第7話  間違い電話②

小噺を一つ


大学生の頃の話


その日もやっぱり気持ちよく昼寝してたら、枕元の携帯が鳴ったんだ。


俺「……ふぁい?」


??「もしもし、パパ!?」


相手の声は幼い男の子。


もちろん俺には子供なんていない。いるはずがない。


だけど頭がすぐには働かない。


俺「えっと……」


男の子「あのねぇ、ママがね、アイスクリーム買っていいかお願いしたら


パパに聞きなさいって言うんだ。ねぇいいでしょ?」


俺「あのね。違うよ」


男の子「何が違うの?違わないよ。」


俺「俺はパパじゃないよ。」


男の子「パパじゃなくないもん!!」


俺「……電話が間違ってるんだよ。」


男の子「間違ってないよ!もういいよね。アイス買っちゃうからね。」


ガチャ。ツーツー


後で考えるとすごくほっこりした気持ちになりました。


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