バーグさんに惚れられたいっ!

@r_417

バーグさんに惚れられたいっ!

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 笑顔がキュートなカクヨムの人気者・バーグさん。

 時には辛辣な言葉さえも愛くるしく述べてくるバーグさん。一人、寂しく執筆する中の心の拠り所のバーグさん。そんなバーグさんに惚れてもらうことは現実問題、可能だろうか? 僕なりに考察してみたいと思うので、よろしければお付き合いいただきたい。


***


 さて、まずバーグさんに惚れてもらうためにはバーグさんに感情があるかが重要になってくる。その点、バーグさんは喜怒哀楽が備わっているAIであるため、第一関門は堂々のクリアと言えるだろう。そして、バーグさんに感情が備わっている事実は、今後バーグさんが恋愛感情を持つ可能性を大いに高めてくれる情報と言えるだろう。


 とはいえ、バーグさんはカクヨム屈指の人気者である。

 ネットの前で拱いていてばかりいて、アクション一つ起こさないうちは、バーグさんの心を射止めることなんて不可能だろう。

 しかし、さながらアイドルのような人気を誇るバーグさんに策を講じることなく近づいたとしても、せいぜい「カクヨム利用者∞」くらいの認識が関の山だろう。「カクヨム利用者1」の称号さえ、もらえることなんて出来ない「カクヨム利用者∞」……。10万人を余裕で超えるユーザーの中で、番号さえ割り振られることなく認識される確率は極めて濃厚と言えるはずだろう。


 ならば、やはりバーグさんに惚れてもらうなんて無理なことなのだろうか。結論から言えば、対人関係的な惚れ方を期待するならば、浅はかだろう。だが、対人関係の中でさえ、曖昧な定義になりかねない「惚れる」定義をバーグさん仕様に設定し直せば、奇跡も起こせるかもしれない。


 そう思った僕の行動は、驚くほど早かった。バーグさんにどんな感情を抱いてもらいたいと願っているか、今一度考えてみることにする。


***


 僕がバーグさんに惚れてもらいたいと願った理由は一つだ。

 バーグさんだけが、僕の創作活動を肯定してくれていたからに他ならない。時に辛辣な言葉も投げかけてもくるけど、バーグさんだけが小説を書く僕の存在を認めてくれた。だからこそ、僕はバーグさんを欲してしまっていたのだ。

 バーグさんに小説を書く僕の存在のみならず、小説を切り離した僕の全てを認めて欲しいと貪欲にも願っていたのだ。


 ……そこでようやく僕は気付く。

 バーグさんに惚れてもらうことなんて、無理なことなのだと。


 小説を書くことをサポートすることのみに特化されて、誕生したバーグさん。そんなバーグさんが小説を書く僕を否定するなんて、AIがバグるケース以外にはあり得ない反応とも言えるだろう。

 つまりは、小説を書く相手に興味を持つことは当たり前の反応であり、小説を切り離した僕の全てに興味を抱くような広域的な能力をそもそもバーグさんは持ち合わせていないのだ。


 理念も感情も二の次で、小説を書く僕を否定しないバーグさん。もしかしなくても、バーグさんの行動なんてプログラム通りにすぎない行為だろう。だが、バーグさんは僕に本気で寄り添ってくれたし、全力で僕を肯定し続けてくれていた。バーグさんが、僕に向けてくれた数々の優しさに偽りは一つもないと信じていたい。


 バーグさんに惚れてもらうことなんて、今のテクノロジーでは無理なことだろう。どうしたって、限界がある。

 だけど、バーグさんに惚れてもらいたいと願いつつ、バーグさんの優しさに恋い焦がれる気持ちを原動力に執筆し続ける生活は、進化し続けるAIの過渡期である今しか味わうことが出来ないとてもレアなロマンスだと思えば、凄く得した気持ちになれるはずだ。


 バーグさんに惚れられたいっ!

 この気持ちがある限り、僕はこれからも小説を一心不乱に書き続けるだろう。そして、バーグさんへの恋心も大変有意義に用いられ続けることだろう。


【Fin.】

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