◆2021年度 後半戦◆
41. ブチ抜け! 『コンフォートゾーン』
『コンフォートゾーン』とは心理学で使われる用語で、不安やストレスの生じない行動・心理的な範囲を指します。
【住み慣れた自宅の一室で眠る】
【いつも使っているメーカーのものを買い足す】
【行きつけのラーメン屋で昼食を取る】
などが、該当するでしょうか。
いつも通りの鉄板、安心できる行動を取ることで、心身を休める。癒される。
自分から、わざわざ不安なんて求めたくないものですし。『コンフォートゾーン』は日常に不可欠な存在です。
が、しかし実は、何かを学習する時、【まったく不安のない環境】よりは、【適度に不安のある環境】の方が、学習効率が上がることもわかっています。
ただし、【不安が強すぎる環境】まで行くと、過ぎたるは及ばざるがごとし。学習に集中できないのか、また効率が落ちます。
これら、【まったく不安のない】【適度に不安のある】【不安が強すぎる】の3つの環境を心理学ではそれぞれ、
・まったく不安がない環境:コンフォートゾーン
・適度に不安のある環境:ストレッチゾーン(あるいはラーニングゾーン)
・不安が強すぎる環境:パニックゾーン
と、呼びます。
図解すると、中央に『コンフォートゾーン』。
それを包みこむように、『ストレッチゾーン』。
さらにそれを包みこむように、『パニックゾーン』。
がある。
すなわち、日常的にしている習慣から逸脱するほど、中心から外れて、
『コンフォートゾーン』→『ストレッチゾーン』→『パニックゾーン』
と段階的に不安が強くなっていく、構造で示されますね。
先述の通り、『コンフォートゾーン』にいると安全。
だけど、なにか学び成長したいときはちょっと自分の殻を破って、1・2歩外に出た方がいいよ。
でも、『パニックゾーン』まで攻めると、リスクがデカいよ。
と、表現すると、わざわざこんな専門的な用語を使わずとも、なんとなく常日頃から皆さんも感じていることが多そう。納得しやすいのではないでしょうか。
あるいは、人は
【前例のある安全なこと】
【前例のないデンジャーなこと】
と、2色に物事を分けてしまいがちですが。
実は3色目。【前例はないけど、普段やっていることとの延長にある、ちょい足し冒険ゾーン=ストレッチゾーン】が、間に存在する――と、考えると、おっくうになりがちな、挑戦、自己改革がしやすくなるのではないでしょうか。
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転じて、この『ストレッチゾーン』を始めとする心理学の法則は、個人の学習の場だけでなく、職場での作業効率や、企業の活動にも当てはめられます。
いわく、
【学習と同じように、適度なストレス下が一番、仕事の作業効率が上がる】(※1)
いわく、
【ストレスが強すぎるほど、前例に従う傾向が強くなり、しまいには時代遅れの手法にとらわれるようになる】
などなど。
昨今は、ゲームをはじめとするエンタメ業界では開発費等が高騰してしまい、リスクを恐れて、前例に従いがちとか。
特に、ソーシャルゲームなどは毎日、運営する――すなわち、ストレスが常にかかっている環境で行うせいか、なかなか意欲的な試みができないとお見受けします。
エンタメやトレンドは消耗品ですから、常に新しいものを開発しなければならないのに。新しい挑戦をする意欲が萎えてしまう。
ザ・二律背反。なかなか、厄介な問題です。
ただ、そういう時にこそ心ばかりですが、この処方箋を。
【前例のある安全なこと(コンフォートゾーン)】
【前例のない危険なこと(パニックゾーン)】
の0か1ベースではなく、(※2)
それらの間にある3つめの選択肢の存在を。
・これまで培ってきた技術や強みをベースに
・応用的な新しい試みを
・一矢だと心もとないので、二矢・三矢と用意しておく
感じの『ストレットゾーン』に入ることを意識すると良いのかもしれません。
最期に、余談ながら。
2000年ごろにヒットした書籍に『チーズはどこへ消えた?(著:スペンサー・ジョンソン)』があります。
【2匹のねずみ】と【2人の頭のいい小人】が冒険する物語で、小学生から大人まで簡単に読め、ビジネス書としても使えるほど人生の機微に富む。
日本国内だけでも400万部の販売を記録したベストセラーでしたが、20年以上経過した、今でも気づきの得られる内容となっています。
本書は、1000円未満の安いものですし。
ヒットしただけあって町の図書館にいけば収蔵されていることも多いでしょう。
日々の活動に【行きづまってるぜ】感があるとしたら、試しに『チーズはどこへ消えた?』に目を通してもらった上で、この記事を。
『コンフォートゾーン』『ストレッチゾーン』の理論を再確認すると、よりすんなりと、心にしみるかもしれませんね。
(※1)
ただし、適度なストレスの量というのは、人のパーソナリティやコンディションによって変わることに注意。
あなたにとってちょうどいい課題は、相手にとっては難しすぎる場合がある。
(※2)
0か1の2択で考えることを心理学では,二文法的、二文法的思考という。
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