紀元前4 - 3世紀になると、それ以前の九州北部との交易から更に進んで朝鮮半島南部への移住・入植とそれに伴う弥生土器の急激な増加が確認されている、また光州、木浦近辺などに分布する前方後円墳はヤマト王権に関係する遺跡とされ、現地で製作されたと考えられる円筒埴輪、ベンガラ(酸化鉄)を塗った横穴式石室が確認されている。

 ヤマト王権に仕えた渡来人としては、秦氏、東漢氏、西文氏ら挙げられる。他に渡来人系の人物として鞍部村主司馬達等、鞍部多須奈、鞍作止利仏師、高向玄理、南淵請安、旻、鑑真などがいる。

 また飛鳥時代には百済の滅亡により亡命貴族が日本を頼って渡来した。中でも最後の百済王義慈王の王子の禅広は、持統天皇より百済王くだらのこにきしの氏姓を賜って百済系氏族の代表的な存在となった。

 さらに奈良時代末期から平安時代初期にかけて、鑑真に同伴したコーカソイドに属するソグド系とされる僧侶の如宝も広義的には渡来人に含まれる。

 そしてナウ一部を挙げてみるだけでも。

松坂慶子、山口百恵、西城秀樹、ソフトバンクの孫正義、ロッテ大財閥創業者の重光武雄、金田正一、上田剛史、幸田シャーミン、アン・サリー、映画監督の井筒和幸、高山都、水沢エレナ、伊集院静、伊藤ゆみ、アンミカ、大鶴義丹、張本勲、藤本美貴、木下優樹菜、崔洋一、つかこうへい、井原剛志、水原希子、錦野旦、南果歩、安田成美、井川遥、椎名桔平、小池栄子、五木ひろし、都はるみ、岩城滉一、玉山鉄二、松田優作、政治家の福島みずほ、同・小沢一郎、豊川悦司、布袋寅泰、矢沢永吉、和田アキ子ら始めスポーツ界、財界、芸能界で今日でも活躍してる者は多い。――


 共通点は比較的皆歯並びが良い(南方系をルーツした人たちは凸凹な歯、並びに、チビが特徴!?)。となると歯並び良系の人は皆んな朝鮮系なルーツってことになる。

日本民族は単一純粋な大和民族、笑っちまう。雑多民族こそ根は強いんだ、雑草を見ろ!ってんだい。この雑多の元は奇跡であったのです。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

摩訶不思議な事件簿。リアに起きるとわ!まさか僕に奇跡が起きたとは! いく たいが @YeahYu

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る