第七話 深い森
ある森の中、二人は密談をしていた。
「……様!これからどうなさるおつもりですか?」
一人が、
「まずはあの人間と共に行動する」
「ですが、人間は我々を地に落としました。人間は苦しみから逃れる為に、楽への欲求のために、我々を亡き者にしたのです!そんな人間共に旅をするなんて……」
「仕方ないであろう」
忠臣は、主人のことを思い反論するが、主人に跳ね除けられる。だが忠臣もいても仕方ないことは理解していた。元いた座に戻るためには、人間と協力する事は必要であるからだ。主人は、それを理解しても
「今はまだ、な」
主人はそう呟き、不敵に笑った。その姿は、星と共鳴するように白く光る精霊のようにも、憎悪すらも気高く映る白狼のようにも見えた。だが、その姿を唯一見ていた忠臣には、悲しく笑う、一人の女性にしか見えなかった。そんな中主人は空に手を伸ばし握る。再び
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