中二病がダメにした

 中二病と言う言葉は、とあるラジオ番組から生まれたという。そこから数年後にネットで取り上げられ、サブカル系や邪気眼系などと細分化され、現在に至る。

 私はこの中二病、若しくは厨二病と言う言葉が、あまり好きではない。というのも、中二病と言う概念が、若者たちの行動を大幅に制限しているという確信があるからだ。何か人と違う、例えば、ギターを手に取った少年は、若しくは演劇に興味を持った少女なんかは、己の行動についてこう思うに違いない。


「何かを始めるのは、目立つことではないか?」

「目立つのは痛々しいことではないか?」

「それって中二病ってやつなのでは?」

「集団に埋もれていた方が、恥のない生涯を送れるのではないか?」


 こんな具合だ。中二病と言われたくないがために、何かを諦めた人も大勢いるだろう。そんな奴は初めから大成しない、などと分かった口を利く人が、それを助長している。嘆かわしい限りである。

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