万華境
くれない れん
序
暗い
真の闇がそこを支配している
俺は手探りで前に進む
この世界の果てまで歩けば
君にまた逢えるのだろうか
君はどこにいるんだろう
もう一度君に逢いたい
君をこの腕に抱きしめたい
あんなに傍にいたのに
君は突然いなくなってしまった
まるでかき消すようにこの腕の中から消えてしまった君を探して
俺は暗闇の中をあてもなく進み続ける
君という光をなくし
俺はこの暗闇の中をただ一人でさまよい続けるんだ
この時間の果てに
この世界の果てで
いつか再び君に逢えると信じて……
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