6年3組 22番 新名文恵

6年3組 22番 新名文恵にいなふみえ


 いきなりですが、私は猫よりも犬が好きです。


≪犬、可愛いもんね≫


でも、弟は猫の方が好きらしいです。


≪猫もかわいいよね≫


 でもでも、私は犬の方がかわいいと思います。


≪好みの問題もあるからねぇ≫


 なので今から、猫派を論破します。聞いてください。


≪なんでそんな好戦的なの?≫


 先生。想像してください。


『小さくてふわふわなワンちゃんがい〜っぱいいる部屋』と『きったねえ猫がおびただしく蔓延はびこる部屋』


 どちらに入りたいですか?


≪表現方法でズルしてるじゃん≫


 ほかにも猫には『猫なで声』とか『猫をかぶる』とか言う言葉から分かるように、猫のイメージに張り付いた、他人に媚びる浅ましい本質が言語というフィルターから透けて見えます。


≪そのフィルター曇ってない?≫


 さらに「飼い猫に手を掻かれる」「負け猫の泣き声」など、猫には悪い意味のことわざもたくさんあります。


≪あれ? その言葉知らないな≫


 さて、この話を聞いて犬好きとした先生にお聞きします。犬と猫、どちらが好きですか?


────────────────────


【先生のひとこと】


 少なくともしてはないです。

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