・お家探しをするツチノコとスナネコは、旅先で大きな手掛かりを得るとかそうことはなく、今日も一期一会のフレンズ達との交流で終えます。
けれど合間合間に描かれる季節の変化は生々しく、二人の旅路として確かに刻まれていく。
フレンズである彼女達の自由気ままで、永遠とも思える日々が送られるこの物語ですが、果たしてそれだけでしょうか。
いなく成ったヒトに由来する習性、前の世代からの既視感、そして記憶にないお家探し。
自分らしさだと思ってる物は実の所、無自覚に色々な物から影響を受けているものです。
作中でそのことを意識しているのはツチノコ位で、だからか何処か俯瞰的にも感じます。
だけど彼女はスナネコの手を取った、そのことが与える小さくも大きな変化を見守っていきたく成る、そういう話に思えました。