第19話  介護ちょっと面白い話②

小噺を一つ


今回も介護の仕事してた時に友人に聞いた話


ある認知症のおじいさんがいたんだ


で、そのおじいさんはけっこう昼夜逆転してたりして、夜中に起きてきて


徘徊したりして困ったりする人だったんだ


それである夜、その友人が夜勤してた時、そのおじいさんが運よく寝てくれてて


「良かった、今日は平和に過ごせる」


って思って安心してたんだって


そしたら、センサーマット(踏んだら呼び出しが出るマット)からの


ナースコールがあって、「あちゃー、起きてきちゃったか」って


思いながらそのおじいさん(Aさんとする)の部屋に向かったんだ


そしたら、案の定起きてきてて、歩き回ろうとしてたんだ


友「どうされました?」


A「はん、ぁぁっきえws(寝ぼけていて翻訳不可)から」


友「え?」


A「…から、トイレ…から行きたい」


友「トイレに行きたいんですか?大ですか小ですか」


A「…大やな、…したい」


友「…うーん、大丈夫です。寝ましょう」


この時点で友人の対応どうなんよって思う所もあるけど


実際、認知症の人で便意無くても、あるっていったりして


頻繁にトイレに行きたがる人もいるので、一概に悪い反応とも言い切れない


実際このAさんもそういうタイプの人で、もう少し様子を見ようと思ったらしい


A「えっ?うーん、そうかいのぉ」


友「そうですよ。そうですよ。寝ましょう」


A「そうかぁ、じゃあ電話しといてくれ」


友「えっ、どこにですか?」


A「トイレ。トイレに電話して明日行くって言っといてくれ」


友「あ、はい。わっかりましたー(苦笑い)」


A「頼んだよ、ついでに錠もかけといてくれ」


友「え?どこにですか」


A「肛門や。肛門にでっかい錠かけて、出てこんようにしといてくれ」


友「はーい(汗)後でしますね」



俺はこの話聞いて笑ってしまったけど、本人いわく、


起きてきたらシャレにならんとのこと


実際介護の現場ではその人その人で、認知症の症状違うから


なかなか対応難しいよねー


っていう話でした


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