第3話 デート?デート!

ガルバディ滞在日、残り五日。

現在、僕はガルバディ帝国の首都ベルガーの街中を散策していますよ。しかも二人で。

で、横にいるのは誰か?


やはりガルバディ帝国なので、ミリアだと思いましたか?いえいえ、違いますよ。


だったら、イレイ?違いますよ。 イレイとだったら、喜んで行きますよ。僕は。


じゃあ、メイル?

メイルでもありませんよ。メイルとでも、喜んで僕は行きますよ。


では、エレム?

それも違います。エレムはもうですね、僕の行く所、強引についてきますからね。


ではでは、ミレン?

でもないです。違いますよ。ミレンもエレム同様に、僕の行く所、ついてきますからね。


それでは、クリエラ?

違いますよぉ。クリエラはあれだけの剣の達人なのに、僕の後を静々とついてきますから。


てか、僕の婚約者だったら、僕は誰でも喜んで、一緒に散歩しますですよ。

では誰か?それはですねー‥‥‥



「光ぃー、早く!早く!」


「急かさないで下さいよ〜」


「まったくぅ!500年前の光はもっと、キビキビと動いていたわよ」


「あのなあ〜悪亜!500年前の僕と今の僕とでは‥‥‥」


「あら♡同じよ♡お・な・じ♡光よ♡」


「ハア〜ッ」



そうです。僕とデートしているのは、あの500年前の僕の奥さんの元、悪魔だった、悪亜です。

で、何故にデートしているかと言うとですねー‥‥‥

あのホクトリアの悲劇の時に、悪亜の4WD車を出す代わりに、僕とデートする約束をしたんですよね。それを今、実行しているんです。


まあ、僕もベルガーの街中をゆっくりと散策してみたかったので、よしとしましょう。

で、で、で、僕の婚約者の6人は、今回はおとなしく?ベルガー城でお留守番です。

けどですねー、あの出かけの時の


「「「「「「いってらっしゃい(笑顔)」」」」」」


あの笑顔が不気味ですよ。因みにチーとマーもお留守番です。

最初、チーとマーがついて来ようとしたら、悪亜が物凄い顔をしてチーとマーを睨むとですね〜、「ウッ‥」「アウッ‥」と一言言って固まりましたよ、2人とも。


いやあ〜、あんな顔をされたら、500年前の僕は悪亜に逆らえなかったんではないかと‥‥‥


「な〜に〜か〜い〜っ〜た〜あ〜?ひ〜か〜り〜い〜ぃ(怒り)」


「いえ!なんでもありませんです!」


「そう♡じゃあ行こう光♡」


悪亜のあの美しい顔から笑顔が僕に向けられると、僕は一瞬、「ドキッ!」となりましたよ。いや〜、あの顔から一変してあの美しい顔になるんですから、悪亜、恐ろしやです。

で、ですねー、悪亜は、僕の左腕に自分の右腕を絡めるとですねー


「光、早く行こう♡」


僕を引っ張りました。けどですねー、なんだかですねー、このデート、なんかあるような悪寒が‥‥‥悪寒が‥‥‥

てか、久しぶりのお約束か?ないですよね!お約束はあああ!


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