スーツアクターだった俺が異世界で戦隊始めました！

第21話 強すぎ！カルタノハオー！

「行きます！」

ゲーターオーは両手の硬い腕でスコップ怪人を連続パンチをする。

バリン！

両手がダイヤになりそのパワーは一気に跳ね上がりスコップ怪人の両手のシャベルがいい音をして砕けた。

「えー砕けた！」

すかさずアンキロは尻尾のハンマーをモーニングスターのよう様に飛ばしてスコップ怪人をぶっ飛ばして岩に頭を刺してしまった。

「ぬ、抜けない！！」

「アンちゃん凄いです！」

「キロ！」

乙女は強いのよ〜！いや違うだろお前…

「決めるぞリア！」

「ええ、カイエンさん！」

ゲーターオーの両手が光輝く。

「「ゲーターオー・ボクサー！ダブルロケットパーンチ！」」

パッキーの頭とアンキロの尻尾が飛び出しスコップ怪人を空の彼方へ吹っ飛ばした。

「あれ？出番これだけ？？」

スコップ怪人は空中で爆死した。

「やりました！」

「よし！」

ゲーターオーが勝利した。

「ちっ！使えないわね！」

「ささっと消えやがれ！」

「フン！今に見てなさい！」

アイカは何か物言いそうに消えた。

ワニ爺達は元に戻り馬車で休んでいる。

「そういや馬鹿勇者どもいなかったな」

「確かに」

「いつもなら現れて邪魔するのに」

確かにあの馬鹿勇者共の姿がなかった。

「随分な言い分ですね」

「全くだ」

「好きにいいやがって」

岩の上に3人の先代勇者達が立っている。

「高いとこでカッコつけてもしかたないだろ！」

「抜かせ犯罪者！」

「もう減らず口は言わせませんよ！」

「ああ、俺達が真の勇者だ！」

三人は鞘から剣を取り出す。

その剣は宝石で散りばめられ型もどことなく俺たちの宝救剣に似ている。

「何だよその剣は！」

「俺たちの強化アイテムだ！」

「貴方がたのチートもここまでです！」

「さあ、狩の始まりだ！」

先代勇者3人は黒い宝石をはめ込む。

ハンター！ザ！武装！

「「「狩人武装！(ハンターチェンジ)」」」

3人の剣から黒い靄が飛び出し体に纏うと、涼達とそっくりな姿の先代勇者達がいた。

「なっ！？」

「アレって！」

「我輩達と」

「同じだと！？」

「ホウキュウジャーとそっくりだ」

黒いホウキュウジャー？何がどうなってんだ？？あいつらは勇者の資格を剥奪されたんじゃないのか？？

「お前らと一緒にすんじゃねえよ！」

カイトは背が高く黒いプロテクターを纏いヘルメットは翼竜みたいな形。

「君達のインチキより僕達の正統が正しいですよ！」

アインは背が低く肩や膝に棘がついたプロテクターを着用している。マスクはトリケラトプスに似た奴だ。

「まあ、ハンターズってところか」

カズはすらっと長くマントを纏い軽装でマスクは角を生やしたティラノサウルスみたいだ。

三人は岩から飛び降りて俺達の前に来た。

「俺達の真似とはいい度胸だな！」

「真似はお前らだろうが！」

「さっさとデリートしますか！」

「格の違いをわからせてやる！」

三人は剣を構えて俺達に斬りかかってくる。

「行くぜ！」

「「「「オウ！」」」」

俺達も宝救剣を構えて迎え撃つ。

三対五の戦いが始まる、ルーガルとカイエンはアインに剣を同時に振りかざす。いくら新しい武装をてにしても二人掛かりなら止められるはずだ。

カキン！あれ？あれれ？

アインは片手で剣を構えて2人の宝救剣を簡単に受け止めてしまう。

「二人掛かりでこの程度ですか？」

「マジかよ…」

「全く動いてない！？」

アインは片手で剣を弾くと左手のトリケラキャノンに似た武器を2人の懐へ放つ。

「スティラコバズーカ！」

ドカーン！

「うわぁ！？」

「ぐわっ！？」

ルーガルとカイエンは腹に感じたことのない凄い痛みを受け吹っ飛ばされて岩に埋まる。

「プテラ大剣！」

翼竜の翼を模した大剣を取り出すとコハクとリアに斬りかかる。

コハクとリアはかわすと専用武器を取り出して構えると攻撃する。

「トリケラキャノン！」

「パキケファログローブ！」

コハクがビームを放ちリアが大剣に殴りかかる。しかし…

バキン！

何故か殴ったグローブが砕けてしまう。

「な、グローブが砕けた！」

「どうして！？」

カイトの大剣は傷一つついてない。

「弱すぎだろ！」

プテラ大剣は横に傾き鎌にかわる。

「鎌モード！」

カイトが振りかざすと円状のエネルギーの刃が放たれリアとコハクに命中する。

「うわ！？」

「馬鹿な！」

2人はエネルギーに引き裂かれて地面に倒れこむ。

「ティラノファング！」

「カルタノファング！」

カズの方はティラノファングとよく似た武器で互いに殴りあう。

「いったいどうやってその力を！」

「お前らに言う必要はない！」

バリン！な！嘘だろ！

ティラノファングは力負けしカズのカルタノファングにこっぱみんじんに破壊された。

カズはすかさずカルタノファングを左右に分け双剣モードにする牙が剥き出しになった双剣だ。

「双剣モード！」

カズは凄まじい速さで涼の体を斬り裂きまくる。余りの速さに涼もついていけない。

「ぐぁぁぁーーー！」

涼は身体中傷だらけになり吹っ飛ばされた、斬られた箇所から血が流れた。

まじかよ、この鎧で防ぎきれないなんて。

「どうした？この程度か？」

「所詮その程度…」

「俺達はつえーんだよ！」

いったいどんな武器を使ったらこんなに差が出るんだ？アイツは宝石獣の加護は無いはずだ。

「さっさと始末して宝石獣達を頂くぞ！」

カズが剣を振りかざそうとした時。

「ウガァァァ！」

させるか！とルビティラが巨大化して飛び出した。

「ち！邪魔に来たか！」

「ルビティラ！」

「丁度いい。面白い物をみせてやる！」

「だな！」

「そうですね」

先代勇者達は黒い宝石をはめ込み下のグリップを三回引く。ますます宝救剣とそっくりだ。

先代勇者達の剣から黒い光が伸び、薄暗い城の地下牢に光が伸びる。

「グガァァァ！」

「スティー！」

「テラーテラー！」

地下牢が巨大な黒く光目が赤い三体の宝石獣達が飛び出し光の先へ向かう。

「来た来た！」

「来ましたね！」

「これが俺達の家畜だ！」

「アレって宝石獣！？」

黒く角ノ生やした巨大なティラノサウルスに似た宝石獣と黒く顔がまるで盾その物デカイトリケラトプスみたいな宝石獣とそして巨大な翼竜の宝石獣が現れた。

「ティラ！？」

あれは！

「ケラ！」

まさか！？

「紹介しよう、宝石竜カルノタウルスだ！」

「グガァァァ！」

宝石竜カルノタウルス。

「僕のスティラコサウルスです」

「スティー！」

宝石竜スティラコサウルス。

「そして、俺のプテラノドンだ！」

「テラーテラー！」

宝石竜プテラノドン。

「奴らの宝石獣だと！？」

「馬鹿な！アイツらの宝石獣は奴らと契約を破棄した筈だ！」

「でもアレはどう見ても！」

確かに禍々しいが宝石獣だ。

「宝石合体！」

カズがそう言うと、カルノタウルス、スティラコサウルス、プテラノドンが凶々しく輝きバラけた。

カルノタウルスが頭部と胴体と足を構築し頭は真ん中にくっ付き、スティラコサウルスは頭をそのまま身体を左手に構築しハマる、最後にプテラノドンの翼が背中につき頭が右肩につき残りは右腕になりハマる。カルノタウルスの尻尾とスティラコの尻尾が合わさりギザギザの剣に代わり武装し合体完了。

先代勇者達をプリズムの部屋のコックピットに転送した。

三体の黒い魔獣と俺達真の勇者が合わさり、全てを凌駕する覇王が降臨するぜ！

「「「完成！カルタノハオー！」」」

闇の宝石巨人が今ここに誕生した。

「嘘だろ…」

「カルタノハオーって」

「ホウキュウオーと似てるじゃないか！」

「俺達も行くぞ！」

涼達も宝石獣達を呼び出した。

「「「宝石合体！」」」

ルビティラ、ワニ爺を中心に仲間の宝石獣達が合体し二体の宝石巨人が完成する。

「「「完成！ホウキュウオー！」」」

「「完成ゲーターオー！」」

向かい合う三体の宝石巨人。

「行くぜ！」

ホウキュウオーとゲーターオーが二人掛かりで突っ込みカルタノハオーにパンチを食らわすが。

カルタノハオーは飛び上がりかわす。

「えー！飛べるのかあやつは！」

「空を飛ばれちゃな」

「撃ち落とすぞ！」

ホウキュウオーはトリケラキャノンをゲーターオーはステゴアローで攻撃するが全く当たるどころか届きもしない。

「そんな…届かない！」

「オマケに速い！」

カルタノハオーは急降下しゲーターオーに突っ込んで来た。

「散れ！」

カルタノハオーの剣がゲーターオーを斬り裂き、ゲーターオーは爆発し合体が解けた。

「「うわー！」」

カイエンとルーガルとワニ爺達は崖下へ落ちた。

「カイエン、ルーガル！」

「ヤバイぞ涼！」

「このままじゃ！」

まずい、本当にまずいこのままじゃ皆んな殺されちまうしルビティラ達も…俺はわかっていた…もうこれしかないと…

「二人とも、脱出して逃げろ！」

「な、何を馬鹿言ってるんだ！」

「そうですよ！涼さん！」

「元々は俺が1人で始めた戦隊だ、みんなの命まで奪う義理はない…」

おい涼！何を言っているんだ！？

「ルビティラ、合図したら合体を解除してみんなで逃げろいいな！」

「ティラ！」

馬鹿言ってんじゃねぇよ！だってしょうがないだろ時間はない。

カルタノハオーの剣が光りながらこちらに急接近してくる。

「行くんだ…ルビティラ…」

「ティラ！」

嫌だ！我儘言うなよルビティラ。

「終わりだ！」

カルタノハオーは剣をホウキュウオーに振りかざす。

「行くんだっ！ルビティラーーーー！」

「ウガァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー！」

ルビティラは泣き叫びながらカルタノハオーの剣が当たる寸前に分離した。

コハクとリアはルビティラに加えられたまま崖の下へ落ちていく。

涼は1人残り宝救剣を構えてカルタノハオーへ突っ込みそして、爆発が起きた。

「ウガァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー！」

涼ーーーーーーーーーー！崖の下から泣き叫び相棒を呼ぶルビティラ。馬鹿やろう…馬鹿野朗が…涼ーーーーーーーー！

ルビティラは涙を流しながら、ただ叫ぶしかできなかった…