誰かを愛するは己が自由と知れ
世界を破壊し全てを繋いだ作者の名言集である。意外と題名からではジャンルって分かりづらいなーと思う昨今である。
今回は名言集を。作者は数多の並行世界を巡り世界を破壊してきた経歴を持つ。それだけでこの本の深みがぐっと濃くなるわけですが、私は初めから作者がそういう経歴を持っていたと知っていたわけではありません。ただ、かなり深い名言を言っていて。何故、そのような言葉が出てこれるのだろうとつい作者の経歴が気になったのでした。
「この身体は黄金でできている。でもな。この心まではまだ光り輝いてないんだ」
これは作者が大仏崇拝の世界へ行った時の名言だそうです。
自らが選ばれし大仏であると言われた時にそれを否定し、人々の目を覚まさせた言葉だそうです。その後、すぐに作者はこの世界から去りました。この先、大仏崇拝の世界はどうなるのか。それはその世界を生きる人々に託するほかないものだ、と作者は言います。ただ、自分は摘まれたジェンガの根元のブロックを一つ引っこ抜いただけなのだと。それだけで世界は簡単に揺らいでしまう。何故ならすでにその世界は不安定で、ブロックが抜かれてしまってスカスカなのだと。それなら一度ジェンガを崩した方が早い。でも、まだジェンガを継続するならそれでいいのだ、異世界からの破壊者によって自らの世界が壊れるのか、自らの手で自らの世界を壊すのかの違いなだけだから、と。
作者の詳細な紀行文とともに綴られた名言。
そして、この作品がこの世界にあるということは――
この世界は作者によって壊された後、再生された世界なのでしょうか。
それとも――自らの手で滅びてしまう世界なのでしょうか……
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