第4話 レジ
「おらぁ! 金をこのバッグにあるだけ詰めろ!」
拳銃を突き付けただけで、さっきまで気だるげに接客していたコンビニ店員の顔が青ざめる。俺はまた銃を店員に押し付けつつ、レジの金を入れるよう急かす。
店員は首に吊るした名札のバーコードを読み取らせ、店員認証を完了させる。
「今お金を出すので、少々お待ちください……」
その後店員はレジのボタンを一心不乱に打ち続けたり、液晶に親指を押して指紋認証、マイクに声を吹き込み声帯認証など、一時間以上も解除作業を続けていた。
ついに、レジのキャッシャーが開いた。十数万あまりの金をバッグに詰めさせ、俺はとっととその場を去った。そして予め待機させていた車に乗り込み、エンジンを駆ける作業に入る。まずは二十桁の所有者コード認証から——。
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