第2話黒猫チロル
ミオリは目を覚ました、横で黒猫が寝ている。
「??」
黒猫の尻尾を掴んだ、ニャアっと叫ぶ。
「痛いよミオリ、なんてことするんだ?」
「え、怖......」
ミオリは猫を窓から捨てに行こうとする。
「ちょっと待って、僕だよ、チロルだって!!」
「チロル?......あー昨日の?......あー......なるほど」
「納得した?、ご希望の通り黒猫だよ?」
「......ロシアンブルー?」
「い、いや普通の雑種のそこら辺にいた黒猫だけど?」
「......ちょっと待って」
ミオリはスマホで何かを検索する、フォロワー数50000人の
女の人のインスタにあげられている猫の写真を見せられる。
「この人のロシアンブルー、コピーしてくれるか?」
「え、別にいいけど、うわすごい可愛いね」
「多分100万円以上するだろ、ペットシッターもきっとつけてる、いけすかねえ
あとさーチロル、名前もダサいから変えてよ......うーんツクヨミとか?」
「.....相変わらずミオリのセンスは分からないよ、まぁ激しくツッコミはしないけど
名前に関してはタイプA2からチロルに設定してしまったからミオリ同伴の面倒な手続きしなくちゃいけないよ?」
「じゃあそれでいい、後着替えるから出てけ」
「あ、そう」
こんなやつでも一応恥じらいとかあるのだなとミオリが着替えるのチロルは待っていた。
制服姿に着替えたミオリが出てくる、ミオリは痛くてワガママだけどこうしてみると普通に美少女だ。
綺麗な白い肌に薔薇色の薄い唇、くるんとしたまつげに切れ長の奥二重
本人の持つ禍々しいオーラが、彼女の魅力を半減してるが。
「じゃあ行こうか?」
「は?、なんでお前も?」
「い、いやだからさ、いつ怪人が来るかわかんないし」
「猫なんてカバンに入れられないぞ?」
「じゃあ、シャープペンとかになるよ」
ミオリは少し黙った後に、口を開く。
「......鉛筆は?」
「いやまた僕がお小言言ったら鉛筆削りでガリガリやるつもりでしょ?、絶対にやだ」
登校中
電車の中ミオリはイヤホンで曲を聞いてる。
「ミオリ?」
頭の中でチロルの声が響く、電車の中だぞ?喋れない無視しよう
「あ、テレパシーは、普通に使えるよ?、テレパシーの概念をイメージして話かけてみて」
「はい」
「ごめん、ミオリテレパシーしちゃって......ミオリのイメージただ漏れなんだ、僕との間に壁をイメージすると、全く聞こえくなるからやってみて、それと何聽いているの?シュールレアリズムなイメージで混乱するんだけど」
「ピンク・フロイド」
※ジョジョのスタンド、エコーズの元ネタ、70年代を代表するプログレッシブ・ロック
「し、渋いね」
「まぁプレスリーからニルヴァーナまでのロックを私は好きで聽いている、ニルヴァーナ以降は聞いてない、JロックはYMOとXしか認めん」
あーこいつ、中二病こじらせて洋楽入ってのめりこんじゃったパターンか
とチロルはミオリに聞こえない様に思った。
そして、学校に着いた。
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