第26話 深まりすぎる謎????
次の日、結局異国の食べ物につられて話がうやむやになってしまった為、今日こそはちゃんと説明してもらう為に馬車の秘密基地に皆んな集まっり話し合っている。
「亭主殿が先代勇者の孫ですと!?」
「いや言ってたからなルーガル!」
「俺の祖父さんんは日本人でな涼と同じ世界の出身なんだ!」
ああ、だから日本語表記だったのか!
「第二次世界大戦だったけな〜確か祖父さんの時代は確か、そんな中呼ばれたから人一倍勇者の責任が強いと言ってたよなゴルーケン!」
「アーアー!」
小さくなった金色の風見鶏みたいな始祖鳥の宝石獣ゴルーケン。しかし、宝救剣があるのに全く言葉が判らない。
「ワニ!」
始祖鳥はワシより古株ゆえに言葉が古いんじゃ!ワニ爺より古株かよ!
「アーアー!!」
喧しく鳴いてる様にしか聞こえない。
「イカ子ちゃん何て?」
「くーくーくー」
先代は本当に良き勇者だったそうですわ!
イカちゃんが通訳してるよ。
「ワニ爺そうなのか?」
「ワニ!」
ああ、確かにそう言っている。成る程な宝石獣達は理解出来るが俺達の言葉には翻訳できないんだなこの始祖鳥は。
「そんな古い宝石獣が先代勇者のパートナーだったのか!」
「なあ、あの馬鹿勇者共の宝石獣も仲間だったのか?ゴルーケン?」
素朴な疑問を俺はゴルーケンに聞く。
「アーアー!!」
羽根をバタつかして何か言ってるが、やっぱ鳴き声にしか聞こえない。
「ワニ!ワニ!」
アイツらはかつて最強の名を欲しいままにした歴戦の勇士だったと言っとる!あのカルノタウルスとか言うデカイ奴らか!
「ティラ!」
ルビティラが秘密基地の入り口に顔を突っ込む。
「ルビティラちゃん!」
アリシアがルビティラを撫でる。
「どうしたルビティラ?」
「ティラ!」
カルタノ…え?どうした?何か鳴き出したぞ。
「ケラーー!」
マリケラも鳴き出した。
「マリケラ、どうした?」
「ティラ!」
「ケラ!」
「は!?アイツらはお前らの家族!?」
「どういうことだ?」
「ティラ!」
カルタノは歳離れた兄貴分だ!お前の兄貴分!
「ケラーー!」
ママ…ママってあのスティラコサウルスか!
話によると、あのカルタノとか言う宝石獣はルビティラの仲良しだった兄貴分で100年前先代勇者のパートナーだったが奴らと一緒に消えて行方知らずだったと。
で、あのスティラコとか言う宝石獣はマリケラのお母さんで同じく先代勇者のパートナーだった。まだ卵だったが直感で分かったし何よりワニ爺から聞いたから間違いって。
「マジかよ」
「確かアイツらは契約破棄してもうパートナーじゃないはずだろ、それが何で?」
カイエンの話じゃ確か、魔人族に加担したあの3人は勇者の資格を剥奪して生き地獄としてこの地に留めさせたって言ってたよな。
「アーアー!」
「ワニ!」
それは判らないらしいぞ。オイ一番大事だろ、何で知らない。
「ルビティラ!いつか必ずにいちゃん取り戻そうな!」
「ティラ!」
涼!泣くなルビティラ!
なでなでとルビティラを撫でる。
「お前もなマリケラ!お母さんは必ず戻す!」
「ケラーー!」
ご主人〜!僕の胸で泣くマリケラ。よしよしと撫でてあげる。
「宝石獣にも気持ちや感情はあるの!それを無視して操るなんて許せません!」
アリシアがワニ爺達を抱きしめてそう言った。そうだよなどんな動物にも命も気持ちもあるそれを無視して奴隷としてこき使うなんて…人間は身勝手だな本当に…俺も人間だから偉そうな事は言えない、俺とルビティラ達は間違いなく仲間それでいいんだよな!
「それでおっさんの祖父さんが第二次大戦の人だって話に戻るが…」
「おいおい、おっさんは無いだろ。俺は、北村・ハヤガ・信道だ!それにまだ28だ俺は!」
「若いなおい!3つしか違わないのか!」
「せめて親しみ込めてのぶさんって呼んでくれよ!常連は皆んなそう呼ぶんだ!」
「わかったよ、のぶさん!俺は猿渡涼!」
「私はリアです!のぶさん」
「我輩はルーガルですぞ!ノブ殿!」
「俺はカイエン!一様年上だからのぶって呼ぶわ!」
「僕はコハクです。よろしくお願い申し上げます信道さん」
コハクだけ他人行儀だ。
「おいおい猫ちゃんよ他人行儀だぜ!」
「僕は白虎族だっ!猫じゃない!」
コハクが珍しく食ってかかる。
「何だ?どうした?」
「コハクは猫よばりされるのが嫌いなんですよ…」
琥珀は見た目が小柄で猫っぽい亜人だ、子供の頃から猫呼ばわりが我慢出来ず直ぐにキレてしまうのだ。
「我輩も蜥蜴呼ばわりされるのは我慢できませんからな〜」
「君は本当に蜥蜴だ!僕と一緒にするな!」
「な!?」
ルーガルはショックを受けた。
「まあ、気が立ってるだけだ気にすんな」
ルーガルを慰めるカイエン。
「カイエン殿首をつけて慰めて下さいよ」
確かに怖いだけだ。
「おほん。でわ今後の事ですが!」
アリシアが改めて本題に入る。
「皆さんも知っての通り、魔人族は各地に広がってその数を拡大させています」
真剣な顔になり語り始めるアリシア。
「奴らの目的は100年たっても正直なところわかってはいません…ただハッキリしてる事は奴らはアレキサンドライトを探してる事です!」
「アレキサンドライトって姫様の中にある宝石だよな?」
「ええ、皆さまの中にも宝石は有ります!」
「俺達の中にも!?」
「爺さんの話では、勇者の剣はパートナーになる宝石獣と同じ輝きの宝石を持つ者を選ぶって話だ」
「涼様だけはルビティラちゃんが自ら選びましたから例外ですが」
え!?そうなの?
「ティラ!」
俺は涼が気にいっただけだ!確かに勇者集めはルビティラが始めて、俺はルビティラに選ばれて他の皆んなは石が選んだんだよなたしか…ああ確かに俺だけ違う…
「その胸の宝石は皆さまの気持ちつまり心です!情熱の炎、揺蕩う水、疾風の風、激突の大地、輝く光と言う具合に属性も関連するんです!」
つまり俺達の長所がその心の中の宝石として存在し宝石獣達はそれに反応してパートナーを選ぶのか。
「その宝石が俺達の力の源らしいんだ!」
のぶさん随分爺さんから聞いたんだな。
「アレキサンドライトはガネット王家が代々受け継がれて来た神秘の宝石。これは先祖である最初の勇者が宝石神より与えられたと伝説があります!」
「アリシア姫さんは最初の勇者の末裔なのか!」
「最初の勇者?」
「神話みたいな話だから信憑性は全くないんだよな〜」
最初の勇者、それはこの世界で原初の宝石獣に選ばれた勇者である。アレキサンドライトの身体を持つ巨大な宝石獣はその力で世界にバランスを齎らし宝石獣達を生み出し自然のバランスを保ち全ての生命に安らぎと力を与えたと言われている。
しかし、その後その宝石獣を見た者はおらずいつしか宝石神と崇められ勇者が降り立ったこの地に国を作り繁栄させた。その者、勇者ガネット一世と称しこの地に眠る。
「アリシア姫の先祖がこの国を作った訳か」
「魔人族はアレキサンドライトを狙っている、確かにそんな強大な力欲する悪党もいるよな」
「でも、アレキサンドライトは具現化は出来ないんです」
「具現化?」
「皆さまが変身する際に使うあの石です」
チェンジストーンが俺達の心の宝石の具現化した物!?マジかよ…
「チェンジストーンが俺達の心の形…」
「宝救剣と一緒に現れたのはそう言う事だったか」
「あれ?我輩達の宝石獣にパートナーがいるなら他にも勇者がいるのではないか?」
確かにカブトやアンキロ、ワニ爺なんか元勇者のパートナーだ、いても不思議じゃない。
「ワニ!」
ワシらは天命に従い選ばれた数体の仲間のみが勇者を選ぶ事が出来る!つまり、全員がパートナーを選べるわけじゃないと。
「ワニ!」
ルビティラは勝手に石を持ち出し勇者を集ってしまい天命もあったもんじゃないが!え、持ち出した!?
「ルビティラ…勇者集めはお前の独断でやったのか…」
「ティラ!」
まあな!まあなってお前な…
「ティラ…」
何せ皆滅んでもう俺達しかいなかったからな…じっとしてられなかったんだ…
「別に攻めてないよルビティラ」
「そうだよルビティラちゃんが行動しなかったら何も変わってないわ!」
「そうですぞ!ルビティラ!」
「魔人族に対抗出来てるのはお前の行動あってこそだろ!」
「ルビティラ!」
俺はルビティラに近づいてしゃがむ。
「俺は憧れのレッドになれたのはお前のおかげと思ってる!だから気にすんな。望んだ以上の仲間が集まったんだ結果オーライだ!」
「ティラ〜」
照れるな〜調子に乗るなよチョロティラが笑
「で、アレキサンドライトは何で具現化出来ないんだ?」
「判りません、初代勇者だけが具現化出来たって話ですから…」
初代勇者に原初の宝石獣か…判らない事だらけだな…
「まあない物を魔人族は狙ってるなんて馬鹿な話だよな」
「魔人族はアレキサンドライトを具現化できると言ってましたが…具体的にそれも判らないので…」
「魔人族が宝石獣を皆殺しにした理由も道具だけじゃないのかまさか…」
駄目だ判らないって答えしか出ない。
「アレキサンドライトが具現化が不能とはいえ、アリシア姫は魔人族から狙われてるって事か」
「現状これかしか判らないか…」
「じゃあ魔人族はアリシア様をこれから狙ってくるって事ですか?」
「あの泥棒女が絡んでんだきっと来るぞまた」
今は行方知らずのあの泥棒女アイカ。裏で魔人族と手を組んで国を言いように動かしていたらしいが、そもそも何でこの国の工芸品の材料が宝石獣と分かっていて止めなかったんだ?いや、そもそも知らなかったのか!?
材料が宝石獣って事を!それなら辻褄合う。
「狙われてるならこれからどうするんだ?姫?」
「決まっています!私もホウキュウジャーになります!」
「え…」
「なるって勇者の剣ないじゃん…」
「このギルドに私も加わるんです!」
「待って下さい!王族の仕事とかはどうするんですか?」
「それなら大丈夫ですわ!ね、信道!」
「勿論!仕込みは終わってるよ!」
「ご苦労様!」
「なんかあんの?」
「それは後で話しますわ!さあ父上から依頼が来てますから城へいきましょう!」
アリシアの企みは気になるとこだがとりあえず俺達は城へ向かい王様の話を聞く事にした。王様はハッキリ話てくれる事を信じながら。
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