情というもの。

 かなしい。

 なにがどうというわけでもない。

 胸の中の感情を整理できなくて、頭が混乱しかけている。


 一言でいえば、わたくしは今、幸せだ。

 しあわせすぎて胸が痛い。

 こんなに幸せなことを知らずに生きていた自分の身の上を思うと、あわれでならない。


 今、わたくしには友達がいる。

 一緒に遊ぶ友達。

 成績を競うでも、人気を争うでもない、友達。


 それがどうして、こんなにもかなしい?


 違う、これは……涙が出るような、こんな想いは。




 愛に、似ている……。

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