俺主人公じゃなかった
かえでぇ
1話 ハーレム系主人公が良かった
俺の名前は佐藤鈴谷(さとうすずや)どこにでも居る学生さ!さて、今日は星ノ宮学園の入学式だ!
星ノ宮学園とはエリート達が集まる世界最高峰の学園!俺はそここに1発合格した。
「やべ!もうこんな時間、いそがないと!」
登校時間が8時30分なのだが、時計を見るともう8時25分だった。
駆け足で学園へ向かっていると角から人が飛び出してきた!
「危なっ!」勢いあまって飛び出してきた人とぶつかってしまった。
「いてててて、ん?なんだ?この柔らかいの?ん?」モミモミ
「ちょっと...///や、やめてよぉ...///」
目を開けて見ると右手には柔らかい山が握られていた。
「ご、ごめん!」
「ハァ...ハァ...もういいわよ!遅刻しちゃうから!」
どうやら彼女も遅刻寸前だったようだ。
「ん?もしかしてその制服...星ノ宮学園!?」
なんと彼女も星ノ宮学園の生徒だったようだ。
「え?あんたも星ノ宮学園なの?最悪!」
え?いきなり嫌われた!?
「じゃ、じゃあ一緒に行かない?」
「べ、別にいいわよ!」
よし!
そうして学園に2人で走っているといきなり警報が鳴り出した。
ウゥィィィィン!ウゥィィィィン!
「緊急警報!緊急警報!ただいま街で怪獣が現れました!繰り返します...」
「なんだって!こんな時に!クソ!あれを使うしかないか...」
「か、怪獣...!こ、こわいよぉ!」
彼女は怪獣をこわがっている。
そりゃそうか、だが俺には変身が使える。
これで皆を守るんだ!
「!変☆身!」
俺は光に包まれる。数秒の間に変身が終わりついにあの姿へと変身した。
久しぶりだな。この感覚!
俺の姿はパンツ一丁で妹LOVEと額に書いているまさしく正義のヒーローだ!
これなら怪獣をやっつけられる!
「か、怪獣だぁ!」
「たすけてぇ!」
「あぁ!」
「みんなが助けを呼んでる!」
俺は走った!そしてついに怪獣の所に着いたが既に怪獣はやられていた。
「なん・・・だと?」
すると1人の男が近づいてきた。
「おい、落ち込むなって。これ飲めよ」
男が渡してきたのは小さい容器。
「こ、これは!?」
俺は驚く!
「そう、これは〜」
「「飲めば飲むほど元気にな〜る!元気薬こと精力剤!」」
プチッ...
......長いCMだったな。そう心の中で呟きながらテレビの電源を切る。
いやーつい見入ってしまった。まさか精力剤のCMとは思わなかった。
それにしてもカオスすぎないか?今のCM。
まぁいいか、それより俺が誰だか知りたいだろ?
俺の名前は鈴木(すずき)大輝(たいき)。
高校2年生でそれなりにイケメンだと思う。
それで今のCMで登校時間ギリギリなのだ。
「ふぁぁ...ねむ...zzZ」
はっ!?いかんいかん寝てはダメだ。
制服にちゃちゃっと着替え急いで学校に行く。
俺は自転車通学なのであのCMみたいにぶつかることはないだろう。
そんなこんなで学校についた。
俺の学校は普通の学校で星ノ宮学園とかそんなエリートとかが集まってるわけでもなく、ほんとに普通の学校だった。
教室に入ると陽キャと陰キャが一目で分かる。俺は陰キャだがそれなりに友達はいる。まぁ中陰キャだ。
そんなわけで俺には今、仲良くなりたい奴がいる。いつも隅で本を読んでいて友達と喋ってる所は見たことないけど、いじめられてる所なら何度も見ていた。そんな彼は結構イケメンでラノベ主人公みたいな奴だった。
「仲良くなれねーかなぁ」
ちなみに彼の名前は伊藤(いとう)光輝(こうき)いかにもラノベ主人公ぽい名前だ。
だかしかし!主人公は俺だ。すごくメタいが今こうして話してる時点で主人公は俺って決まっているのだ。そんなことを話してると異世界転生されちゃったり?んなわけないか!
「はぁ、なに考えてんだが。」
ため息をついて独り言をぶつぶつ。
すると突然教室全体が光出した。
「なんだ!?」
「!?」
「zzZ...!?」
「な!なに!?」
すると光が次第に止み、目を開ける。
だがしかしそこには教室がなかった。
「は?一体なんなんだ?」
そこは教室ではなく宮殿のような所だった。
周りを見渡すとクラス全員いた。
クラス丸ごと転移したのか?そもそもここはどこだ?
俺が混乱していると、王様らしき人が立ち上がり
「ごほんっ、皆さんこんにちは。私はここの国の王様、ヴァイントだ。急に呼び出して混乱してると思うが聞いて欲しい。」
「ちょっとまった!なんだここは!今すぐ日本にかえせ!」
声を上げたのはクラスメイトの陽キャの中の陽キャ西園寺光(ひかる)。
すると周りの混乱していた陽キャ達が光に便乗して
「そうだ!そうだ!」
「日本にかえして!」
「zzZ...?」
と王様に散々言っていたが周りにいた兵士達が一斉に剣をこちらへ向けてみんな静まり返った。
「悪いな、よし。私の話を聞いてくれ」
王様がここに連れてきた理由を話した。話が長かったので一言でまとめると、魔王が居るから倒して欲しい。とのこと。
どうやら俺達には秘められた力があるらしい。その力で魔王を倒して世界を救って欲しいということだった。
「秘められた力!?そんなものあるわけないだろ!」
「光!落ち着いて!」
光の取り巻きが光を説得させる。
すると王様が
「よかろう、ならば見せてやれ魔法を」
「魔法?」
すると1人の兵士がカカシに向かって
「ファイヤアアアァァ!」
と言って右手を伸ばした。
すると右手から出てきた炎の玉がカカシにぶつかりカカシが燃えた。
(まじかよ、魔法あるのか!ワクワクしてきたぞ!)
「う、嘘だろ...!」
光がすごく驚いている。てか、みんな驚いてる。
「これで分かったかな?君たちは修行すれば魔法だって使えるのだよ。」
「なるほど、分りました。俺達は強くならなくちゃいけないんだ。よし!みんな!強くなって魔王を倒すぞ!」
「「「「おおーー!!」」」」
(なんだこの茶番!てか光絶対理解してないだろ)
そこで俺は気がついた。例の陰キャくんが隅でステータス画面(?)を開きニヤニヤしていることに
(何やってんだ光輝?あれはステータス画面?)
よく見ると右上にボタンがあった。
(これか!押してみよ)
ポチッ
ヴォォンと言う効果音と共にステータス画面が開かれる。
┌─────────────┐
name:鈴木大輝 年齢:99999999999999
体力:49
攻撃力:105
防御力:36
魔力:7
神力:0
:0
└─────────────┘
いや草。
なんだこれ、年齢おかしいだろ!なんか最後に:0ってあるし、なんだ?神力はなんか強そうだが、バグ利用して最強になるなろう系主人公なのか?俺は!?...んなわけないか。
「もう気づいている者もいると思うがこの世界にはステータスというものがある。それを確認するためには右上のボタンをおすのじゃ!」
「右上?ポチッ(押す音)お!すごい」
「おれ攻撃力500もあるぜ!」
みんなステータスを自慢しまくっている。いいなぁ俺も自慢したいなぁ。
あいにく今日は唯一の友達は休みだったのでこの世界に来ていない。残念。
「おぉ!お主のすごいステータスじゃ!」
王様が光のステータスみて興奮してる。
「ほんとですか!」
「すごいぞ!能力全て平均の300を上回っている!」
(ん?平均が300?え?俺って成り上がり系主人公?え?おれ成り上がるのめんどくさいのだが)
どうやら俺はどれも平均を下回っている。
そこで俺は気づいてしまった。
俺、主人公じゃないのかも。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます