第16話 作戦その1?

アマリリス村、その近辺を統治していた領主の貴族、ガメツ=デ=マワルがこの地に戻ってきた。

この辺りの地が悪くなれば、ホイホイと自分だけ豊かな土地に逃げ、元の緑の地に戻った途端、またこの地に戻ってきたいけ好かない貴族。


このバカ貴族を何とかして、この地から追い出すには、他の貴族連中が首を縦に振らないといけない程の、それなりの動かない証拠が必要。

けど、サラ姉達みたいな民の証言だけでは、他の貴族連中は納得しないだろう。

で!


「光様から頂いたカンズメを渡す?」


です。

ただ渡すのではなく、最初は拒むんです。で、仕方なくあのガメツにカンズメを渡すんです。

後、サラ姉にも一芝居してもらいます。

あのガメツ、サラ姉の事、結構気に入っているみたいなので。

で、どうやって証拠を取るか?


「スマホ?」


です。

僕もサラ姉達と一緒に、あのガメツ家に行き、スマホで、動画を生放送させます。

で、他の貴族連中をブレイク王に頼み、ベルガー城に集めます。

けど、スマホの画面では皆に映像を見させる事は出来ないのでは?


それなら大丈夫です。


なにせ4WD車には3D映像を100インチ程の映像を壁などに映す機能があるんですよ。

でですね、4WD車のお披露目と言う事で、城に貴族を集め、アイに頼んでスマホの映像を3D映像に変えて壁などに流すんです。

あのガメツが卑劣な行いをしている動画を。


けど、そんなに上手くいくの?


それが大丈夫なんですよ。

聞くところによると、あのガメツ、かなりの欲張りで、エロオヤジだとか。

あと、そもそもスマホなんて機械は知らないですからね。あのガメツは!


で、作戦は次の日の昼頃にする事が決まりました。

本当は直ぐにでも、ウェーハー港に行きたいんですが、この状態は見過ごすわけにはいかないですからね。

ですので、一旦ベルガー城に戻ります。

サラ姉とミルも連れて。


で、で、城に戻った僕らは、ブレイク王に会いに行きます。(僕自身、あのオヤジーズ王には会いたくないんですけど)

そして、今回の件と作戦案を話したんです。


「そうか‥‥‥わかった!貴族を集めるのは私がなんとかしよう!」


「ありがとうございます。ブレイク王」


僕がブレイク王に礼を言うと、ブレイク王はサラ姉を見つめて


「お前がサラか」


「あ、あ、あ、は、はいい!」


ブレイク王に初めて会った緊張からか、サラ姉かな〜りテンパってますよ。

で、僕がサラ姉の耳元で


「サラ姉、そんなに緊張しなくていいよ。ブレイク王、ああ見えても結構根は優しいおっさんだから」


「お、おっさん?」


「わははは!よい、よい。ところでサラよおぬし、光の世話役にならないか」


「なあ!何言っいるんですか!サラ姉、冗談だからね。冗談。」


サラ姉、なんだか今のブレイク王の言葉に目をキラキラさせてますよ。

て!何オッサンズ王の三人は、ひそひそ話してるんですかあ!

顔がにやけてますよ!顔が!

て!サラ姉、間に受けちゃダメだよ!マニ受けちゃ。

てか、イレイ達前回に続いて、また硬直してますよ。硬直。


しかもおまけにマーが不機嫌な顔をしてですねー


「光!サラ姉、プリムまで来るよ!光の世話役として!」


なんてマーの未来視を見て言ってきましたよ。怒りながら。

もうですねーもうですねー!

ガメツの事はどうするのおー!

てか、ウェーハー港に僕は早く行きたいんですけどおー!

もう〜この先、僕はどうなっちゃうんですかね〜。












  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る