第2話 ヲタクは放送を始める

「今日も、阪急電車をご利用下さいまして、ありがとうございます。この電車は、特急、京都河原町行きです。途中、十三、淡路、茨木市、高槻市、長岡天神.........」


授業が終わると、一目散に教室から逃げ出す人がいた。なにか放送でもしているのだろうか?



5分後。


「・・・西九条弁天町大正芦原橋新今宮天王寺寺田町桃谷鶴橋玉造森ノ宮大阪城公園京橋桜ノ宮天満大阪」



何処かから、今度は何か呪文の様なものを言いながら教室に入り、席につく。


言い忘れていたよね。彼の名前は指出悠人。(さしで ゆうと)

実は、私の隣の席。

思ったけど、凄く滑舌がいい。まだ何か唱えてるけど、ぜんぜん噛まない。


それからあの呪文は、先生が入ってくるまで私の隣で5分間続いた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

いわゆるヤバい奴に恋する私は変ですか? 電子レンジ235 @kintetsu5200

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ