第76話 グラグラ!!地震を操る魔王
魔王オスカル達と剣を激しくぶつけ合う涼達。
「おらよ!」
涼は久々にティラノファングを片手に敵兵に突っ込んで行く。涼は右に宝救剣を左にティラノファングを盾に使いながら敵兵を斬りつけ倒し左右から同時に来た兵士を涼はバク転し交わし右の剣で斬り倒し更に左のティラノファングで噛みつかせぶん回し周りの兵士達に攻撃し離し遠くにいる兵士へ投げた。
「行きますぞ!」
「油断するなよルーガル!」
「カイエン殿こそ!」
ルーガルはラプトルバンカーを伸ばしてぶん回し周りの敵をなぎ倒し飛び上がったカイエンはステゴアーチェリーで上空から黒い弓矢で狙い撃ちしていく。
着地したカイエンを狙い剣を振り翳して来た兵士達。
「ルーガル!」
「ガッテン!」
ルーガルは合図でバンカーを伸ばすとカイエンは頭を外し上空へ投げ上げ身体はしゃがみこむ。ぐるぐるとバンカーを回しながらルーガルは敵を蹴散らし飛んで来た頭をキャッチしカイエンの首へ投げガチっと頭と体がくっついた。
「ナイス!」
「ですな!」
2人はパチンとハイタッチ。さすが名コンビだ。
「信道!」
「はいよ了解!」
信道はアリシアの両足を掴みジャイアントスイングする。
「いくわよ!」
アリシアはアレキサンドライトを宝救聖剣(ホウキュウカリバー)にはめ込み下のグリップを2回引く。
アリシアの剣から銀色の光が吹き出しまるで竜巻みたいになる。
信道は離すとアリシアは独楽の様に大回転しながら周りにいる敵兵達をどんどん巻き込んで斬り刻みすかさず信道が濁酒銃からエネルギーの糸を放ちアリシアと繋げその独楽の様に回るアリシアを誘導し周りにいる敵兵達を一掃すると戻ってきたアリシアを紐で巻き込んで止め離した。
「め、目が回るわ〜」
「軸を絞らないからだよ。行くよ姫さま」
「わ、わかってるわよ〜」
大回転なんてするんじゃなかった。
「これで!」
「終わりです!」
リアとコハクは同時に宝救剣で最後の敵兵を蹴散らすと仲間達が周りに集まる。
「後はお前だけだな!」
「少しはやるじゃないか」
「抜かせ!」
ルーガルが槍を構えて突っ走り槍を伸ばして魔王オスカルの頭上に叩き込む。
「蜥蜴は敏感と聞くが、お前はノロイな〜」
オスカルは簡単に交わしルーガルの槍をデコピンした。すると…
グラグラ!
槍が突然無茶苦茶な揺れを起こし始めた。
「な、何なのだこれは!?」
ルーガルは槍を持って居られず離すと槍はその後もグラグラと揺れ続け地面にめり込んでいった。
「このぉ!」
ルーガルは宝救剣を取り出しオスカルに再び斬りかかる。
オスカルが空気を叩くとそこから空間が捻れルーガルはいつのまにか地面に寝ていた。
「あれ??」
「おら帰すぜ!」
オスカルはルーガルを蹴っ飛ばすとルーガルは身体がさっき槍に感じた揺れを今度は自身が感じながら吹っ飛ばされた。
「ぐわぁぁぁぁ!」
ルーガルが地面に叩きつけられ瞬間その周りでも地震が起きた。
「うわぁ!な、何!?」
「地震かこれ?」
「きゃっ!立ってられません!!」
「ルーガル何とかしろよ!」
「わ、わ、我がも判りませぬよ!」
揺れに揺れているルーガル。
「これじゃまともに戦えねぇ!!」
涼達は余りの強い揺れに耐えられず立ってられない。
「驚いたか俺は空間を捻じ曲げる事が出来るのさ」
「ようは地震を起こせるのか!」
ようやく揺れが収まり立ち上がる涼達。しかしルーガルは目を回している。
そりゃあんだけグラグラしてりゃな。
「まあそうだな」
「マジかよ…」
見た感じどうやら触れた物を捻じ曲げて思いっきり対象を揺らす事が出来るって事だが、ていうか内部で地震を起こしてるっていうか衝撃波が長く響いて揺れてるって感じだなありゃ。
「やっかいね、アレ…」
「触るだけで揺れるんじゃ下手に攻撃は出来ないぞ」
「我輩はもうこりごりですぞ…」
「お前がいつものように考えなしに突っ込んで行くからだ」
「まあ今回は相手の能力がわかったから良しとしようかな」
「我輩のお手柄ですな!」
「調子にのるな!」
しかし、どうするかな一旦距離を取るかな。
涼達はオスカルからだいぶ離れると宝救剣、濁酒銃、宝救聖剣を構えると遠距離から攻撃した。
「甘いぜ!そんなもんで止まるかよ!」
オスカルはそう言うと地面にかかと落としをかますとその周りがひび割れしガラスが割れるみたいな音がすると更に大きな大地震が発生し技を放った涼達はバランスを崩してし手元が狂い攻撃が外れた。
「これだけ離れているのに!?」
「あいつ地震そのものを簡単に起こせるのかよ自由に!?」
「くそ立てないんじゃ…攻撃の仕様が」
「そもそも攻撃したらまた揺らされるだろ」
これじゃまるで赤子じゃないか俺たち。
あの地震を止めなきゃ近づけねぇ。
「弱すぎな〜本当にヴァンデストを倒したのかお前ら?」
「なんだと!」
「我輩達を馬鹿にするか!」
「倒したのは涼さんですけどね…」
「言うなリア」
「つか涼。早くアレ使えよ!修理終わってるんだろ!あのクソダサいネーミングアイテム!」
(クソダサいなんて失礼であります!!ガッチランクアップは最高のネーミングであります!)
「通信してまで突っ込むな!つか聴いてたのかよ!」
(当たり前であります!情報は武器になるでありますから!ていうか首無し後で覚えておくでありますよ!!)
「じゃかましいわ!チビジャリ!!」
(なんですとーーー!チビって言ったでありますなーーー!!)
ベルがホログラム越しにロケットランチャーを構えて撃とうとした。
こら撃つなベル!!
(いい加減にしなさい!)
マナリアが通信に割って入りベルを引っ込めると通信が切れた。
「…お前ら…馬鹿だろ」
オスカルは状況を理解出来ない。
「それを言うな!」
涼はドンガンバッチグーを取り出し剣と合体させた。
ガチガチ・ドンドンターイム!〜♬
剣からメロディが鳴り出す。
エレキギターみたいな音楽が鳴り響き始めた。つかいつの間に組み込んだ?
「宝救武器!」
涼の掛け声で剣から翡翠の粒子が飛びす。
涼のスーツが一瞬黒くなるが弾け飛び中から赤と緑と黄緑のコントラストスーツに変わり翡翠のプロテクターと小手とブーツが装備され最後にマントを纏い変身完了!
「ホウキュウレッド・ラピード!」
「カッコだけか?」
「まあそう焦んなよ!」
涼は目にも止まらぬ速さでオスカルの背後を取る。
よし!後ろを取ったぜ!
涼は背中から剣で切りつける。
しかし、オスカルには当たらず奴の背中に当たる前に何かに当たる。
当たった個所にヒビが入る。見えない壁でもあるのか??
次の瞬間ヒビが弾け飛び涼の周りだけ大地震が発生した。ていうか涼だけが揺れを感じているのか?
「な、なんだこれ!?」
涼は訳も分からず体制を崩して倒れ込んだ。
必死に剣を刺して持ちこたえようとするが剣が揺れすぎて逆に弾き飛んでしまい仲間達の方へ吹っ飛んだ。
「うわぁぁぁぁぁ!」
涼が背中から倒れるとまた周りで大地震が起きた。
グラグラ!
「うわ!またなの!!」
「カラクリが全く理解できない」
仲間達は膝をついたり腰が抜けたりと戦える状態ではなかった。
「これじゃイタチごっこじゃんかよ!」
「我輩が這いつくばるなんて〜」
「蜥蜴はそれでいいんです!」
「リア殿酷いですぞ〜」
「お前ら今日は騒がしいなオイ!」
珍しく信道が突っ込んだ。
アレ?こんなギャグシーン特撮にあったか??て、今はどうでもいいか!!
「けっ。やる気が失せたわ!」
「なんだと!」
グラついている為フラフラする。
「この程度の力にも態様が効かないんじゃ魔王には傷一つ無理だ。代わりにこいつで遊んでろ!」
オスカルは黒い剣を取り出す。
「アレは愛(まこと)が持ってた奴!」
オスカルが剣を振り翳すと空間から裂け目が現れそこから黒い宝石の巨大な怪人が現れた。
「人型の魔宝獣!?」
「試運転だ。やれ!」
オスカルはそう言うと消えた。
「あ、待て!」
「涼!街が!」
「何!?」
現れた人型の魔宝獣が街を破壊し始めた。
「現れてそうそう破壊活動かよ!」
「涼アレは魔獣よ!」
「よしグランドホウキュウオーだ!」
アリシアは新しく作った人口宝石を取り出し自身の剣にはめ込んだ。
「和樹が作った召喚ジュエルよ!」
そう言うと仲間達も同じ物をアリシアから受け取りはめ込み信道はチェンジエッグにはめ込んだ。7人はそれぞれグリップを引きスイッチを押し剣をスライドした。
「「「「「「「召喚(サモン)宝石獣!」」」」」」」
7人の剣から光が飛び出し一つに集まり巨大な光の扉が現れた。
扉が開くと宝石獣達が飛び出して来た。
「すげぇー!」
「あんな遠くから呼べるなんて!」
「和樹殿隠れた才能ですな!」
「みんな行くわよ!」
アリシアの掛け声で7人は呼び出したパートナー宝石獣の中に入りプリズムで出来たコックピットに転送された。
「「「「「「「宝石最強合体!」」」」」」」
7人の掛け声で11体の宝石獣達はその身体をバラバラにし一つに集まる。
今、7人の勇者と11の宝石獣の心が一つになり巨大なる究極の巨人が誕生する。
「「「「「「「完成!グランドホウキュウオー!」」」」」」」
「よいかお前達!今更だがこの合体は我らも今まで以上の負担がかかり長くは維持は出来ぬ。持って5分だ!よいな?」
「オウ!行くぜ!」
グランドホウキュウオーは人型魔獣に剣を構えて向かい打つ。
人型魔獣とグランドホウキュウオーは激しいぶつかり合いを繰り広げる。
人型魔獣は口から光線を放つがグランドホウキュウオーはそんな物は効かず全て中央が吸収し剣のパワーに蓄積させる。
「喰らえ!」
グランドホウキュウオーは剣を下から斬りつけ人型魔獣を上空へ投げ上げた。
「グランドランス!」
左のブラキオの尾で出来たアレキサンドライトの槍が人型魔獣にヒットする。
「サンドライトレールガン!」
人型魔獣が落ちて来た瞬間次はラルトルの尾と合体したビーム砲ですかさず狙い撃ち街の外へ吹っ飛ばす。
「よしとどめた!」
仲間達は剣を構えた。
グランドホウキュウオーは巨大な黄金の剣にエネルギーを集める。そのエネルギーはやがて金銀に分かれ一つの巨大な光の剣になる。
「「「「「「「グランドホウキュウオー!オールジュエリングカリバー!」」」」」」」」
グランドホウキュウオーは上から一気に剣を振りかざすと人型魔獣は一瞬で真っ二つにされそのまま光の粒子になり消えた。
「やった!」
「最強ですなやはり!」
「勝利は気持ちいわね!」
「うんうん」
仲間達が勝利を喜んでいる時だった。
グラグラ!とコックピットが揺れはじめた。
「うわ!今度はなんだよ!?」
「一体どうしたの??」
よく見るとコックピットがヒビ入り始めてる。
「まずい合体が解けるぞ!!」
次の瞬間グランドホウキュウオーは大爆発した。
宝石獣達はちりちじになり地面に落ちていくと涼達もコックピットから投げ出された。
「「「「「「「「うわぁぁぁぁぁ」」」」」」」
涼達は変身が解除され地面に叩きつけられた。
「いてて…何が起きた?」
「みんな無事か?」
「はっ!?涼!」
「どうした?」
「ルビティラちゃんが…」
ルビティラの身体が凄い勢いでヒビがはいり身体の殆どが砕けてしまっている。
「ルビティラ!」
「涼…俺と…契約を…切るティラ…」
「何言ってんだよ!」
「この…ままだ…と…涼…もし…」
バリン!
「!?」
今嫌な音がした。何かが砕けた音だ…
次の瞬間。
涼は目の前が真っ暗になり膝か倒れ込んだ。
「え?」
そして涼は下から徐々に石になりそして石像になってしまった。
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