第127話 判明した様々な事

魔界城へ乗り込んだアリシア達は襲いかかる兵士達を蹴散らしながら前を進んで行く。

ガネットへ帰る為の方法が必ずこの城にあるはずだ、それを見つけ出すまで負けるわけにも引くわけにもいかない。


「ラプトルバンカー!チェーンバインド!」


ルーガルはラプトルバンカーを槍モードにすると持ち手が先にスライドし刃になりその刃が鎖に繋がり飛び出して周りの兵士達を絡めながら振り回して蹴散らす。


「トリケラキャノン!」


コハクは右手に構えたトリケラキャノンの口が開くと銃口が伸びエネルギーが溜まり始める。


「チャージショット!」


コハクが叫ぶとトリケラキャノンから高エネルギー砲が放たれる。長くリーチがプラスされたキャノン砲は長く続くようになりキャノン砲を円を描く様に動かして周りの兵士達を纏めて蹴散らした。


「やるな彼奴ら!」

「私達も!」


リアとカイエンも武器を構え兵士達へ向かっていく。


大砲を持ち出した兵士はカイエンへ向けて放つら。


「ステゴアーチェリー!ビームクローモード!」


カイエンはステゴアーチェリーを爪モードにするとその冷た爪からビームが吹き出してビームの爪が出来上がり右手には宝救剣を構え二刀流で大砲の弾を斬り裂き敵をザクザクと斬り裂いていく。


「パキケファログローブ!ダイヤモンドダスト!」


リアが右手でジャブを繰り出すと尖ったピンクダイヤが無数に放たれ敵を貫いていく。


「皆んな凄いわ!」

「負けてられないな!濁酒銃!」

「私も宝救聖剣(ホウキュウカリバー)!


信道は濁酒銃のシリンダーに勇者石をはめ込んだチェンジエッグを入れてシリンダーを回す。

アリシアは宝救聖剣を地面に差し込むと無数の光の剣が現れた。


シェイク!シェイク!シェイク!〆の一杯!


「雷酒一撃!はっ!」

「ホーリーハンドレッド!」


信道は雷の弾丸を放ち、アリシアは剣を引き抜くと振りかざし光の剣を無数に放ち敵兵達を貫き倒していく。

雷の弾丸は貫通した後も周りの兵士達を痺らせる。


「お前たちやっちまえ!」

「「「はい!」」」


和樹達は真宝剣に互いの宝石を渡し合い真宝剣に三つの宝石をはめ込み持ち手の下のグリップを引いた。


「「「真宝剣!トリプルカラットフィニッシュ!」」」


和樹達は剣を振りかざすと3人の剣から三色のエネルギーの竜巻が発生し信道の弾丸で痺れた残りの兵士達を絡みとりそのまま振り回し窓から放り出した。


「あらかた片付けたわね」

「でも、まだ油断は出来ないぞ」

「敵が少ない今のうちに情報を集めましょうぞ!」

「そうね、3人共コンソールの場所わかるかしら?」

「ああ、ドクターが使っていた部屋がある」

「いやいや、よく向こうへ行くのに使っていた部屋に決まってる」

「違いますよ、やはり実験室ですよやはり!」


三人はバラバラの答えを出す。


「まさか…」

「お主達…」

「場所を全く把握してないのか…」

「「「面目ない…」」」


全くもう…まあ、そんな事だと思ったわよ。

だから真宝剣の持ち主の三人を三チームに分けたんだから。

アリシアは何となくこんな気がしたのだ。


「とにかくそれぞれの場所へ行ってみましょう」

「下手な鉄砲も数撃てばあたるだな」

「じゃあ、予定どおりに分かれるわよ。見つけた組みは必ず連絡してまた此処に集合よ。」


アリシア達は3チームに分かれて探索へ向かって行った。


「愛、本当にこの先なのか?」

「何度も通りましたしドクターはよく実験室のコンソールを弄ってましたから間違いありませんよ。」

「何処からそんな自身が出るんだよ…」


コハク、信道、愛は階段を降りきり地下を走っている。

魔界城とか言うだけあり広いなこりゃ…何処に繋がってるんだよ。

武器を構えた兵士達が再び襲って来る。


「また来たか…」

「来たって事は当たりじゃないのか?」

「言った通りでしょ!!」

「それは、後な!」


信道は真っ先に飛び込み右手に宝救丁を左手に濁酒銃を構え兵士達を蹴散らしていく。

宝救丁からビームの刃を伸ばして斬り裂き、後ろから来た奴はマスクのセンサーで丸見えな為濁酒銃を後ろに撃った。


「信道さん凄過ぎます…」

「のぶは一番経験上だからな!」


コハクと愛も背中合わせになり話しながら襲いかかって来た兵士達の槍を刃先で滑らせ後ろを取り斬り裂き倒すコハクと、飛びかかってきた兵士達をバク転して交わす愛は天井に張り付いて上から斬撃を放ち上から倒した。


「さあ、行くぞ!」

「ああ」

「はい!」


天井から降りてきた愛。

マナリアから習った基礎が生きた。

両足を磁力の様に使い天井に張り付いたのだ。

愛の両足は魔宝石で作った義足で本物みたいに動くのだ、魔宝石である義足は常にマナを取り込み放出出来るのだ。

涼には一度足の件を謝罪されだが、変われるきっかけになり戒めとしているからもういいと和解した。


「あ、アレです!」


愛はアッシュベルが使っていた実験室を見つけた。

信道は足で蹴破り三人は中に入る。

中にはホルマリン漬けにされた人やあからさまにヤバイ実験をしていたであろう実験の跡がある。


「見てて気持ちいもんじゃないな」

「生き物を平気で実験材料か…」

「あ、ありました!これです!」


愛がアッシュベルが使っていたコンソールを見つけた。


「調べられるか?」

「僕は学校飛び級したんですよ!任せて下さい!」


愛はそう言うと真宝剣からチューブを飛び出してコンソールに接続する。

真宝剣の力を使いハッキングする。


「どうだ?」

「うーん…どうやら外れみたいです…」

「ん、何だこのファイル?」


愛は「異世界人召喚実験」とかかれたファイルを開くと、其処には、異世界から人間を呼びだす実験について書かれていた。そして、その方法で呼ばれたリストを見ると、皇時也や間藤ジンだけでなくかなりの数の異世界がこの世界に紛れてしかも怪人化させられていることがわかった。


「これって!」

「化け物にされた異世界人のリストと日誌か?」

「ええ、しかも、犯罪歴がある人間ばかりです!」

「犯罪歴だって!?」

「そういや確かに平気で人殺しする様な奴ばっかだったな、俺が前にやりあったネズミやゴキブリ女もその犯罪歴なら納得いくな」

「記憶を消されたり、会えて残して怪人化した奴もいるみたいだ!」


これは大変な物が出てきたな。

つまり怪人化した奴らは皆、異世界の犯罪歴があるヤバイ連中で、その中から何人かはあの2人みたいに協力関係になる奴もいるのか。しかも、怪人は記憶を消されるが犯罪者としての狂気はそのままだと言う。

信道達が大陸で出くわしたコックローチクイーンの様に心身ともにおかしい奴はあえて記憶を消さずに利用される例もある。


「目的とは違うがこれはコピーしとこう!」

「ああ」

「このデータはもしかしたら色々使えるかも知れませんからね」

「さて、姫様に連絡をするか…」


信道がベルトのバックルを外しアリシアに連絡を使用とする。


「おや?鼠が混じってやがるな〜」


「「「!?」」」


三人は振り向いた瞬間目の前が真っ暗になった…



東の塔の上を駆け上がっている海斗、リア、ルーガルの三人。


「向こうに行く転送装置があるのですか海斗殿?」

「間違いなくありますよ!自分の記憶に間違いはありませをやから!」

「なんか、焦ってないですか?」

「リア殿も感じましたか!我輩も何ですよ実は」


そう此処に乗り込んでからの三人は何だか変である…妙に張り切ってるって言うか、とにかく変なのだ。

だか、そんな事を考えている間に今度は銃を構えた兵士が上から狙って来ている。


「上からかよ!?」

「飛び道具とは卑怯な!」

「任せて!」


リアが前に立ち、パキケファログローブを装着する。


兵士達が銃からビーム砲を乱射してくる。

リアはグローブの拳を一度ど互いにぶつけてた後に左右交互にジャブしながら突っ込んでいく。


「な、何をしてるんですか?」

「我輩にもさっぱり?」


リアはグローブから無数のダイヤを放ち放たれてきたビームをそのダイヤが反射し敵に返していた。

跳ね返されたビームを受ける兵士、その後硬い尖ったダイヤが追撃してくる。

ビームの後尖ったダイヤが更に追い討ちしあっという間に兵士達は皆やられた。


「さあ、行きますよ!」


リアはグローブをしまうと兵士達を踏んづけて先に進む。


「女性とは怖いですな…海斗殿…」

「ですね…ルーガルさん」


背中に冷や汗をかく2人。


「あ、あったこの部屋です!」


海斗は部屋を見つけてドアを開けた。


中には壊されたコンテナの残骸が辺りを埋め尽くしている。


「あ、あれ?」

「此処、なんですか?」

「ゴミ捨て場は?」

「断じて違います!!」


海斗はこんな筈ではと思い周りのガラクタを片付けながら必死でコンソールを探す。


「誰がこんな有様にしたんですかな…」

「うーん誰だろうね…」

「あ、あった!コンソールです!」


海斗は瓦礫の山に埋もれていたコンソールを見つけ出した。



「これ動くんですか?」

「多分…」


和樹は弄るがうんともすんとも言わない。


「どれどれ」


ルーガルはそう言うとコンソールをバンバン叩く。


「ちょ、ルーガルさん何してるんですか!?」

「こう言うのは叩けば動くと涼殿が!」

「それは、俺たちの時代から何十年も前のテレビの話っすよ!」

「テレビ?」

「こっちの話です。」


バンバン!


「止めてください!」


ルーガルは構わず叩きまくる。

すると動き出したコンソール。


「うそぉ!?」

「ホラみなされ!」

「じゃあ、調べますか!」


海斗は真宝剣からチューブを伸ばしてコンソールに繋げる。

海斗は機械が得意じゃない為自動で調べる様にベルが改造したのだ。


「あ、何か出ましたよ!」

「帰る方法ですかな?」

「いや、違いますねコレ…」


画面に映っているのは、何か武器みたいな物の設計図だった。


「なんですぞこれ?」

「さあ?」

「少なくとも、ロクな道具ではないですね」

「目的とは違うけで一様コピーしとくか」


海斗はそう言うとデータをコピーした。

コピーしたデータは自動的にベルに転送される。


「はずれでしたね…」

「他のみんなが見つけてくれますよ」

「では、姫様に連絡をば!」


ルーガルかベルトのバックルを外す。


「泥棒鼠がいましたわ〜」


「「「!?」」」


三人が振り向くと…いつのまにか目の前が真っ暗になるなった。



「はぁー!」

「とりゃあ!」

「オラ!」


城で一番広い場所で戦う、アリシア、カイエン、和樹。


「たく、ウジャウジャ湧きやがってよ!!」

「和樹この廊下の先に本当にあるわけ?」

「ああ、間違いない!ドクターの部屋はこの先だ!」

「だから、いく先々で邪魔が多いのかよ!?」


兵士達が銃を乱射し三人を狙って来ている。

三人は剣で飛んでくる弾を弾き飛ばしながら進んでいく。


「何度もやらせるか!」


和樹はジャンプし兵士達の後ろを取り一気に横一線をお見舞いし倒す。


「ふん!余裕だ!」

「感情に浸ってる場合か前みろよ!」

「え?」


和樹は振り向くと大砲の弾が飛んできた。


「嘘だ!」

「馬鹿!」

「ちょっと御免ねカイエン!」

「は?」


アリシアはジャンプしカイエンの頭を蹴り飛ばし大砲の弾へと飛ばす。


「えーー!?」

「∑(゚Д゚)」


突然の事で狼狽える胴体と頭。

アリシアは勇者石をはめ込みグリップを引くとカイエンの頭目掛けて刃先を向けると刃先から光が飛びカイエンに当たるとカイエンの頭は宝石の結界で覆われた。


「行けーー!」

「行けーーじゃねーよ!!」

「:(;゙゚'ω゚'):」


胴体は頭を取りに走る。


カイエンの頭は大砲の弾を蹴散らして大砲の銃口に入り大砲は大爆発し兵士達は吹っ飛んだ。

飛んできた頭を胴体は見事に首にはめ込みナイスキャッチ。


「何すんじゃ姫!!」

「御免って言ったわよ。」

「俺の頭を迎撃に使うな!」


カイエンはアリシアに声を上げた。


「おーい。入り口見つけたぞ…」


アリシアの過激な戦法に驚きながらも呆れる和樹。

取り敢えず見つけたドアの向こうには何かの機械のと大量の本とベッドがあるだけの部屋だった。


「此処がベルちゃんのお兄さんの部屋?」

「以外に地味だな…」

「あったコイツだ!」


和樹は真宝剣からコードを伸ばしてコンソールに接続し、剣に現れたキーボードを弄る。


「ん?これか!?」


和樹は何か見つけた。

それは、どうやらワームホールの発生場所が書かれた地図である。


「これって地図よね?」

「ワームホールの発生場所を記した地図みたいだな!」

「この地図に書かれている場所のワームホールのどれかが向こうに通じてるのかしら?」

「このバツが付いてない個所、此処じゃないか?」

「きっとそうよ!魔人族はあっち側につながってるワームホールのポイントを知っていたんだわ!」


魔人族はあっち側の異世界に繋がっているワームホールの場所を特定して何らか方法で無傷で向こうに来ていたのだろう。


「ようはこの場所にワームホールを開けりゃいいんだな!」

「カルタノ達がいるから時空に穴は開けられる!」

「これが判れば直ぐに帰れるわ!」

「さっそくこの情報をコピーしよう!」

「私はみんなに連絡するわ!」


アリシアはバックルを外すドクター皆に連絡する。


「みんな、帰る手がかりを見つけたわよ。最初の場所で落ち合いましょう!」


「…」何の応答がない。


「あれ?誰も出ないわ?」

「電波が悪いか?」

「まさか、これは電波なんかで乱れる様な作りはしてないはずだぞ」

「でも、ベルが作ったもんだ。どうせまた故障したんだろ!」

「故障とは失礼であります!」


通信を受けたベルが応答した。


「ベルちゃん?」

「姫様、情報確かに受け取ったでありますよ!」

「他のみんなは?」

「いや、それが…バックルがロストしてるんでありますよ!」

「ロスト?」

「反応は城の玄関で消えてるでありますよ!」

「わかったわ。行ってみるわ!」


アリシアは通信を切る。


「どうしたんだ?」

「他のみんなと連絡が取れないらしいのよ」

「何かあったんじゃないか?」

「可能性高いわね。」

「玄関って待ち合わせの場所だよな!?」

「エントランスだ」

「行きましょう!」


アリシア達は急いで部屋を飛び出しエントランスへ向かう。


エントランスへの扉を蹴破り中へ入るアリシア達の目の前では変身が解け血まみれのボロボロにされている仲間達が転がっていた。


「海斗、愛!!」

「ルーガル、コハク!!」

「信道!リアさん!!」


三人は仲間達に駆け寄ろうと走るが。

足元に放たれた弾丸。


「ようやく、全員来ましたわね。」

「全くちょろちょろするネズミだな」

「バレてないと思っていたか?」


三人の目の前に現れたのは、何と魔王ヴァニティとその側近の魔王の2人である。


「アンタはヴァニティッ!!」

「確か横の2人は!?」

「サディナ、ガルム!!」

「お前達がコイツらをやったのか!?」

「そうだが?」

「余りにも弱くでまいっちゃったわ〜」


どうやら仲間達を倒したのはコイツららしい。


「まさかみんなを!?」

「安心しな死んではいないさ」

「でも、弱すぎるわよ〜」

「無謀にも挑んでこの有様だからな」

「ヴァニティ!覚悟!!」


和樹は声を上げヴァニティに飛びかかる。


「な、馬鹿!!」

「やめなさい和樹!!」


和樹の真宝剣がヴァニティの脳天に振りかざす。

しかし…


「なっ!?」

「復讐か?もっと戦い方を復習するんだったな!」


和樹の腹はヴァニティの剣に貫かれていた。

和樹ほマスク越して血を吐く。

ヴァニティは剣を刺したまま和樹を地面に叩つけ、バチバチとエネルギーが右手に集まり黒い球体を作り出すとそのまま和樹の顔面に叩きつけた。


「ぐはっ!?」


ヘルメットは割れ和樹の変身は解けると、ヴァニティは和樹の真宝剣を拾い上げガルムに投げ渡した。


「和樹!!」

「ヴァニティ!貴方!!」

「怒るなよアリシア。」

「気安く名前で呼ぶんじゃないわ…よ!?」


アリシアの目の前にはもうヴァニティはおらず、ヴァニティはカイエンの頭と身体を話すとそれぞれに剣を刺した。

頭と体から血が雨の様に吹き出す。


「な…んだ…と…」

「Σ('◉⌓◉’)」


胴体は血を流す腹を抑え倒れこみ、カイエンの頭は転がりそれを蹴飛ばすヴァニティ。

カイエンの頭は和樹の方へ転がり気を失う。


「カイエンっ!!」

「ふ、俺は強いだろ?」

「ふざけんじゃないわよっ!!」


アリシアは宝救聖剣を構えて振りがざすが、ヴァニティは片手で簡単に弾き飛ばす。


「なっ!?」

「この程度か?」

「馬鹿にして!!」


アリシアは剣を連続で振りがざすが全く傷がつかず全く攻撃が当たらない。しかもその場から一歩も動いておらずアリシアはただ体力を一方的に持っていかれる。


「はぁ…はぁ…」


アリシアは膝をつく。


「お前弱いな〜アイカのが国王に向いてんじゃないのか?」

「アンタ、いちいち五月蝿いわよ!」


アリシアは勇者石をはめ込みグリップを4回引く。


「邪気滅殺!宝救聖剣(ホウキュウカリバー)ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


アリシアは黄金に輝く一撃を振りがざす。


「お前さ舐めてんのか?」


ヴァニティは片手一本でアリシアの渾身の一撃を叩き潰した。


「っ!?嘘っ!?」


声にならない叫びを上げ驚きを隠せないアリシア。


「じゃあ、終わりな!」

「え!?」


バリンッ!


アリシアの目の前で宝救聖剣はバラバラに砕けアリシアの変身が解けるとヴァニティはアリシアの腹に一発パンチを食らわせる。


「ぐはっ!?」


アリシアは何が起こったか判らず血を吐き出し気を失う。

ヴァニティはアリシアを拾い上げると肩に担ぐ。


「陛下どちらへ?」

「ちょっとジュリアンの所へおみあげをな!」

「陛下、また客ですわ」

「ん?」


ヴァニティが振り向くと。

そこには身体中から炎を吹き出すホウキュウレッド・ソレイユが剣を構えて居た。


「来たか!ホウキュウレッド。いや、猿渡涼」

「ヴァニティーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」


涼は声を上げながら灼熱の炎を纏った剣をすごい早さで突っ込み振りがざす。

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