夢の残骸

一枚の写真があった。

そこには幸せそうに笑う私、最愛の人、2人の子供の姿があった。

残念ながら、それは現実ではない。

ただの幻だよ。


いつから、そんな幼稚な幻を見るようになったのだろう。

家族なし、友人なし、恋人なし、結婚なし、子供なしで1回きりの人生が終わったと、確信した頃からだろうか……。

生涯、彼女ナシは、さすがに想定してなかったからな……。

私と同じ、家族観の無い人(天涯孤独)が絶対条件だったけど、これほどまでにいないとは思わなかった……。

モテる・モテないみたいな単純な話なら、どうにでもなったけど……。


ああ……。

再び、一枚の写真が現れた。

繰り返し出てくるのはなぜだろう?

私の精神が完全に破壊されるまで、ずっと出続けるのだろうか?

そこには幸せそうに笑う私、最愛の人、2人の子供の姿があった。

残念ながら、それは現実ではない。

ただの幻だよ。

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