行列に並ぶのは嫌いじゃない。
箱の中はまるで白いブラックボックス。一体中に何があるのか全くわからない、ただ一つだけ言えるのは、そこから出てきた時の現象がみな共通しているということ。
「おめでとうございます! あなたは15000人目のお客様です」
別の人には、
「おめでとうございます! あなたの会社は東証一部に上場したそうですね!」
「おめでとうございます! あなたは15000人目のお客様です」
別の人には、
「おめでとうございます! あなたの会社は東証一部に上場したそうですね!」
主人公もそこに行ってみると……。
ホラーでもあり、メッセージ性もある不思議なお話でした。
誰しもが入る事になるホワイトボックス。
ある日男は、行列に並びながら、行列の途中にあるホワイトボックスに入る事になる。
ホワイトボックスからは、とある声が毎回上がるが、入る前になって男は『自分にはソレがないのでは?』と急に不安になり──
***
きっと、日々に忙殺される人や悩み迷ってる人、躓いてる人は、そのボックスに入る事を躊躇い、入ったら恐怖で焦る事になるかもしれない。
でも本来、人は必ずその箱から出られるはずなのである。
例え私のような底辺社畜ITサラリーマンでも!!
きっと、このストーリーを読めば、日々に何の活力も見出せない人も、何かを見つけ──いや、思い出せるかもしれない。
私は思い出した。
そして、ちょっと泣きそうになった。