第69話
家に帰って来ると共にメイド達が迎えてくれる。
「なぜ主の帰りのタイミングが分かっているんだ?」
と隣でゼラが小声で聞いてくる。
「それはルイスに聞いた方が分かるかな〜、ねぇルイス?」
そう話をルイスに振る
以前、聞いたことがあったが1.2時間程説明していた。そしてこれをゼラに聞かせてやろうとイタズラ心が働いた。
「それはですね、お嬢様と私たちが魔力で繋がっているからです。」
……え?あれ?おわり?
あの、永遠と喋れそうな説明は?!
掘り下げまくったような説明は?!
どこ行ったの?!
と頭の中で考えているとゼラが喋りだした。
「ふむ、よく分からんがわかった」
え?えぇぇぇぇ〜…
反応してると疲れる…
ゼラはちょっと脳筋なのかもしれないなぁ…
そんなことをしていても話は進まないのでゼラの武器を作ることにした。
「ゼラ、武器はこの前の通りでいいのかしら?」
「あの通りでお願いしたい」
「了解」
そう返事をした後、床にあるものを思い浮かべる。
魔法陣
この世界で魔法陣を使うのは大きい魔法か、錬金術だけである
今回は武器を作るため錬金術になるのだが、少しばかり魔法陣を改造してある
元の魔法陣だと強大な魔力を持ったものを作るのには向かなかった
向かないといっても作れない訳ではなく、魔力の入る量が少なすぎて、魔力を継ぎ足さなければいけなかったのだが、ちょっと魔法陣を変えるだけで容量も入口も大きくなる
「カミラちゃんのドキドキ錬金術〜!!!
イエーイ!!!」
「「イエ〜イ」」
ノってくれたのはマリアとゼラだ
ノってくれないルイスをちらっと見ると顔を赤くしながら小さい声で「ィ、ィェーィ…」と言ってくれた。
うん美少女、美少女!
まぁ、作りますか!
「まず、魔法陣の容量いっぱいまで魔力を込めまーす!」
魔法陣に魔力が入り、ワインレッドに光り出す。
(魔法陣が光るって聞いてたから好きな色にしちゃった!)
などと心の中でキャピキャピしているカミラだが普通は光の色など変えることは出来ない
この色は術者の魔力によって違う
火が得意なら赤、水なら青、風なら緑、闇なら濃い紫、光なら黄色が基調となるはずであるが…ご覧の通りやらかしたのである
「次にゼラの魔力をいれまーす」
そう言いながらゼラの手を握り魔力を貰う。いや、強奪し魔法陣に入れる。
この工程を終えた頃にはゼラは肩で息をしていたが、カミラはルンルンで錬金術を続けていた。
「次に、元になるコア、今回はゴーレムの魔核を中心において、錬金術を発動!」
発動するや否やワインレッドの光に屋敷全体が光った。
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