精神破滅の世界
幼い頃から予感はあった。
いつか破滅するだろうと……。
あるとき、完全に破滅して、牢屋と路上を行ったり来たりしていた。
そのあと、精神病棟にいた。
現在も障害者手帳を保有している。
私が精神破滅したときの症状は、シャレにならないものだった。
自分の名前、住所、電話番号、暗証番号、その他諸々の記憶が、全て、消えてしまった。
そこから、徐々に回復して、今に至っている。
原因はわからないけど、私の肌感覚では、生涯、誰とも出会えなかったことだと思っている。
私は、家族なし、友人なし、恋人なし、結婚なし、子供なしで1回きりの人生を終えた。
この世に、会話の相手とメールの相手が1人もいなかった。
この30年間、仕事と拘禁施設以外で誰かと過ごしたり会話したりした時間の合計、全部足しても24時間いかない。
家族主義国家日本で天涯孤独になってしまうと、才能がない限り、生涯、誰とも出会えない。
ある時点で、生きる意味・気力・目的・希望を失う。
私は、最後まで出会えなかった。
なぜ、これほどまでに出会えないのか?
家族観の無い私は、家族という単位を受け入れることができない。
出会おうと思ったら、同じ天涯孤独と出会うか、駆け落ちするしかない。
家族主義国家日本で、その確率がゼロなのは、30年以上、命を懸けて出会いを探したからわかる。
独りでは真っすぐ生きられない
それは、私の人生経験上の答えである。
裏を返せば、そういう経験をしていない日本人には、それがわからない。
そいつらは、この真っすぐ生きていけない天涯孤独の世界を「独りの方がいい」「煩わしい人間関係から解放されたお気楽な世界」と、平気な顔をして罵倒してくる。
日本人は、恵まれた環境でヌクヌクと生きてきた被害妄想者と、不幸の背比べをして意地でも勝とうとしたがるクソガキしかいない。
この人たちは、当たり前のように家族がいて、当たり前のように住む家があって、当たり前のように友人がいて、当たり前のように恋愛ができて、当たり前のように結婚できて、当たり前のように子供がいる、または、そのどれか1つでも経験したことがある恵まれた人生ばかり……。
私とは何もかもが違う。
私は、30年以上の時間をかけて約2000人の女性とやりとりしたけど、会えたのは40人くらい……、3時間以上一緒にいられた人は1人もいなかった。
送ってきた人生が違いすぎて、もはや、言葉が通じない。
一瞬で、喧嘩になってしまう。
結局、恋愛経験ゼロで、1回きりの人生を終えてしまった。
人生への絶望と、異常なまでの女性不信だけが残った。
出会えない運命が死ぬほど悔しい。
時代が、30年、前か後にズレていれば見つかったかもしれない。
私の年代は、恵まれた環境でヌクヌクと生きてきただけの、親と結婚している被害妄想ゴミ女しかいない。
最初から相手を探していないのだから、どうにもならない。
どう逆立ちしても、不可能だった。
『出会えない運命』という、たった1つが重くのしかかり、人生の全てが壊れてしまった。
我慢できたのは30代前半まで。
そのあと、完全にぶっ壊れた。
出会えない運命と人生を激しく悩んだ。
最終的には、自暴自棄が加速して、自殺か殺人かの2択だけになった。
逮捕勾留・転落事故長期入院(自死行為)・精神病棟・路上生活・ホームレス収容施設と一周した。
どれほどの無念と、どれほどの絶望に襲われるかなんて、同じ人生を送ったものにしかわからない。
私の人生経験でわかったこと……、それは、この家族主義国家日本では、持って生まれた才能(外見・性格・身体的能力・知能指数(IQ))と、親や監護者にどういう環境でどう育てられたかという他者啓発の結果で、全てが決まってしまうということだ。
家族主義国家日本で、育った環境が壊れていて、天涯孤独になってしまった場合、自分の武器は、持って生まれた才能のみとなる。
その能力が、この競争社会における、ありとあらゆる競争に勝ち抜けるレベルでなければ詰んでしまう。
私には、何も無かった。
だから、詰んだ。
世の中の人間は、そんな私の言動や思考を否定するだろう。
なぜなら、『本当の孤独』を知らないから。
こいつらは、すぐに、「努力・我慢・行動・ポジティブ・ネガティブ・前向き・後向き・プラス思考・マイナス思考・諦める・諦めない・強い・弱い……」という言葉を使って、何でもかんでも自分の力で勝ち得たことにしたがる。
生きている人間は、誰もがそれを当たり前のように実践しているということも知らずにだ。
私に言わせれば、お前だけが特別に頑張ったわけではない。
もし、私の言動や思考が、お前に『努力不足・我慢不足・行動不足……』と映ったのなら、それはお前が、たまたま才能に恵まれ、または、恵まれた環境で育って生きてきたというだけだ。
自分で勝ち得たものなど、何一つない。
私から見たら、そんな奴らは、狭い世界で生き、それを世界の全てだと勘違いしている人生経験不足・社会経験不足のクソガキでしかない。
私の人生経験では、そんなクソガキが全日本人の9割以上を占めているように思える。
こいつらは『本当の孤独』が引き起こす、生きる意味・気力・目的・希望を失ったあとの世界を知らない。
私が味わった天涯孤独の排泄物垂れ流し生活が、どれほど凄まじいものかなんて、わかるわけがない。
なぜ、詰むかというメカニズムも、自分が経験しない限りわからないだろう。
私は多くの精神科医と喧嘩してきた。
こいつらも、そっち側の世界の人間に過ぎないからだ。
精神科だろうが心療内科だろうが、そんなものは関係ない。
所詮、恵まれた環境で生きてきただけのゴミどもに過ぎない。
私のことはわからない。
こいつらも、「私の方がツラい人生を送っている」「私の方が不幸だ」と言わんばかりに、この私に対して、不幸の背比べを仕掛けてきた。
正直、生きているのがバカらしいと思えるくらい、この世の中にはクソガキしかいないんだなと悟った瞬間でもあったよ。
どいつもこいつも『病気・失恋・浮気・離婚・家族の死・借金・不合格・不採用・失業・職場や私生活の人間関係……』など、生きていれば誰もが経験する山あり谷ありの事案を、自分のみに起きた不幸だと決めつけ、被害妄想を巻き散らしてくる。
しかも、その被害妄想は、「お前の経験よりも、ずっとツラいことなんだ」と、勝手に不幸の背比べをして、自分の方が上回っていると決めつけてくる。
信じられないね。
そりゃ、そんな人間しか、この日本にいないのなら、私とは一瞬で喧嘩になるよね?
こんなクソガキどもに、「牢屋から出たくない」「シャバの世界には戻りたくない」と、看守に懇願した私の想いなんか、1ミリもわからないだろう。
もう、どうにもならないね。
家族主義国家日本で、家族観を失った天涯孤独に、居場所は無いね。
才能があれば居場所を作れたかもしれないけど、それも無い。
誰に対しても言葉が通じない……。
壊れた精神が、どんどん壊れていって、いったい何をもって正常と言うのかさえ、わからなくなったね。
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