万年思春期
勝利だギューちゃん
第1話
「体、持つかな・・・」
いくら強がっても、年齢を重ねるごとに、体力は衰えていく。
だんんだんんと、疲れが取れにくくなっていく。
「若い頃に、体を鍛えておけば良かった」
そう後悔しても、後の祭り・・
「来年まで持たないな・・・」
そう不安になってくる。
しかし、心までは老いたくない。
せめて気持ちだけでも若く持ちたい。
心を若く持つためには、若い人といるのがいい。
でも、なかなか構ってくれないのが現状。
そうなると、アイドルに走ってしまう。
若い頃は、アイドルには興味がなかったが、
まさか、この歳ではまるとは思わなかった。
そんなわけで、わしは今、アイドルのコンサートに来ている。
追っかけとまではいかないが、もう顔なじみになっている方もいる。
「いつも、ありがとう」
社交辞令とはわかっていても、悪い気はしない。
今、わしが夢中になっているアイドルのバスツアーが行われた。
「あっ、○○。お久しぶりです」
「ああ、久しぶり。元気だったか?」
「はい、おかげさまで・・・」
同じアイドルのファン同士の、交流も出来るようになった。
すっかり、顔となっている。
初めて見る子には、こちらから声をかける。
それが、先輩としてのあるべき姿だろう。
そんな、大袈裟なものでもないが・・・
しかし、そこは同じ仲間で、すぐに打ち解ける。
わしと、同世代の方も、たくさんいる。
好きなものに、歳なんて関係ないのだ。
おっ、そろそろ出発の時間だ。
そのアイドルも入ってくる。
「みんな、今日はありがとう。楽しもうぜ」
「えーい」
歓声があがる。
さてと、若いエキスをいただきますか。
わしの青春は、まだまだじゃ
万年思春期 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu
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