第一話 待ちに待った日
「“今日は戦を最も司る竜神様、
早朝、俺が庭で木刀を振っていると、上空からそんな声が聞こえてきた。空を見上げると、そこには一匹の竜が空を飛んでいた。きっと情報を最も司る竜神、
……だが現実はそううまくいかなかった。俺の下に戦竜の姿は現れなかったのだ。
「
「だけどっ!もう戦竜が人を選ぶ期間は終わってしまったんだ!……終わってしまったんだよ」
夕飯の席で、俺、
「あなた、どうしましょう……」
母さんそう言うと、父さんは真剣な顔で口を開いた。
「柊、先代様は、竜の導かれ手になったことがあるそうだ」
「……それで?」
俺の中はもうぐしゃぐしゃだが、自分の父さんが真剣な顔で言葉を発するからには、何かあるのだろうと、言葉を促した。
「ダメ元かもしれないが、そこに行ってみないか?」
……今の俺は可能性がほんの少しでもあれば、何でもするつもりだった。
「分かった。行く」
「そうか」
無様に泣いていた俺が、真剣な顔で頷くと、父さんは少しうれしそうに頷き返した。
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