あやかしのうた
流川あずは
ひととようかい
唐笠お化けは一つ目おばけ。傘の姿をしているが
破れた傘は使えない。使えぬ傘は傘じゃない
小豆洗いは小豆を洗う。しょきりしょきりと小豆を洗う。
洗うだけで食べはせぬなら 洗っているのは小豆でない
のっぺらぼうは顔がない。目鼻口等何もない。
しわしみできものなにも無い。何もないなら顔じゃない
呪いの人形髪伸びる
伸びる髪は生きた髪。生きているのは髪であり
人形自体は生きてない。怖いことなど何もない
天狗河童が異形なら
人は異形と言えないか。己を普通とみなすのは
その実己だけだろう
人を怪異と呼ばぬなら
何を怪異と呼ぶべきか
一番理屈に合わぬのは
人の所業でなかろうか
あやかしのうた 流川あずは @annkomoti
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。あやかしのうたの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます