おまけ:秘密の後片付け(Ver.リアーヌ)
リアは朝からメイドの仕事があるのでそれに合わせて早めに起きた俺は髪の毛をゆるふわ系三つ編みにしてやった後、二度寝したいのを我慢して一緒に洗面所へと向かうことにした。
何をしに? そんなの昨日のミナと同じで血で汚れたバスタオルを洗いために決まってんだろ。しかもその時間を確保するために更に早く起きてるから眠いのなんの。
なんて文句を言うほど馬鹿ではないので手を繋ぎながらそこへと向かい、俺が用意してやった重層と水入りのバケツの中にリアがバスタオルを入れようとしている姿を眺めながら
さて、これから約十五分間なにをしましょうか。………考えるのも面倒だし今日はこっちがやりたいことをやろう。
そんな結論に至った俺は後ろからリアに優しく抱き着くと
「きゃっ♡ いきなりどうしたんですかご主人様」
「ん~、ちょっと甘えたくなっちゃった。……リアは嫌?」
「全然そんなことはないですよ。それに昨日は私がご主人様にいっぱい甘えさせてもらったのですから、その逆がダメなわけないじゃないですか」
リアはミナと違ってベッドの上だろうと何だろうと俺が甘えてる時や同等の立場の時はあまり恥ずかしがらないのだが、自分が甘える立場となると途端に恥ずかしがって滅茶苦茶可愛くなる。
しかも恥ずかしがりながらもちゃんと甘えてくるから結構面白いのだが、今は俺が甘えている状態なので嬉しそうな顔はしているものの余裕さがあってちょっとつまらない。でもその分全然違う感情で満たされるので結局どっちもアリ‼
ちなみに昨日はメイドの性かベッドに行く前からリアがリードしてこようとしたのでそれを阻止する為にまずは俺が膝枕して頭を撫でてやったら中々反応が良かったのでその後も頭を撫でながら時間を掛けて軽いものから順番に色んなキスをしたり、どんなことをしてほしいのか等を本人に聞きながら長めの愛○をしていたらセッ――する時には凄い甘えん坊になっており
『ああっ♡ ご主人様もっと、もっと気持ちいところ―――』 という感じで普段は主優先で行動しているメイドの鏡みたいな子が今の自分の気持ちを素直に言うだけでなく、してほしいことを素直に求めるという形で甘えてきたりもした。まあここまでいくと恥ずかしさがなくなってただの甘えん坊になるんだけど、それはそれで可愛い。
……こうやって思い出してみるとこの子めちゃくちゃ可愛いだけじゃなくて、めちゃくちゃエロいな。まあメイドって仕事は自分の気持ちを押し殺さなきゃいけない時もあるだろうからその反動もあるんだろうけど、スローセッ――もどきでこんだけの反応が得られたってことはちゃんとやったらどうなるんだろ。
などと昨日のことを思い出しながらリアに抱き着いたりキスしたりしていると…いつの間にか丁度いい時間になっていた為もう少しこうしていたい気持ちを押し殺して離れると、こっちの気持ちに気付いたのかリアは嬉しそうな、名残惜しそうな顔で
「ご主人様が私のことをそんなに求めてくださっているのはとても嬉しいですし、私も貴方様と同じ気持ちですが子供達をエメ先輩だけに任せるわけにはいきませんので……。それに私ばかりに構っておられるとセリア様が拗ねてしまいますよ」
ハーレムってマジでメリットの方が少なくないか? だって今みたいに一人の女の子といい感じになっても頭の片隅では他の子のことも考えなきゃいけないんだぜ。全員自分が好きな子とはいえ……いや、もうこれに関しては慣れるしかないか。
「それくらい分かってる。ほら、行くぞ」
半分自分に言い聞かせるようにそう言いながら再びリアの手を握って洗面所を出ると、扉の前で馬鹿が突っ立ていた。
「おいゴラッ‼ リアーヌだろ俺の足元を氷で凍らせたのは‼ 早くこれをなんとかしろ!」
「さあ? 私は何のことか分かりませんが…もしかしたらここに入ろうとしたタイミングがよろしくなかったのかもしれませんね。ということでアベルのことは放っておいて行きましょうか」
なるほど、昨日は朝練の帰りだったのに対して今日は朝練に行く前に洗面所に寄ろうとしたら入る前にリアに気付かれて足元を凍らされたってわけか。イチャイチャすることで頭がいっぱいだったから全然気付かなかったわ。
アベルには悪いけどミナとセリアならまだしも他の人達には絶対に見られたくなかったし、正直助かった~。……つかこんな姿をリアルで見せられたらさぁ…ねえ?
「こっちをじっと見てなんだよ。……あっ、もしかして助けてくれんのか? 流石だぜ坊主!」
「……Are You Ready?」
「ああっ゛⁉ 一言目が意味分かんねえ言葉とかマジで使えねえなクソ上司‼ 昨日と言い今日と言い何なんだよマジで! 俺になんか恨みでもあんのか⁉」
異世界の奴が元ネタは勿論のこと、英語なんて知るわけもないか……。ちょっと期待してたんだけどな~。
「なあ、今日の朝ご飯はなに?」
「そうですねエメ先輩と相談しながらこれから考える予定ですが、今日は和食でしょうか」
「えっ⁉ あっ、おい、マジでこのまま行く感じなの? 待て待て待て! 謝るから、ねっ、謝るから取り敢えず止まってくれよ! おい‼」
その後アベルを助けられるのは俺達以外にはティアしかいなかったようであいつが朝練から帰ってくるまでずっとあそこに氷漬けの状態で突っ立っていたらしい。
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