第37話
「え?このモブキャラみたいなのがAランク?マジ?」
「マジマジ、大マジよ。連携のいい冒険者でAランクに近いって言われてたんだけど性格に難ありってことでずっとBランクで、やっとAランクに慣れて浮かれてて手が付けられなかったのよ。これで懲りてくれると嬉しいのだけど...」
はぁ、と大きなため息をついている。
「まぁ、私より強いメイドを怒らせるっていうのが悪いんだけどね。」
「は?いまなんて言ったの?カミラちゃん?」
「え~と...私より強いメイドを怒らせるのが悪いって」
「ただでさえ強いカミラちゃんより強いメイドがなんで二人もいるのよ!」
「あのぐらいだったらちょっと強ければ倒せるでしょ?」
「あのね~今勇者様たちを対人戦で倒しているのは、あなたと聖騎士長と剣士長とここのギルマスの私だけなのよ?」
「え?うそでしょ?」
「勇者様っていうのは聖結界っていうのを常時展開していてある一定の攻撃までを無効化できるのよ。そして、今回の勇者様はその結界が一段と強いのよ。それをものともしずに倒すカミラちゃんはSランクといってもいいぐらい規格外なのよ。」
「結界なんて気づかなかった...」
「気づいてすらなかったのね...」
自分の規格外を改めて気づいたカミラだった。
「そんなカミラちゃんより強いっていうメイドは何者なのよ。やすやすといていい人じゃないのよ?」
リ〇ァイ...間違えた、ヤヴァイこんなこと聞かれる予定じゃなかったから考えてきてない、どうしよ!
(お任せください、お嬢様。)とルイスがいいカリーナに説明を始めた。
「私たちはお嬢様に使えるメイドですが、もともと元Sランク冒険者に師事し修行をしてもらっていました。」
「元Sランク?なんて人なの?」
「名はダグラスです。」
「え!!ダグラスってドラゴンを一撃で倒すと言われているダグラス?!」
「はい、間違いないかと。」
(マリア、ダグラスってだれ?)
(はい、ダグラスというのは20年ほど前に死んだとされている冒険者で今現在でも最強とうたわられている冒険者です。死んだとされていますが実際は魔の森に棲んでいるだけです。)
「だから、カミラちゃんより強いのね。納得だわ。」
「この話はもういいでしょ、ランクアップお願いね!私たちは魔の森に行ってくるから。」
「わかったわ。受付に渡しておくから帰りにもらって。」
カミラたちが立ち去ったのを見送ったカリーナは
「あの子たち王に何をしたの?」と王からの書状を改めて苦笑交じりに読んでいた。
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