第16話 ドードー新説

 とある都心の研究室。鳥類学者の私は、自室で一人高揚していた。

 私の研究対象は"ドードー”である。かつて存在したと言われる鳥。現代でさえも手掛かりの少ないこのドードーの謎を、遂に私は解明したのだ!

 私は一服するため、外に出た。深夜なので、人気ひとけは全くなく、しんとしていた。

 ふと私の視界の端に、一匹の鳥が歩いているのが見えた。一メートルほどの身長の鳥は、私の膝元まで近づくと、煙草を興味深々に眺めていた。

 私は鬱陶しくて鳥を腕で払い除けると、鳥は急に怒りだし、そのまま私の体を嘴で突き始めた! 私は理解できず、ただ意識が無くなるまで鳥の成すがまま体の隅々を嘴で蝕まれ続けていた——。

                          〈ドードージンクス〉

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