第5話 これが四人目かよ!?
亜人の村でコハクとリアが仲間になった。
「で、これからは具体的にどうするんだい?」
「どうすんだ?ルビティラ?」
「ティラ!?」
何故聞くんだってお前が俺をホウキュウジャーにしたんだろ!
「まさか、涼さんプランも立てないで勇者してたんですか?」
否定しないってノープランだったの!!
「やれやれ、これで勇者とは情けない」
「ティラ…」
右に同じって、オイこらっ!
「まあ、実際他のホウキュウジャーを探す以外はノープランだったからな…」
ルビティラに言われるまま今日までやってきた訳だし。
「なら、王都へ行くのはどうだろうか?」
「王都?」
「王都はずっと先にある城下町です!」
城下町ね〜さすが異世界だ。
「仲間を探すのもそうだが、魔人族を倒すにしても拠点や資金はいる」
「だから王都へ行き王に援助をお願いするんです!」
コハクとリアの提案は王都へ行き、王様に俺たちの活動をバックアップしてもらうよう頼むと言うわけか。ゲームとかじゃありがちな話だが…上手く行くかは不安だ。
確かに先立つ物がないと飯も食えないからな。いくら宝石獣が岩と言った鉱物が食事でも金はかかるかやっぱ。
「まあこの世界の事は知らないしな、コハク達の提案に乗るか、ルビティラ?」
「ティラ!」
まずは仲間探しだ!わかってるよ!
:
俺達は亜人族の村に戻ると、助けた子供達が寄ってきて沢山感謝をされた。
コハクとリアは村の村長に俺と旅立つ事を話すと心良く送り出してくれた。
「勇者様二人を頼みますよ!」
「ああ、任せておいてくれ!必ず魔人族を倒してみせる!」
「ティラ…」
何カッコつけてんだって、うるさいな!
「後勇者様!歩きの旅は大変でしょう!こちらをお使い下さい!」
村長に案内されるとそこには荷馬車があった。
「荷馬車か〜!」
「これなら移動も苦はないな」
「村長さんありがとうございます!」
確かに歩くより早いし何より疲れないいいね〜て、あれ?
「この馬車誰がひくんだ?」
あ…そう言えば…
「ティラ!?」
俺達はルビティラを見つめる。
まあ、こいつしかいないよな!
「頼んだルビティラ!」
「ティラ!」
ヤダって駄々来ねんなよ!
「ティラ!ティラティラ!」
俺は馬車馬じゃないってお前しか体格合うやつがいないだろ。
「ティラ!」
嫌なものは嫌だって。一様ティラノサウルスだしな…プライドはあるか…
「いいかルビティラ!君は強い!」
「ティラ!!」
ルビティラは嬉しそう。
「貴方は素敵だし綺麗で強い!それだけでみんなが貴方に振り向くわよ!」
コハクとリアがルビティラを褒め称える。
「ティラ!ティラティラ!」
よっしゃ俺がひく!って乗せられてるし…チョロい恐竜…チョロティラめ…
「ティラ!」
しゅっぱーつ!ってノリノリだな…
ルビティラの引く馬車に乗り俺達は亜人族の村を後にした。
だが、馬車の乗り心地はかなり悪くガタガタと揺れてしかたがない。
「馬車ってこんな乗り心地悪かったのかよ!」
こっちをよそにルビティラは楽しそうだ。
「ティラ〜!」
歌うなよ!
「全く何とかならないかな…」
「さすがにこればかりは慣れるしか…」
まじかよ…乗り物酔いしそうだ。
「ティラ〜ティラ〜!」
だから歌うなよ!つか人口宝石を使えって歌いながら言うなよ。
え?アダマンタイト?確か人工宝石の一種だったよな…村で貰ったのがあったな!
「ティラ〜ティラ〜ティラティラ!」
人工宝石、形司る使えば快適〜!ラップで説明すんなよ!つかどこで覚えた!
村から貰ったアダマンタイトを宝救剣にはめ込む。これで何が起こるんだ?
はめ込むとウィンドウが現れた。
アダマンタイト
「 ?」に効果を付属してください!
何だこりゃ?効果を付属って…ゲームかよ。
「リフォームでいいか」
リフォームと入力すると宝石が輝きだす。
「え!何?」
目を開けると馬車の中ではなかった…
何これ!?どこ??
目の前がソファーやら見慣れぬ金属化工場やらとまるで武器屋のカウンターだ。
「凄い!どこなのここ?」
「涼一体何をしたんだ?」
「判らないリフォームってコイツに打ったらこうなった!」
辺りを見渡すと扉があり俺が開けてみる。
あれ?
扉の向こうは俺達の場所の中だ、よく見りゃ馬車の中に扉が現れてる。
「ティラ!」
どやって、説明しろよ!
ルビティラ曰くアダマンタイトは人工宝石でまだ何も付属がない為自由に好きなスキルを加えて使う事が出来るらしい。あらま便利。
「こんな便利なのあるなら先言えばいいだろ!」
「ティラ!」
だって聞かれなかったし〜ってこの野郎!
「ティララ〜」
知らないし〜って歌って誤魔化すなよ!ティラノサウルスはこんなチョロかったか?
「涼!緑色の勇者石が光っているぞ!」
コハクが奥から緑の勇者石を持って来た。
勇者石は緑色の光を放ち一直線に伸びる。
あの光の先に四人目の勇者がいるんだな!
「あの光を追うんだルビティラ!」
「ティラ!」
ルビティラは緑の光を追いかけてる。
しばらく歩くとルビティラが止まった。
「どうした、ルビティラ?」
「ティラ…」
泥沼行きたくないって、泥沼!?
馬車から出るとズブリと沼にハマる。
「泥濘んでるなこりゃ…」
靴が泥だらけだ。
ルビティラはこの泥濘みが嫌で止まったのか!まあ宝石だから汚れたくないのな、洗えばいいだろうに。
「ルビティラこの先なんだ向かってくれないか?」
「ティラ!ティラ!」
嫌々って汚れたくないのか君は?
「ルビティラちゃん頑張って!」
降りて来たコハクとリアがルビティラを何とか説得するが。
ルビティラは首を縦に振らず馬車を引いて森へ行ってしまった。
「あ、ルビティラ!」
「ティラ〜」
森で待ってるって泥沼ぐらいで逃げるなよ。
「仕方がないな、僕達だけで探そう」
「そうね」
「光はこの先を指してるな!」
俺達はとりあえず勇者石の指す光の先を目指す。しかし、こんな泥沼に勇者なんかいるのかよ…??
俺達は泥濘みを歩いている、もういい加減に嫌になって来た。
「本当にここに居るかよ4人目が…」
「勇者石はこの先を指してる!」
「泥濘みは疲れてきますね」
3人は緑の光をたどっていくと。
ムギュ
「ムギュ?」
リアが何かを踏んだ気がして下を見ると。
デッカいトカゲが倒れていた。
「キャー!」
リアは驚きの余りトカゲを踏んだ。
「ギョエー!」
トカゲが声を上げた!?
「何をするか!我輩はまだ死んでないわ!」
「トカゲが喋ってる!?しかも体が人型だし!」
何だこの蜥蜴??気持ち悪いな…
「蜥蜴とは失礼な!我輩はリザードマンだ!」
「結局はトカゲだな…」
「トカゲだね…」
やっぱ蜥蜴じゃないか。
「だからトカゲじゃない!誇り高い竜の血を引く我らはリザードマンだ!」
リザードマンは蜥蜴だぞ…
「はいはい、蜥蜴くんや何で泥沼なんに埋まっていたんだ?」
「蜥蜴ではない!我輩はルーガルだ!」
リザードマンは声を上げた。
「で、ルーガルは何でこんな所に?」
「あ!そうだった!我輩達の住処が石炭の怪人に襲われているんだ!」
「怪人って魔人族か!」
何で沼地にまで魔人族がいるんだよ?
沼なんか襲っても徳なんかないだろ多分。
「ああ、所でその光は何故我輩に向かっているんだ?」
え?光って…勇者石の光はこの蜥蜴で止まっている。
え!?まさか…四人のホウキュウジャーは…
「この蜥蜴が四人目だぁーー!」
「「えーーー!!」」
コハクとリアも声を上げた。
「失礼だなオイ!だから我輩は蜥蜴でわなーい!」
ルーガルは声を上げた。リザードマンは蜥蜴だからな!
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