第5話 ばくばく
夢を喰らって生きるとされる伝説の生物、
頬を撫でるそよ風が心地よい。獏はむしゃむしゃと草を食んでいる。
暫くして、獏が周囲の草を食みながら移動を始めた。俺は獏の後を追う。
獏がいた場所は、星空のように黒くぽっかりとくりぬかれていた。獏の進んだ跡を見ると、同様の暗闇が道標のように空いている。見渡す限りの平原を、闇で塗りつぶすように、獏は地面の草を食い進んでいく。暗闇が草原を覆い始める。
あっという間に、一面の草原世界は獏が平らげてしまった。残るは俺と獏。獏は俺を見つめつつ、ゆっくりと向かってくる。そして、牙を光らせ俺の頭を――
――朝、起床。寝てる間に夢をみたはずだが、内容は全く思い出せなかった。
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