HANA 2019年4月25日(木)
ふさいだ気持ちのするこの頃。
用事があるとすれば、母についていってフォローしまくる午後だった。
もう、できることはほとんどない。
今後のことを考えたりもするけれど、このままでは身動きできる状態でもない。
5時過ぎ頃(午前)、散歩でもしようと玄関を出たら、表は雨だった。
散歩はやめようか、カサをさしてでも歩こうか、考える。
時期的に暖かいので、風邪をひくことはなさそうだ。
自分のカサをとりだしてきて、サンダルを履いた。
路面の滑り止めのわっかを踏まないように、歩いてみた。
滑り止めなんだから、踏んでおいた方が転ばずに済むんだからと理屈ではわかるが、小学生の時からの癖が抜けない。
我ながら嫌気がさして前をみたら……真白な、公園の垣根が見えてきた。
つつじが真っ白に咲いている。
いや、よく見ると濃いピンクやグラデーションピンクもある。
もう、こんなに……満開で、目も醒める壮観さだった。
キレイだ……心が洗われる。
ぐるっと公園をめぐって帰ってくると、他にもお隣さんの玄関やうちの庭につつじや知らない赤い花や、ペチュニアという、ラッパのベルのような形の花弁を咲かせる、背の低い葉を茂らせた花たちが咲いていた。
そういえば、春だ。誕生日も近い。
だから……だからというわけではないが、気持ちを上向きにしようと無理にでも前をむき、灰色の天を見つめた。
正直苦しいが、下をむけばまた、輪っかが気になってしまう。
寄り道をせずに帰った。
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