我慢して 【詩】

我慢して、我慢して、我慢して……。

我慢して、我慢して、我慢して……。

我慢して、我慢して、我慢して……。


我慢して、我慢して、我慢して……。

我慢して、我慢して、我慢して……。

我慢して、我慢して、我慢して……。


我慢して、我慢して、我慢して……。

我慢して、我慢して、我慢していたら……。

何もできずに1回きりの人生が終わった。


『我慢する』という言葉は、一般的には称賛されるべき美学のはず……。

私が、精一杯、我慢して生きた人生も、他人から見たら怠けているようしか映らない。

他の連中は、自分が生まれたときにそこにあったものを、なぜか、自分で勝ち取ったものであると勘違いするから……。


家族主義国家日本で、家族なし、友人なし、恋人なし、結婚なし、子供なしで1回きりの人生を終えることが、どれほどのことか……、誰にわかるだろう。

会話の相手とメールの相手は、最後まで1人もいなかった。

異性には指一本触れることなく終わった。


我慢して、我慢して、我慢して……。

別に、好きで我慢したんじゃない。

そういう選択肢しか無かったんだ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る