第3話 3人の年号体
放課後、白亜が教室の出入り口で腕組みをして説明しろという雰囲気を放っていた。
いや明治さんだけなら、俺も本当は信じてもらえなくても話すつもりだった。
しかし、貞観さんと元応ちゃん……ちゃんで呼べと言われたまで増えて俺だって混乱している。
白亜に対して「全員親父の知り合いなんだよねえ」と、結局は済ませてしまった。
そして校内でとんでもなく注目を浴びながら4人で廊下を歩いていると、掲示板にポスターを貼り付けている生徒が目に入った。
来季の生徒会長選か。
まあ俺には全く全然関係ないなと4人で校内を出た。
さて。
「明治さん? 細かく説明してもらっていいですか」
明治さんは、それはそうですよねと苦笑いした。
「それでは、創造主のおうちに行きましょう。男所帯でさぞお困りでしょう? ついでに家事などさせていただければと思います」
何故うちの家族構成まで、と思ったがもう驚くのはやめた。
それより、女子が3人も家に来るというのか。
「3人とも!? 」
「ええ、お父様も不在だと思われますし、問題もないと思われますが、ダメですか?」
「いや、いいんだけどなんのもてなしも出来ないし」
「おもてなしなんてとんでもない! 創造主様はお忙しいんだから……」
「ウグ!」
急に背中に何かが飛び乗ってきた……元応ちゃんだ。
「わーい、春彦の家」
「すみません……創造主」
その後ろで貞観さんが、申し訳なさそうに頭を下げる。
駄目だと断れるわけもなく、4人で家に戻ってきた。
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