カタリ&バーグは妖狐に化かされて風船の幻想世界に迷いこみました?

アほリ

カタリ&バーグは妖狐に化かされて風船の幻想世界に迷いこみました。

 「本当にここでいいの?『カクヨム3周年記念選手権優勝者表彰式』会場は?」


 『カクヨム』の最高責任者、カタリィ・ノヴェルは山奥の山奥のそのまた山奥で彷徨っていた。


 「確か・・・私達にきたメールに添付された地図にはこの場所を・・・」


 『カクヨム』の副代表、リンドバーグの足は歩き疲れてガクガクと震えていた。


 「あなたのスマホのGPS、ぶっ壊れているんじゃないの?」


 「何よ!私のスマホ、機種変したばかりよ!」


 「欠陥品だったんじゃないの?」


 「あのねえ!!」




 ばさばさばさばさばさばさばさばさばさばさばさばさばさばさばさばさ!!!!!



 けーーーーーーーーん!!けーーーーーーーーん!!けーーーーーーーーん!!けーーーーーーーーん!!





 「きゃーーーーーーー!!」


 「カタリちゃん!大丈夫!!ただの鳥、鳥だって!!」


 「それにしても・・・トリのやつ・・・何処へ道草くってるんだろ。」


 『トリ』とは、カタリとバーグのアシスタントである『鳥』だった。


 「まあまあ、『トリ』のことはどうでもいいわ。それより会場のとこに電話してみるわ・・・あれ?圏外?!」


 「ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!」


 


 「もしもし~~~~~~~。」

 

 「おこんばんわ。」


 ふたりが振り向くと、一匹のビーグル犬と一羽のカラスがかしこまってこっちを見ていた。


 「ようこそ。」


 「『カクヨム3周年記念選手権落選者残念式』へ!!」




 「なにそこ『落選者残年式』って?!」


 「それより、あんた達犬とカラス何なんだよ?!」




 「申し遅れました。私は『カクヨム』のいちユーザーの分身の半分、ビーグル犬の『アホリ=キィオ』だす。」


 「そして!私は『カクヨム』のいちユーザーの分身のもう半分、カラスの『アホリ=キィオ』どえす。」




 「『アホリ=キィオ』が・・・」


 「2匹?!」



 「そうだお。」「だって私達は、『創造主』ひとりから出身だもん。」


 2匹はそう言うと、懐から萎んだゴム風船を取り出すといきなり息を吹き込んで膨らませ始めた。



 ぷぅ~~~~~~~~~~~!!


 ぷぅ~~~~~~~~~~~!!


 ぷぅ~~~~~~~~~~~!!


 ぷぅ~~~~~~~~~~~!!


 ぷぅ~~~~~~~~~~~!!


 ぷぅ~~~~~~~~~~~!!


 ぷぅ~~~~~~~~~~~!!


 ぷぅ~~~~~~~~~~~!!


 

 「な、何よ!!こ、こわい!!こ、こんなにでっかく風船膨らまさないでよ!!」


 「きゃーーーーわ、割れちゃう!!」


 カタリとバーグは、必死に耳を塞いだ。




 ぷぅ~~~~~~~~~~~!!


 ぷぅ~~~~~~~~~~~!!


 ぷぅ~~~~~~~~~~~!!


 ぷぅ~~~~~~~~~~~!!




 ぱぁーーーーーーーん!!


 ぱぁーーーーーーーん!!



 「きゃっ!!」「割れた!!」



 もやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもや・・・


 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!!!



 すると、割れた風船の中から辺りは暗黒の靄で覆われ辺りを隠してしまった。


 「やだーーー!!」「ここどうなってるの?!」


 正に五里霧中のカタリとバークにむかって、


 ポクポクポクポクポクポクポクポク・・・



 「あれ?」「蹄の音?」


 2人が振り向くと、身体中に風船を付けた1頭の馬がやって来て話しかけてきた。


 「おふたりさん。僕は『KAC2』に出てきた馬のサンシローです。まず、乗ってください。」


 「また風船?!」


 『カタリ、せっかく馬が迎えに来てるんだから乗りなよ。』


 「うん。よっこらしょ!!」

 


 むぎゅむぎゅむぎゅむぎゅ・・・



 ぱぁーーーーーーーん!!



 「やば!!風船が尻の下敷きになって割れちゃった!!」


 「ひひーーーーーーん!!風船割れちゃったーーーーー!!」


 馬のサンシローは、ビックリ仰天して前肢を上げて立ち上がると猛スピードで暗黙の霧の中駆け抜けた。



 ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!



 「きゃーーーー!!」「振り落とされるーーーー!!」



 ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!



 「へーーーい!!」


 「タクシーーー!!」



 「はーい!お客さん!!」

 


 キキキキキキキキ!!



 馬のサンシローは、ハクビシンと猫の姿を見つけるといきなり急ブレーキをかけた。


 「きゃっ!!」「何よ突然!!」


 馬のサンシローの背にしがみついているカタリとバーグは、背にハクビシンと猫が乗り込んできたのを見つけて思わず声をあげた。


 「奇遇ですね。2人さん。僕は『KAC4』のハクビシンのノーク。」


 「まさか此処で出逢うとは。あたいは、『KAC8』に出てきた三毛猫のミーコよ。」

 

 2匹とも尻尾にいっぱい風船付けて馬のサンシローの背にはにかんで座り、カタリとバークを見詰めて目をキラキラ輝かせた。


 「きゃー!!」「可愛い!!」


 「ねぇ、おふたりさん。」


 「お願い聞いて?」


 「なあに?ハクビシンさんとにゃんこ。」


 「『アほリ』さんの私達出てる作品評価して?」


 「へ?」


 カタリとバーグは、絶句した。


 「僕からも頼むよお。僕は君達を背に乗せてあげてるんだから、創造主の『アほリ』の僕出てる作品評価してよお・・・」


 「いやぁー!?」「何言ってるの馬まで?!」


 気味が悪くなったカタリとバークは、馬のサンシローの背から慌てて降りて、ここから逃げようとした。


 「あれ?」「肩が重いんだけど?」


 カタリとバークが後ろを振り向くと、其々の肩にニホンザル同士がしがみついていたのだ。


 「わしは、『KAC3』に出てきたナヲキ。」


 「そして同じく、あたいはレーコ。」



 ぐぐっ!!ぐぐっ!!



 ニホンザル達はこう告げると、更に体重をかけてきた。


 「いゃー!!」「お、重い!!」


 「ねぇー!!わしらが出てきた創造者の『アほリ』の作品評価してくれや・・・」


 「あたいからも頼むわぁー。」



 ぐぐっ!!ぐぐっ!!



 「重い!!」「重いよーーー!!」



 ぽーーん。ぽーーん。ぽーーん。ぽーーん。ぽーーん。ぽーーん。ぽーーん。ぽーーん。ぽーーん。ぽーーん。ぽーーん。ぽーーん。ぽーーん。ぽーーん。ぽーーん。ぽーーん。ぽーーん。ぽーーん。ぽーーん。ぽーーん。ぽーーん。ぽーーん。




 突然、上空から無数の風船が堕ちてきた。



 「わーい!!」「風船だーー!!」


 ニホンザルのナヲキとレーコは、上から堕ちてくる無数の風船に歓喜して飛び上がり、カタリとバーグの背から離れて行ってしまった。



 ぱぁーーーーーーーん!ぱぁーーーーーーーん!ぱぁーーーーーーーん!ぱぁーーーーーーーん!ぱぁーーーーーーーん!ぱぁーーーーーーーん!ぱぁーーーーーーーん!ぱぁーーーーーーーん!ぱぁーーーーーーーん!



 ぷぅ~~~~~~~~~~~!!



 ニホンザルのナヲキとレーコが堕ちてくる風船を割りまくるのに紛れて、今度は1匹のツキノワグマが大きな風船を膨らませながらやって来た。


 「く・・・熊よ!!襲われる・・・!!」


 「それにまた何でまた風船を!!」




 ぷぅ~~~~~~~~~~~~~!!



 「あ、俺。『KAC7』に出てきたツキノワグマのプシェだ。俺の活躍する創造者の『アほリ』の作品を評価しないと襲っちゃうよー!!」



 ツキノワグマのプシェは、パンパンに膨らませた風船に鋭い爪を立てて、カタリとバークの真ん前に仁王立ちした。


 「もう・・・風船はいいよぉーーー!!」


 「そう取り乱さないで!!カタリ!何処に逃げ場所は・・・え?????」


 カタリとバークは、いつの間にか夥しい風船の山のど真ん中に来ていた。


 

 ぱぁーーーーーーーん!ぱぁーーーーーーーん!ぱぁーーーーーーーん!ぱぁーーーーーーーん!ぱぁーーーーーーーん!ぱぁーーーーーーーん!ぱぁーーーーーーーん!ぱぁーーーーーーーん!ぱぁーーーーーーーん!ぱぁーーーーーーーん!ぱぁーーーーーーーん!ぱぁーーーーーーーん!ぱぁーーーーーーーん!ぱぁーーーーーーーん!



 「きゃーーー!!」


 「風船割れるのもういやー!!」



 そこには、5匹の犬が風船の山へ乱入して、轟音を立ててパンパンパンパンパンと割りまくった。


 「私はバブリン!!『KAC5』と『KAC6』の掛け持ち出たんだよー!!」


 「凄いねー!!俺はケルベロス!」「サキュバス!」「マルコシアス!」「グリフォン!ラストの『KAC9』で大活躍したんだからー!!」


 「だからーーー!!」


 「創造者の『アほリ』のこれらの作品を・・・」


 「『評価して』でしょーーーー!!」


 「解ったわよーー!!解ったわよーー!!」


 風船がパンパンパンパン割れる中カタリとバーグは耳を塞いで暗黒の煙の先に見えてきた、一筋の光へ走り去っていった。


 「あ・・・カタリぃー!バーグぅー!」


 「あっ!トリ。何処へ居たの?」


 一筋の光に照らされて心底やつれたトリが、フラフラしながら飛んできた。


 「「『KAC1』で活躍したフクロウのでーす!!僕が出てる『アほリ』作の作品を評価しないと、風船を割れるまで膨らませて貰うぞ」としつこく付きまとうから・・・

 体の空気使い果たして・・・風船の音でかすぎて・・・

 でも、『優勝者表彰式』会場はあの光の向こうだよ!!」


 さて、果たしてカタリィ・ノヴェルとリンドバーグとトリ?は『カクヨム選手権優勝者表彰式』に間に合うのだろうか?


 それもこれも、この幻惑はこの作者の『アほリ』がそこら辺の妖狐の『右コン』と『左コン』に根回しして代表のカタリとバーグを評価するのうに嘆願させる策略とは知らずに・・・


 右コン「ねぇ、『カクヨム』に本当にだしてくれるの?」

 左コン「私達出さないと、『エブ●スタ』だけにして『カクヨム』垢を消滅させちゃうぞ!!」


 作者「。。。」


 ~fin~




 




 



 

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