ほほえみ

咲き乱れる桃の花の中であなたの笑顔が透けて見える。


ああ。

昔と少しも変わらない。

少しも変わらないのね、あなたは。

昔のあなたの癖、そのままに少し困ったように微笑んでいる。


思い出すのは若い日々。

苦い思い出。

胸の痛みや流した涙さえも愛おしい。


今となっては何もかもが懐かしい思い出ね。


……、あなたはあれから幸福しあわせだったのかしら?


私はね。


私は……。


私は、今とても幸福しあわせよ。

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