見えない粒
ここいらでもう少し細かいところを突っ込んでいきましょう。
先ほども触れましたが原子というのは中心に原子核があって、その周りを電子が回っている…本当は回っていないそうですが、原子核の周りを電子がグルグル回っているという絵が頭に浮かびます。そして原子核には陽子と中性子というものがあることになっています。電子というのが負の電荷で陽子は正の電荷で、負の電荷と正の電荷はお互いに引き合うんでしたね。だから陽子の入っている原子核の周りを電子が回っているのですが、何か変です。いや、おかしいとは思いませんか?
何度も繰り返しますが、電子はマイナス、陽子はプラスです。マイナスとプラスは引き合うんでしたよね。だったらマイナスである電子とプラスである陽子は引き合う筈ですから、電子は陽子が入っている原子核にくっついてしまわないのでしょうか。何故いつまでも原子核にくっつこうとせずに原子核の周りを回り続けるのでしょうか。宇宙が生まれて138億年経っていると言われています。宇宙誕生と同時に生まれた多くの原子の原子核と電子がそろそろくっついても良さそうですが、そういう話はなかなか聞けません。
それともう一つあります。水素原子以外の多くの原子…例えば炭素原子とか酸素原子とかですけど、大抵は原子核に二つ以上の陽子があります。二つ以上の陽子です。陽子はプラスですね。プラスとプラスは反発し合うんですが、その反発し合う筈の二つ以上の陽子が仲良く原子核の中に同居しているんです。なんで反発して別れないのでしょうか。
この二つの疑問は私でなくても科学者なら抱いて当たり前です。不思議に思わないんだったら科学者失格って言って良いくらいです。まあ、ですからいろんな科学者が色々考えて答え出しました。今から紹介いたします。
一つ目。なぜ電子は原子核になぜ落っこちないのか。
ただ「正の電荷と負の電荷だからくっつく筈」というような幼稚な理由で偉い科学者さん達は疑問を持ったわけではないですよ。
電子が原子核の周りを回るという事は常に加速度運動をやっている事になります。えっと、進行方向が変わるという事は、変わった方向への速度が加わっています。つまり加速しているという事になります。ですので、何かの周りを回るという事は常に進行方向が変っていますから、加速度運動をしているという理屈です。
と言うように電子が加速度運動をしているので、電子は何らかのエネルギーを放出しているんだそうです。そのエネルギーも無限にあるわけではないので、電子から少しずつエネルギーが失われた結果、原子核にぶつかってしまわないといけないけど、そうはなっていない。これが科学者たちの疑問です。
で、その二つの疑問の答えですが、残念な事に知識が無い私はそれを説明できません。ではあまりにもなのでざっくりと説明します。
一つ目の疑問です。なぜ電子は原子核になぜ落っこちないのか。その答えは「電子がそこにある方がいろんな力的に安定するから」だそうです。あと、電子も粒ではなく原子核の周りにボ~ッと幽霊のように存在しているとか、常人には理解しがたいことだらけです。
あともう一つの疑問。原子核の中の陽子同士で反発しないのか。
さっさと答えを出してしまうと「中性子が糊のように陽子をまとめているから」です。陽子が中性子とくっついて、その中性子が他の陽子とくっついて…という感じですかね。
はい、解決しましたね。おめでと~…ではないです。「それ見たんか?」って思ってしまいます。電磁波の存在もそうですが、先に理論とか数式があっていろいろ予想します。その予想の正しさを確かめる為にいろいろな実験をやって、確かに予想通りの結果が得られているようです。
しかし、新しい理論が生まれ、そのことで新しい事実が出てくるとまた新たな矛盾や謎が生まれ、その矛盾や謎を説明するための新しい理論が生み出される、の繰り返しです。これで良いのでしょうか?いや、これはこれでありでしょう。謎が生まれればそれを解明していくのが科学者のあるべき姿ですから。ただ、目に見えないものですからね~というのが科学者ではない人達の素直な感情です。
っつう事でちょっと考え方変えていきましょう。まず正の電荷と負の電荷がくっつくという現象。これって、負の電荷が正の電荷にくっつくという現象はあるようですが、正の電荷が動いて負の電荷にくっつくというのは聞いたことがありません。ひょっとすると私が知らないだけかもしれませんのでその時には教えてください。
で、考えるわけです。本当は負電荷と正電荷なんて無いんじゃないかと。いや、そもそもなんで電荷があってしかも正と負があるのか。
それは何か分からんもんがこっちからあっちに移動しているように考えられて、それが電子と名付けられた。その電子が何故移動するのかというと、こっちには足りてるけどあっちには足りてないから。そして、移動するための力が必要。お互いに引き合わなければ移動もできません。だから正電荷と負電荷が考えられた、という経緯があります。で、原子の構造が考えられた時に原子核の周りを電子が回っているといい感じになったわけです。まあ、何度も言いますが実際には回っていないようです。
その電子が無いと考えてしまおうという事です。電子が無ければ陽子がプラスである必要もないわけです。それにさっきも触れましたが「電子も粒ではなく原子核の周りにボ~ッと幽霊のように存在している」と考えられているんです。「電子」って言葉があるから粒があるみたいに感じますが、原子の中にある時には粒の状態ではないという風に考えられているようなので、電子は無いという事にします。いや、あってもいいんですが、電子はマイナスの電気を帯びてはいないという事にして妄想していきます。
さて、マイナスの電気を帯びている物は無いという事にするとどうなるか。
まず、陽子がプラスの電気を帯びている必要はなくなります。陽子と陽子が離れてしまうのを防ぐ糊の役割を中性子が果たしているという事も考えなくてもいいことになります。そしてもう一つ。磁力の元が電子の回転であることも否定されます。何故なら、電子は電気を帯びていないと妄想したから。電場の変化が磁力の発生の元と考えられているのですから、電気を帯びていないものがどんなに回転しても磁力が発生する事はないですからね。
では磁力は何か。こう考えられます。「磁力とは原子その物が持つ性質」である。
原子が原子核と電子、そして原子核が陽子と中性子から構成されている。電子は電気を帯びていない。とすると、磁力は陽子と中性子にあることになりますが、実は中性子には無いと考えてもいいかもしれません。水素原子は原子核が陽子だけの物、原子核が陽子と中性子でできている物があります。どちらにも磁力がありますから、どちらにも含まれている陽子だけに磁力があると考えていいでしょう。
つまり、原子核が磁石そのものになっていて、今まで電子だと考えていたものは磁力の流れではないかという事ですね。
いや、原子核は磁石そのものでなくも良いかもしれません。原子核の周りを磁力の波が回っていると考えるのもありでしょう。
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