活動開始三年目

坂口航

 

時刻は二時を少し過ぎた頃だろうか。後数十分すれば優雅なティータイムを始める人も出て来るだろうそんな中、俺は一人寂しく喫茶店でパソコンに向き合いながらオレンジジュースを音を立てながら飲んでいた。

時間帯もあってか、あまり混雑していない。これなら腰を据えて作業もできる。当然だがドリンクバー以外にも注文はしてある。



――――一番安いサンドイッチだけだが。



もちろんただ作業するだけにここに居るのではない。どちらかと言えば俺は室内でやる方が進むタイプの人間だ。人に見られているかもと思うと気が気でない。今は空いているので人目を気にせずに進むことかでいきている。 

まぁそれは置いといて、なぜ俺がここにいるのかを話そう。と言っても別に大事ではない、いつもやっているごく普通のこと。相棒との打ち合わせだ。

噂をすればその相棒がこの店に近づいているのが窓から見えた。いつも時間にルーズなため待ち合わせには必ず数分遅れてからじゃなきゃ来ない。

その癖わざと早い時間に集まるように伝えると、それが嘘だとすぐに気付き結局いつもと同じように遅れてくる。

仕事は優秀なのだが、他が少し残念過ぎる嫌いがある。

アクビをしながら少し跳ねた長い髪を弄りながら入店した彼女は、探す素振りもせず当たり前のようにこちらの席へとやってきた。

そして謝罪も何もなしにさも時間通りに来ましたと言わんばかりの顔持ちで向かいの席へ座った。


「それじゃあ今度の計画内容を話してちょうだい」

「おいちょっと待てや。何平然と進めようとしている」


今日はさすがにこのことについて文句を言おうと思っていた。向こうは話を遮ってまで何を話すのかと呆れたような驚いたような顔をしている。よくもまぁぬけぬけとそんな顔ができるものだ。


「なぁそろそろ俺達がコンビ組始めてからそれなりに時間が経ったよな? いい加減その癖を直して欲しいのだが」

「…………? 癖って何のことかしら」

「その遅刻癖だ! 毎度毎度まぁ平然としてるよな。流石にそろそろ言ってもいいよな」


俺が文句を言うと彼女は反省の色を見せることはおろか、むしろ文句ありげにこちらの方をムッとした表情で見てきた。


「ならこちらも言わせてもらいます。ジュースを飲む時音を立てるの止めて下さい、猫背も直してください、それと良い歳こいて炭酸飲めないのをかんとかして。それに、」

「ちょっと待て一辺に言うな。あと炭酸は別にいいだろ」

 

これでもかと言うほどの反撃をしたきたのでこの話はここで終わらした方がいい。

無理あり話を仕事な話に戻そうとしたが、未だ食い下がらずに文句を言い続けている。そんな中二人の後ろにある備え付けられたテレビからこんなことが流れていた。

大きなフリップボードには色々な捲る部分が作られており、タイトルには大きく『三年前突如として現れた謎の怪盗をおう』。

そんな特集をやっていることなど二人は気づかすに、次の目標について話をしていた。


「よしじゃあ今度はこの屋敷でいいな!」

「それよりもまだありますから、いい加減そのファッションセンスをどうにかした方が……」

「悪かったから、ホント調子に乗ってすいませんした」

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